アウディが送り出す新たな刺客Q2。ライバル車との比較から見えてくるその実力は?

アウディが送り出す新たな刺客Q2。ライバル車との比較から見えてくるその実力は?
     
   
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世界中で一大ブームを巻き起こしているコンパクトSUV。この人気ジャンルのエントリーモデルとして今回アウディから送り込まれたのが、アウディでもっとも小さなSUV、アウディ・Q2です。今回はライバル車との比較を交え、来月発売のQ2の魅力についてお送りします。

 アウディ・Q2とは?

photo by アウディジャパン

2017年現在、アウディにはQ2、Q3、Q5、Q7と、4車種のSUVがラインアップされています。今回紹介するQ2はその中でもっともサイズが小さいエントリーモデル。価格も299万円からと抑えられ、エクステリアは従来のアウディらしからぬほど大胆で、エッジの効いたデザインが採用されました。また、日本未導入のアウディ・A3の3ドアモデルやTTと同じMQBプラットフォームをベースに開発されています。 

近年の自動車業界にとって若者の自動車離れの問題は深刻なテーマ。特にアウディのような高級車ブランドにとってユーザー層の若返りは永遠の命題といえるでしょう。そういった意味でアウディ・Q2は、アウディに触れたことのない若いユーザーに、アウディの良さを知ってもらうための重要な役割を担っています。

若いユーザーも購入を検討しやすい価格、使い勝手の良いパッケージングを実現しつつ、アウディらしい重厚感・プレミアム感を味わってもらうという、なんとも相反する使命がアウディQ2には課せられているのです。

エッジの効いた「ポリゴンデザインコンセプト」

photo by アウディジャパン

Q2のサイズは全長4200mm、全幅1795mm、全高1530mm。特に全幅を1800mm以内に収めつつ、大人5人分のスペースを確保しています。これは道幅の狭い日本市場にまさに打って付けのパッケージングといえるでしょう。

従来のアウディ車と比べて、アウディ・Q2のエクステリアはエッジの効いたキャラクターラインがふんだんに引かれ、どこから見てもQ2とわかる、メリハリの利いたデザイン「ポリゴンデザインコンセプト」が特徴です。運転席上部からリアエンドへとなだらかな傾斜を作ることで、クーペライクなスポーティさを演出。Cピラーのブレードにボディ同色と、アイスシルバー・マットチタングレーを用意し、雑貨のようなファッション性も与えています。

エクステリアは、上級モデルのSUVより全高を抑えつつ、さらにクーペライクなデザインを採用したことで、コンパクトSUV特有のスポーティさが実現できているといえるでしょう。

重厚感とファッション性を兼ね備えたインテリア

photo by アウディジャパン

エクステリア同様、インテリアも多角形・多面体を用いたデザインコンセプトを取り入れつつ、丸形のエアコンルーバーなどを採用し、スポーティさを演出しています。また、水平方向に引かれた太いアクセントラインは、従来のアウディとは違う路線のファッション性を持つ印象です。

photo by アウディジャパン

また、Q2のスポーティな演出はシートからも見て取ることができます。シートポジションは比較的低めにポジションを取ることが可能で、シート自体もサイドサポートのホールド感が感じられるのです。

全体的に若者に受けるデザインでありながらも、バーチャルコクピット、インフォテインメントシステムといった上級モデルと同じ装備を採用し、プレミアム感もしっかり感じられるインテリアといえるでしょう。

省燃費性能に優れるエンジンラインアップ

photo by アウディジャパン

2017年現在、日本市場に導入されるラインアップは3種類、エンジンラインアップは3気筒1.0L TFSIエンジンと4気筒1.4L TFSIエンジンの2種類です。TFSIエンジンとは、ターボチャージャーとスーパーチャージャーとを組み合わせることで、小排気量の省燃費性能と過給器による高出力化を実現させたアウディおよびフォルクスワーゲンの代名詞ともいるエンジンです。その燃費性能は以下のとおり。

1.4L TFSI:JC08モード17.9km/L

1.4L TFSIは気筒休止システムとアイドリングストップを採用し、排気量にもかかわらず良好な燃費性能を実現しています。1.0L TFSIモデルに関してはJC08モードでの燃費は公表されていませんが、3気筒モデルであることを考えると、1.4Lモデルより高い燃費性能を期待できるのは確実でしょう。

主要諸元

Q2 1.0 TFSI

車体本体価格 299万円
最大出力 116PS / 5,000-5,500rpm
最大トルク 20.4kgf.m / 2,000-3,00rpm
重量 1,310kg
駆動方式 FF
トランスミッション 7速 DSG
タイヤ 215/60 R16

Q2 1.0 TFSI sport

車体本体価格 364万円
最大出力 116PS / 5,000-5,500rpm
最大トルク 20.4kgf.m / 2,000-3,500rpm
重量 1,310kg
駆動方式 FF
トランスミッション 7速 DSG
タイヤ 215/55 R17

