出典元:https://premium.clicccar.com/2018/04/27/25383/
ジャガー・XJの誕生50周年!
1968年、ジャガーの新しいフラッグシップカーという位置づけで誕生したジャガー・XJはデビューから50年目を迎えた今もなお、ジャガーのラグジュアリーセダンとして世界中で愛されています。
そんな中、ジャガー・XJの誕生50周年を記念したアニバーサリーモデル「ジャガー・XJ50」が発売されました。「50」を冠したメモリアルなXJ50は、どのような仕様なのでしょうか。
アニバーサリーモデルのXJ50発売
高級感と躍動感が同居する佇まいは、まさに歴代のジャガー・XJシリーズそのものといった印象。これまでジャガーが追求してきた様々な要素を最高レベルで取り入れているといえます。
XJ50のベースモデルは「XJ PREMIUM LUXURY」、その名の通り贅沢仕様モデルです。XJ50は更に限定装備を多数搭載した至れり尽くせりの仕様。まさに「お祝い」に相応しい1台となっています。
またXJのハイエンドグレード「XJ AUTOBIOGRAPHY」と同じシェイプのバンパーが、XJ50の外観に俊敏な印象と余裕を与えています。
こだわりは内外装だけではありません。XJを含む2019年モデルはこれまで以上に安全性を重視し、自動緊急ブレーキを搭載しています。
軽快な走行、快適な乗り心地を根底から支える安全機能は安心感を生み、よりリラックスしたドライビングタイムが実現することでしょう。
ジャガー・XJ50は2018年9月からオーダーが開始されています。
ジャガー・XJの歴史(初代~シリーズIII)
出典元:http://jlryokohama.blogspot.com/2018/03/greatest-hits-jaguar-xj6xj-50th.html
ジャガー・XJの歴史は、XJ6から始まりました。XJ6誕生から3世代に渡る流れをご紹介します。
初代XJ6/XJ12の登場
XJの誕生は1968年。それまで販売されていたジャガーSなどのスポーツサルーンの系譜を受け継ぐ車として、ジャガー・XJ6が登場します。
この時代のサルーンは角ばったシェイプが主流でしたが、XJ6はエッジを削ぎ落とし、どこか愛らしさを感じさせる外観を有していました。
直6DOHCエンジン搭載。走行性能のみならず静音性にもこだわっており、いたるところに音や振動を軽減させる工夫がなされています。
それまで高級サルーンとして名を馳せていたロールス・ロイスと比較しても、より静かで乗り心地抜群、それでいてアグレッシブな走りを見せる点が高い評価を得ることとなり、ジャガーのサルーンはXJ6に一本化されました(420Gは1970年まで継続)。
続いて1972年に登場したジャガー・XJ12は、当初XJ6と足並みをそろえてデビューするはずでしたが、4年遅れとなりました。
ジャガーEシリーズIIIと同じV12SOHCエンジンを搭載し、最高速度は225km/h。当時の4ドアセダンで世界最速をマークしました。
シリーズIIに進化、歴代唯一のクーペボディ追加
1973年には、アメリカの新安全基準に準拠したXJシリーズIIが登場します。欧州向けと米国向けで仕様に違いがあり、米国向けはバンパーにゴムカバーがついたことでウインカーランプの位置が変わりました。
シリーズIIの大きな特徴は、XJのラインナップにクーペが追加されたことが挙げられます。
2ドアクーペとして登場したXJ6C、XJ12Cもまた米国の需要を鑑みた結果生産されたモデルです。しかし5年後、XJ-Sクーペに取って代わりました。
大幅マイナーチェンジでシリーズIIIへ
1979年にXJシリーズは大きく変化します。居住性を向上させるためにトップ形状を変更したことで、窓やドア、バンパーやグリルに至るまでバランスよく改良されました。
またXJシリーズIIIになって初めて5速マニュアル変速が導入されました。
デイムラー・ダブルシックスとは?
