出典元:https://www.honda.co.jp/CIVIC/
- 1. 現行シビックは10代目、ホンダの最長寿モデル
- 2. 20世紀優秀技術車にも選ばれた初代シビック
- 3. 集中ターゲットメーター採用の2代目スーパーシビック
- 4. スポーツモデルのSiやシャトルも登場した3代目ワンダーシビック
- 5. VTECエンジン搭載のSiRが登場した4代目グランドシビック(EF型)
- 6. セダンはフェリオの名称、逆輸入のクーペも登場した5代目スポーツシビック(EG型)
- 7. 赤バッジのタイプRが登場した6代目ミラクルシビック(EK型)
- 8. 国内は5ドアとフェリオのラインナップとなった7代目スマートシビック(EU/ES型)
- 9. 3ナンバー化&国内はセダンのみとなった8代目シビック(FD型)
- 10. 欧州仕様のタイプRのみ限定販売された9代目シビック
- 11. 国内にもハッチバックとセダンが導入された10代目シビック
- 12. 11代目新型シビックはいつ登場する?
現行シビックは10代目、ホンダの最長寿モデル
出典元:https://www.honda.co.jp/CIVIC/
ホンダの中でも最も長い歴史を誇るモデル、シビックの初代は1972年に登場します。実に半世紀近くもの時を過ごしてきたわけですが、その間には日本から姿を消したこともありました。
現行シビックは2017年に登場した10代目ですが、ここに行きつくまでシビックはどのような歴史をたどってきたのでしょうか。ここでは、シビックの歴代モデルを御紹介します。あの一世を風靡した懐かしのモデルも登場しますよ。
20世紀優秀技術車にも選ばれた初代シビック
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世界で初めてマスキー法をクリア
1973年にアメリカで施行される世界で最も厳しい排ガス規制ともいわれたマスキー法をクリアすることに焦点を当てて開発された初代シビック。新しく開発した低公害エンジンCVCCを搭載し、世界で初めてマスキー法をクリアした車です。1972年にデビューしました。
CVCCエンジン搭載、オイルショックも後押しに
マスキー法に加えて第一次オイルショックが世間を揺るがす中、当時としてはかなりの環境性能を誇るCVCCを搭載したシビックは日米両国で大ヒットすることになりました。走りのイメージの強いシビックですが、初代は環境性能が評価されていたとは少し意外ですね。
この初代モデルはそれまで二輪メーカーという印象の強かったホンダのイメージを一変することになりました。
集中ターゲットメーター採用の2代目スーパーシビック
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初めてのフルモデルチェンジは1979年に行われ、通称スーパーシビックが誕生します。この2代目で注目を集めたのが同軸にスピードメーターとタコメーターを配置した「集中ターゲットメーター」でした。
ボディを初代よりも軽量化、さらに環境性能と動力性能の向上を両立させた新開発のCVCCエンジンを搭載し、より優れた燃費性能を持つようになっています。
初代を超えるヒットを目論んで開発されましたがこの2代目モデルは初代ほどの人気を博すことはできませんでした。
スポーツモデルのSiやシャトルも登場した3代目ワンダーシビック
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ワンダーシビックの愛称を持つ3代目モデルが登場したのは1983年。この3代目はホンダ車として初めて日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、さらに1984年度のグッドデザイン賞を自動車として初めて受賞した記念すべきモデルでもあります。
DOHCエンジン搭載
現在まで通じるホンダの理念である「マン・マキシマム・メカ・ミニマム」の哲学が反映された3代目では、シビックでは初めてとなるDOHCエンジンを搭載したSiグレードが追加されました。
VTECエンジン搭載のSiRが登場した4代目グランドシビック(EF型)
出典元:https://www.honda.co.jp/news/1987/4870909.html
先代よりもワイド&ローなボディとなった4代目、通称グランドシビックはバブルど真ん中の1987年に登場。時世を反映してかエクステリア、インテリアの質感も向上するとともに新開発の4輪ダブルウィッシュボーン式サスペンションが採用されるなど、クラスを超えた高級メカニズムが投入されメカニックの部分も進化しました。
160psを発揮する「SiR」追加
1989年には今なおホンダのアイデンティティともいえる存在感を放つVTECエンジンを搭載し当時のクラストップ、160psを発揮する「SiR」グレードも登場。この当時のパワー競争の真打たる存在感を示しました。
セダンはフェリオの名称、逆輸入のクーペも登場した5代目スポーツシビック(EG型)
出典元:https://www.honda.co.jp/news/1991/4910910.html
1991年に登場した5代目ではセダンに「シビックフェリオ」の名称がつけられました。また北米生産の「シビッククーペ」が導入され豊富なラインナップになったこともこの5代目の特徴です。
バブルが崩壊し、物事の価値観が変わっていく中、これからの新時代の小型車の基本形であるニュー・ベンチマーク・カーとしてこの5代目は開発されました。
馬力は170psに引き上げ、サスペンションも改良
170psを発揮することに加え、サスペンションにも手を加えてストロークを大きくしたことで優れた操縦性を手に入れたこの5代目はそのスポーティなイメージからスポーツシビックと呼ばれることになりました。
赤バッジのタイプRが登場した6代目ミラクルシビック(EK型)