Q2 1.4 TFSI cylinder on demand sport

車体本体価格 405万円
最大出力 150PS / 5,000-6,000rpm
最大トルク 25.5kgf.m / 1,500-3,500rpm
重量 1,340kg
駆動方式 FF
トランスミッション 7速 DSG
タイヤ 215/55 R17

強力なライバルがひしめくコンパクトSUV

アウディQ2は乗りだし299万円からということもあり、国産コンパクトSUVとも十分戦える価格設定となっています。しかしながら、Q2はアウディの今後を占う重要なエントリーモデル、ここは同じドイツの高級車ブランド、メルセデス・ベンツとBMWのコンパクトSUVをライバル車と見なし、その違いを見ていきましょう。

メルセデス・ベンツ・GLA

photo by メルセデス・ベンツ公式サイト

メルセデス・ベンツのSUVでエントリーモデルとなるのがメルセデス・ベンツ GLAです。エンジンラインアップは1.6Lターボおよび2.0Lターボエンジンの2種類。Q2にはない4WDモデル(4MATIC)もラインアップしています。全高はQ2よりも低いものの、全幅・全長はQ2より大きく、価格的にもQ2よりワンクラス上の車といえるでしょう。車重は1480kg。インテリア・エクステリアデザインは最近のメルセデス・ベンツらしく上質、質感も高いですが、若者らしさという点ではQ2に軍配が上がります。エンジンパワーや4WD、高級感にこだわるのならGLA、経済性・雑貨のようなポップな雰囲気を重視するならアウディ・Q2でしょう。

  アウディ・Q2 メルセデス・ベンツ・GLA
全長×全幅×全高(mm) 4,200×1,795×1,530 4,430×1,805×1,505
重量(kg) 1,310 1,480
ホイールベース(mm) 2,595 2,700
エンジン最大出力 116PS / 5,000-5,500rpm 122PS / 5,000rpm
JC08モード燃費 17.9km/L 16.4km/L
本体価格 299万円 398万円~

BMW・X1

photo by BMW Japan公式サイト

さて、BMWのコンパクトSUV、X1のポイントは、ラインアップの豊富さです。1.5L 直3ターボ・2.0L 直4ディーゼル・2.0L 直4ターボを用意し、それぞれのモデルにBMWのスポーツ部門「M社」が手掛ける専用装備を施したMモデルも設定し、4WDももちろん用意。サイズは全高・全幅・全長の全てでQ2よりワンサイズ大きくなっています。

アウディ・Q2と価格的にライバルとなるのが1.8i、全てのグレードがFFモデルでエンジンもQ2と同じ直3ターボ、車重1660kg、燃費性能はJC08モード15.6km/Lとなっており、単純に経済性という面で考えるならQ2に軍配が上がります。Q2に比べて販売期間が長く、グレードも充実していることから、コンパクトSUVでも本格的な走行性能を求めたいマニアックな方にはX1、手頃な価格で欧州のプレミアムSUVを味わってみたいという方には、Q2がオススメです。

  アウディ・Q2 BMW・X1
全長×全幅×全高(mm) 4,200×1,795×1,530 4,455×1,820×1,610
重量(kg) 1,310 1,660
ホイールベース(mm) 2,595 2,670
エンジン最大出力 116PS / 5,000-5,500rpm 136PS / 4,400rpm
JC08モード燃費 17.9km/L 15.6km/L
本体価格 299万円 405万円~

アウディ伝統のクワトロのラインアップは?

2017年現在、日本向けのQ2はFFのみのラインアップとなっています。今後、2.0L TFSIモデルや高性能バージョンのSQ2、さらに高性能なRSモデルがラインアップされた場合はクワトロが設定される可能性は十分にあるでしょう。

ここまでの総論となりますが、ドイツのエントリークラスであるコンパクトSUVと比べると、サイズ的にも価格的にもQ2はワンクラス下に位置しています。Q2が劣っているという訳ではなく、欧州のライバル車と比べても立ち位置が異なっているということです。つまり、国産コンパクトSUVのパッケージングを持った欧州のプレミアムコンパクトSUVというのがアウディ・Q2という車なのです。

案外今まで日本になかったコンパクトSUV。検討している方は1度試乗してみることをオススメします。国産コンパクトSUVのオーナーも、輸入コンパクトSUVのオーナーにも、新しい発見をもたらしてくれる1台です。

コンパクトながらも力強い、まさに型破りなSUV

BMW・X1やメルセデス・ベンツ・GLAといったプレミアムコンパクトSUVと比較しても、さらにワンクラス小さなアウディ・Q2。もちろん車重も軽く、単純な運動性能の面でも十分なポテンシャルを秘めています。”小柄な車体”という特徴は、省燃費性能や日本向けのパッケージングなど面で有利に働いており、まさに日本人にぴったりなSUVといえるでしょう。今後、この軽い車体にクワトロとパワー重視のTFSIエンジンを搭載すればどうなるか、S1やフォルクスワーゲン ゴルフRにも匹敵する高性能コンパクトSUVが誕生すれば、群雄割拠のコンパクトSUVの中でもひときわ異彩を放った1台となることでしょう。

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