デイムラーは1960年にジャガーの傘下となった英国自動車メーカーです。デイムラーはジャガーのXJシリーズをベースにインテリア・エクステリアに手を加えた高級車を生産していました。
ダブルシックスは6+6、つまりV12気筒エンジン搭載車を意味しています。デイムラー・ダブルシックスは、XJ40へのモデルチェンジ後も人気を博し、1992年をもって生産が終了しました。
ジャガー・XJの歴史(XJ40/X300/X308)
出典元:http://blog.livedoor.jp/nocartrouble/archives/52094350.html
XJ6/XJ12はジャガーを代表するスポーツサルーンとして高い評価を得てもなお、進化を継続しました。X40からXJ X308までの変遷をご紹介します。
XJ40にフルモデルチェンジ、初代XJRの誕生
1986年、XJシリーズに新たな歴史を刻むこととなったのが、ジャガー・XJ40です。
XJ40は当初V12気筒モデルはなく、エンジンは新開発の直6エンジン「AJ6」となり、燃費・馬力の向上が図られました。
ジャガーの創業者ウィリアム・ライオンズが設計した最後のモデルとなったのがXJ40です。空気抵抗を下げるデザイン、パーツ削減で軽量化を図るなど、走行性能を引き上げるデザイン改良が施されました。
また、これまでのXJシリーズで高評価を得ていた内装を受け継ぎ、カーステレオやエアコンなどの機能面が充実しました。
X300にマイナーチェンジ、XJR4.0スーパーチャージド追加
1994年、ボディパネルや電飾、エンジン系統の大規模な変更がなされたのがジャガー・XJ X300です。
ボディパネルは製品誤差をなくすため日本のプレスマシンを使用して製造し、電飾も日本製のものを採用。これにより車体のクオリティやメーカーの信頼性が確かなものとなりました。
エンジンは「AJ16」に変更され、スーパーチャージャー付きモデル「XJR4.0スーパーチャージド」も生産されました。
V8エンジン搭載のX308に進化、XJRも375馬力に
主流であった直6やV12エンジンに代わり採用されたV8気筒の「AJ-V8」。これを搭載した車が1998年登場のジャガー・XJ X308です。
直6エンジンがなくなり、初代XJシリーズが冠していた「XJ6」の名称は消えてしまいました。
X308の内外装のデザインは旧モデルよりも更にスタイリッシュなものに変更されています。
スーパーチャージャーモデルXJRは更に進化を遂げ、最高出力375PS、最大トルク53.3kgmに到達しました。
デイムラー版はマジェスティック/ダブルシックス/スーパーV8と変化
ジャガーXJシリーズがXJ40からX300、X308 へと移り変わる中、デイムラー版XJシリーズの名称も変化しました。
まずXJ40系の「デイムラー・マジェスティック」。こちらは日本向けV12仕様として1993年に登場しています。
同時期に「デイムラー・ダブルシックス」が販売開始、XJシリーズIIIのダブルシックスが廃止になりました。
そしてAJ-V8エンジンが搭載されたX308系デイムラーとして過給器付き「デイムラー・スーパーV8」が販売されました。
ジャガー・XJの歴史(X350/X358)
出典元:https://www.swallowcars.co/xj
ブラッシュアップされたXJ X308はXJ X350へ。大きなモデルチェンジを経てもスポーツサルーンとしての使命を忘れません。
オールアルミニウムボディを採用、XJRは400馬力超えに
X308は2003年にフルモデルチェンジを経てジャガー・XJ X350に生まれ変わりました。
車体のサイズが拡張されたのは大きな変更点といえるでしょう。これまでより更に高い居住性の確保、荷室容量の拡大により大型化されました。
しかしX308よりも100kg軽い車体重量を実現。これはボディを全てアルミニウム製に切り替えたことによるものです。
X350のスーパーチャージャーモデルXJRは最高出力406PS、最大トルク56.4kgmとなりました。
マイナーチェンジによりスポーティなバンパー形状のX358に
2007年のマイナーチェンジによってジャガー・XJ X358が登場。X350よりも全体的に厚みがあり、よりスポーティな印象です。
ジャガー・XJの歴史(X351)
出典元:http://trusty-corp.com/gallery/x351-xj-luxury-whitebeige-leather-sheet/
伝統と革新のベストバランスを追求し、新たなXJシリーズが誕生しました。
丸目を廃した新しいデザインに、スーパースポーツは510馬力に
2009年のフルモデルチェンジによって誕生したのがジャガー・XJ X351です。
XJシリーズのヘッドライトは、XJ40で一旦角型に変更されたものの不評に終わり、続くX300で丸型に戻されました。丸型ヘッドライトは長く続くXJシリーズの伝統ともいえるでしょう。
X315は丸型ヘッドライトやジャガーらしさの象徴であるロングノーズといった「古きもの」を廃し、全く新しいXJシリーズとなりました。
ジャガーのサルーンでは居室容量最大を誇ります。更にパノラミックサンルーフによって空間に広がりを持たせることで、贅沢で余裕のある乗り心地が味わえます。
550馬力までチューンしたV8スーパーチャージャーのXJR追加
X351のAJ-V8 Gen IIIエンジンにスーパーチャージャーを搭載したXJRは、ついに最大出力550PS、最大トルクは69.3kgmに到達しました。
最新型はXJ史上もっともハイパワーモデルのXJR575
XJRのAJ-V8 Gen IIIエンジンの制御ユニットを改良することにより更に進化したモデルがXJR575です。その名の通り、最大出力は575PSを実現しています。
パワフルであってもラグジュアリーサルーン。静音性や制振性の高さはこれまでのXJシリーズの良き伝統を受け継いでるといえるでしょう。