世の中には遠い昔から後世まで語り継がれる名車という車が出来る一方で、様々な車が消えていきました。
日の当たる所には必ず影ができるように、ホンダの中でもいわゆる迷車と呼ばれる車が多く存在します。
その中にはメジャーモデルに隠れた兄弟モデルや逆輸入された希少モデルなどなど。
数多くある迷車の中でも、ホンダのちょっとマイナーな車を振り返ってみましょう。
かつては3つあったホンダの販売チャンネル
ホンダには国内販売チャンネルとして、「ベルノ・クリオ・プリモ」の3つのチャンネルがありました。
しかし、時代が経過するごとに3系列併売のスモールカーとミニバンの販売台数がホンダの売り上げの大多数を占めるようになり、
3つの販売チャンネルは薄れていったとも言われています。
国内需要の成長ができない現状の中で軽自動車市場が著しい成長を遂げていきました。
メジャーな兄弟モデルの陰に隠れたちょっとマイナーな車
メジャーな兄弟モデルの中にも影に隠れたマイナー車がたくさんあります。
一つずつホンダの歴史を振り返ってみましょう。
シビックの兄弟車バラード
シビックの兄弟車とも呼ばれるバラードは、ユニークな外観とセミリトラクダブルヘッドライトを与えられた車です。
セミトラクダブルヘッドライトには、3ドアのバラードスポーツCR-Xをイメージする方が多いと思いますが、
4ドアセダン版とも言われるバラードCR-〇〇シリーズも存在しました。
アコード/アコードインスパイアの兄弟車ビガー
アコードとアコードインスパイアの兄弟車とも言われるビガーは、大型化した4ドアセダンのみに販売されていた車であり、ワイルド感と重心の低いフォルムが特徴的でした。
フラッシュサーフェス処理によっては、Cd値0.32というトップクラスの空力性能を実現させています。
4ドア車としてはマツダ・コスモ以来となっているリトラダブルヘッドライトの導入やフラッシュサーフェスが処理されたことにより、
車の性能を大きく向上させることに成功しました。
アスコットの兄弟車ラファーガ
アスコットの兄弟車とも呼ばれるラフォーガは、2代目アスコットと共に1993年にデビュしました。
アルファ・ロメオを彷彿させるフロントグリルが特徴的な車であり、当時ではいかにも珍しい大胆な顔つきをした国産セダンとなっています。
ハイデッキスタイルとも言われる車高の高さに加えて、通行人の目を引くような斬新的なボディ構造をしているクルマです。
セダンとは一味違う魅力を一台の車の中に積み込まれたデザインとなっています。
インスパイアの兄弟車かつアキュラ・TLの国内版セイバー
インスパイアの兄弟車に加え、アキュラ・TLの国内版としてデビューしたセイバーはホンダの米国拠点である「ホンダR&Dアメリカンズ」で開発されました。
米国製の自動車の輸入販売は当時のホンダにとってUSアコード以来の再会となりました。ホンダ車の特徴的な象徴でもある個性さが少し希薄な感じもする一台です。
シビックフェリオの兄弟車インテグラSJ
インテグラの派生車種的な位置付けでシビック・フェリオの兄弟車であるインテグラSJは、1996年にデビューしたモデルです。
バブル崩壊を期に売り上げは低迷していき、2000年に行われたシビックフェリオのフルモデルチェンジによって姿を消す形になってしまいます。
アコードの最後の兄弟車トルネオ
アコードの中では最後となる兄弟車トルネオは、ホンダがかつて販売から製造までを行っていたセダンタイプの車です。
4ドアセダンのみの販売であり、フロントグリル、ヘッドライト周りとテールライト周りは異なるのが特徴的な車になります。
当時では珍しいHIDヘッドライトを全車標準装備したことにより、注目を集める一台でした。
海外仕様車がベースになったちょっとマイナーな車
海外仕様車がベースになって開発されたマイナーな車を紹介します。
海外仕様車として開発されたマイナー車にはどのような車両があるのでしょうか。詳しくみていきましょう。
オースチン・ローバーと共同開発したコンチェルト
オースチン・ローバーと共同開発して作られたコンチェルトは、4ドアセダンと5ドアセダンの2種類で販売が展開されていました。
ヨーロッパの伝統的な特徴とハイテクを融合したホンダの技術を一つに集めて開発されたことがアピールポイントになっています。
固定式ヘッドライト採用のプレリュードインクス
固定式ヘッドライトが採用されたプレリュードインクスは、マイナーチェンジ時に新たに追加された新バリエーションの車です。
固定式ヘッドライトを追加したことで、追加前とは全く異なる雰囲気に仕上がっています。
英国仕様のアコードがベースのアスコット イノーバ
英国仕様として開発されたアコードがベースのアスコット・イノーバは、ホンダの中では最上位車種に分類されたアスコット仕様のスポーツカーです。
英国向けに開発された4ドアHTモデルの車種であり、ボディ部分は英国向けのアコードをベースに開発されています。
大型化された北米仕様アコードをベースに開発されたアヴァンシア
北米仕様車アコードをベースに大型化された開発されたアヴァンシアは、ホンダがかつて開発、販売をしていたステーションワゴン型の車です。
2003年に一度生産と販売が終了するものの、2016年には中国向けにクロスオーバーSUVとして再開発されました。
海外から逆輸入されたちょっとマイナーな車
海外から輸入されたマイナー車には、アコード・クーペやフィットアリアなど数多くの車があります。
私達が普段何気なく運転している車や昔に販売されていた車両には長い歴史があるのです。
当初は左ハンドルのまま限定販売されたアコードクーペ
当時の初代アコードクーペは米国仕様として逆輸入してきた車であり、ハンドルの位置は左ハンドルのみとして限定販売されていました。
ボディデザインやエンジン部分、足回りのチューニング類などアメリカの研究開発拠点であるホンダR&Dノースアメリカが中心となって開発した車です。
実はタイ製だったフィットアリア
フィットアリアは日本で開発された車と考える方が多いかもしれませんが、実はタイで生産されているスモールセダンになります。
最大の特徴といえば、東南アジアで生産されていることですが、タイで生産された車が日本に輸入して販売されることはホンダの中では初めてのことでした。
アメリカでは人気のあったエレメント
アメリカで人気のあったエレメントは「ライフガードステーション」をデザインモチーフにしてアメリカで開発された車です。
日本でも約2年間販売されており、逆輸入車としても有名な一台です。ジェネレーションYと呼ばれる20代をターゲットに開発されていました。
エレメントの最大的な特徴とも呼ばれているのが、両側観音開きのサイドドアになります。
現在販売中ながらちょっとマイナーな車
現在販売中のちょっとマイナーな車にはどのようなマイナー車があるのでしょうか。
最後になりますが、現在販売中のマイナー車について解説していきます。
リース販売専用のクラリティ フューエルセル
ホンダの中でもリース販売専用車種として開発されたクラリティ・フューエルセルは官公庁や企業様向けにリースされた専用モデルです。
一般人向けの車でなく、いわゆる「売り切り」商品としてホンダに採用された一台になっています。
ホンダがリース車限定に抑えている意見としては、インフラの充実や水素燃料電池車が普及していく中で、一般販売の時期を伺っているそうです。
現段階ではインフラ要因が影響を与え、使い方に制限が出てしまう可能性がある車になります。