出典元:https://www.honda.co.jp/news/1997/4970822.html
ミラクルシビックと呼ばれた6代目は1997年に登場しました。ホンダマルチマチックと呼ばれるCVTが初めて採用されたモデルです。
タイプRは185psを発揮
今やシビックといえば真っ先に思い浮かべるタイプRが登場したのはこの6代目モデルから。タイプRに搭載されたエンジンは185psを発揮するようにチューンナップが施され、サーキットにおいても大活躍しました。
国内は5ドアとフェリオのラインナップとなった7代目スマートシビック(EU/ES型)
出典元:https://www.honda.co.jp/news/2000/4000913.html
3ドアハッチバックとクーペは日本から姿を消し、日本でのラインナップは5ドアハッチバックと4ドアセダンのフェリオのみとなった7代目スマートシビックは2000年に登場します。
室内空間の広さ、安全性を追求したこの7代目は先代から大きくルックスが変化し、ミニバンのようなスタイルになりました。
ハイブリッドカーも登場
この7代目ではフェリオをベースに初となるハイブリッドカーも登場。
世界的にはこれまでと変わらず高い人気があった7代目ですが、日本国内ではスポーティさを失ったことに加えて、21世紀のコンパクトカーの指標となるべく「スマートコンパクト」を目指したパッケージングが2001年に登場したコンパクトハッチバック、フィットと重なってしまいました。
その結果、フィットに人気を奪われるようになってしまい、シビックの人気は低迷するようになります。
3ナンバー化&国内はセダンのみとなった8代目シビック(FD型)
出典元:https://www.honda.co.jp/news/2005/4050922-civic.html
フィットとカテゴリが重なるハッチバックがラインナップから姿を消し、2005年に登場した8代目はセダンのみとなりました。フェリオの名称も消滅。
全幅が拡大し初めて3ナンバーサイズになるとともに、4WDは廃止されFFのみとなっています。この8代目で採用されたボディカラー「スーパープラチナ・メタリック」が優れた自動車のカラーデザインを称える「オートカラーデザイナーズセレクション 技術部門賞」を受賞しました。
シビックタイプR史上初の4ドアセダン登場
2007年にはスポーツサスペンションを装備し最高出力は225psにまで引き上げられたタイプRが登場します。4ドアセダンのシビックタイプRはこれが初めての登場でした。
しかしこの少し前から時代はSUVへと流れていました。セダン人気はバブル崩壊とともに消え去っていたのです。
2010年に日本国内販売終了
8代目シビックのセダン一本化は今から思えば期を見誤ったとしか思えない判断でした。あれほどの人気を誇ったシビックの人気は低迷し、ついに2010年9月をもって日本での販売は終了されることになります。
しかし2010年の10月にはタイプRユーロが登場します。これは日本シビックとは異なる英国製の3ドアタイプRを日本向けにエクステリアなどに手を加えたモデル。2009年にも販売されていましたが、日本仕様の販売終了がアナウンスされてもこのタイプRユーロは導入されるなど、タイプRの人気がいかに高かったかがわかります。
このタイプRユーロは1,500台限定での販売となりました。
欧州仕様のタイプRのみ限定販売された9代目シビック
出典元:https://www.honda.co.jp/news/2015/4151028-civic.html
海外では販売が続いたシビックでしたが、2011年に登場した9代目モデルは日本には導入されませんでした。しかし2015年に登場したタイプRのみ日本でも750台の限定で販売され、あっという間に完売しています。
VTECにターボを組み合わせ、最高出力は310ps、最大トルク400Nmというモンスターマシンは熱烈なタイプRファンを虜にしたことでしょう。
国内にもハッチバックとセダンが導入された10代目シビック
出典元:https://www.honda.co.jp/CIVICSEDAN/webcatalog/styling/design/
2010年の販売終了から7年後、2017年に日本でも10代目となるシビックの販売が開始されました。北米では2015年、中国では2016年に販売が開始されていましたから日本発売を待ちわびていた方も多かったことでしょう。
10代目モデルではセダンに加えてハッチバックも復活。全グレードにホンダ自慢の先進安全機能「ホンダセンシング」も標準装備されるなど、時代に合わせて進化したモデルとなりました。
タイプRはニュルでFF市販車最速ラップを更新
もちろんタイプRも登場。この10代目のタイプRはニュルブルクリンク北コースでFF市販車最速ラップを記録するなど、かなりのポテンシャルを秘めたモデルです。また歴代のタイプR で初めて限定ではなくカタログモデルとしてのラインナップとなりました。
11代目新型シビックはいつ登場する?
出典元:https://www.honda.co.jp/CIVICTYPE-R/webcatalog/styling/design/
北米での販売開始から考えると登場してから4年が経過している10代目シビック。これまでのパターンを考えるとそろそろフルモデルチェンジしてもいい時期ではありますね。
11代目の登場はいつ頃になるのか、まだ何の情報もない段階ですがシビックに限らず自動車産業全体がこれからの方向性として電動化を視野に入れなければならない時代になってきます。その兼ね合いから考えるとそれほど早い時期でのモデルチェンジは今の段階では考えにくいのではないかと思います。
電動化や環境性能の向上はもちろんのこと、最新のAIなども搭載してコネクティッド機能など充実したものになると思われる11代目シビックの登場はいつになるのか、今後のホンダの動向に注目しておきましょう!