ランボルギーニ・ミウラの歴史を振り返る!元祖スーパーカーのモデル変遷、イオタとレプリカの違いは?

     
   

スーパーカーの代表的なブランド、ランボルギーニが製造していた元祖スーパーカーである「ミウラ」をご存知でしょうか?ミウラと言う車名を初めて聞くと言う方もいるでしょう。そこで今回はランボルギーニ・ミウラの歴史とミウラを元に制作された「イオタ」と「レプリカ」の違いまでご紹介していきます。

 

ランボルギーニ・ミウラとはどんな車?

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V12エンジン搭載のミッドシップスポーツカー

ランボルギーニ・ミウラは3.9リッターV型12気筒DOHCエンジンを横置にミッドシップレイアウトした、2シータークーペモデルになります。

最高出力:350hp

最大トルク:37.5kg·m

 

ミウラが製造・開発された1966年当時は、V型12気筒のような大型エンジンを積んだミッドシップのクーペ車両が存在していなかったため、そのあとに他の各メーカーがミウラを真似てスーパーカーを製造しました。

 

ダラーラがシャシー設計、ベルトーネがボディ設計とデザイン

ミウラのシャシーはイタリアの自動車製造会社であるダラーラによって設計されました。また、ダラーラはランボルギーニ以外にもフェラーリやマセラッティなどの設計もしています。

 

ボディのデザインと制作はイタリアの自動車のデザインや設計を行なっている、ベルトーネに任せられることになりました。

 

ミウラの意味は?

ミウラと聞くとなんだか日本人の苗字かと思いませんでしたか?しかしミウラの意味は伝説の闘牛牧場ミウラからな名付けられた車名になります。ドアを全開にして正面から見た姿は、まるで大きな角を持つ闘牛のような見えることが由来になったそうです。

 

ミウラが登場した映画

1969年に制作されたイギリス映画「ミニミニ大作戦」(The Italian Job)の中でミウラが登場しています。峠道を華麗に駆け抜けるシーンもありますが、最後はクラッシュすると言うカーアクションに使われました。スーパーカーのミウラをクラッシュシーンに使うのはもったいないと思う方もいるでしょう。しかし、この時使われた車両は製造段階で事故車になった車両を使用したとのことです。

 

ランボルギーニ・ミウラのモデル変遷

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ミウラ P400

ミウラ P400は市販車として販売された最初のモデルになります。車名のPはPosteriore(後ろ)400は排気量の4リッターから名付けられました。エンジンの最高出力は350馬力に車重1,075kgとう言う軽量ボディ、最高速度は最高速度290km/hに達したと言われています。P400は1967年に販売開始してから1969年までに475台が作られました。

 

ミウラ P400S

ミウラ P400SはP400をチューニングしたモデルになります。エンジンは最高出力370馬力に強化され、ブレーキにはベンチレーテッドディスクブレーキ、リヤサスペンションの強化などが施されました。またボディ形状も変更され、それに伴いパワーウィンドが装備。またオプションでエアコンが装着できるなどの快適装備も増えました。

P 400Sの生産台数は140台になります。

 

ミウラ P400SV

ミウラ P400SVはP400Sをさらにチューニングしたモデルでありミウラの完成形になります。385馬力まで出力が上げられたエンジンの変更点は、インテークを拡大にし、キャブレターを変更、エンジン内部もカムシャフトを変更しバルブのリフトタイミングも変更されました。足回りはリアサスペンションが強化され、リヤタイヤは9インチホイルーに変更。

それに合わせてリアフェンダーもワイドに変更されました。またP400、P400SにないオプションとしてLSDが用意されましたが、実際に取り付けられている車両はごくわずか。P 400SVの生産台数は150台となります。

 

ランボルギーニ・ミウラと似た外観のイオタとは?

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ミウラのボディを流用、シャシーは別物の実験車両

イオタはミウラの改良するために制作された実験車両と言われています。ですので、販売はもちろんのことカタログにすら載っていないない幻の車です。また、ボディ自体はミウラから流用しているのでデザインはよく似ていますが、シャシーは別物です。サスペンションの形式からジオメトリやステアリングラックマウントの取り付け位置など全く別で独自の設計となっています。

 

イオタの公式レプリカ、ミウラ P400SVJ

イオタ自体は販売されることはありませんでしたが、レプリカと言う形で作られた車両が存在します。レプリカのベース車両はミウラP 400SVを使用、エンジン自体はミウラP 400SVと同じ4リッターですがオイルの供給方式をドライサンプに変更や圧縮比を11.5:1に上げキャブレターを変更し、最高出力を440psまで高めてあります。

 

日本に存在する希少モデル、ミウラ SVR

ミウラSVRはランボルギーニが19ヶ月と言う時間をかけてレストアした車両になります。レストアのベースとなった車両はミウラP400Sですが、必ずしもオリジナルにこだわるのではなくルーフエンドにはウィングやワイドトレッドに対応するために大きく張り出したブリスフェンダーなど、よりスポーティーに仕上げられた車両なのです。また世界に1台しか存在しない車両ですが、今は日本に保管されています。

 

ランボルギーニ・ミウラの現在の取引価格は?

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1967年に販売が開始された元祖スーパーのランボルギーニ・ミウラ、一体どのくらいの額で取引されているのか気になるところだと思います。ミウラといってもモデルによって価格相場は異なりますで、それぞれの相場を下記します。

 

・ミウラP400

7,494万円〜9,992万円

生産台数475台

 

・ミウラP400S

9,175万円〜1億5,745万円

生産台数140台

 

・ミウラP 400SV

1億4,662万円〜2億1,722万円

生産台数120台

 

初代のP400に比べると改良モデルであるP400SとP400SVに関しては当然ですが、台数が少ないため取引価格も高額となっています。

 

ランボルギーニ・ミウラと同世代のスーパーカーは?

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フェラーリ・365GTB/4

フェラーリが1968年に製造を開始した車が365GTB/4、フェラーリ・デイトナと呼ばれていることもありました。これには1967年に開催されたデイトナ24時間レースでフェラーリのプロトタイプである330P4と412Pが上位を独占したことから、市販化された365GTB/4の愛称になったと言うわけです。

マシンスペックはランボルギーニ・ミウラと同時期に販売されていたと言うこともあり、V型12気筒DOHC 4,390ccエンジンとミウラに勝るとも劣らないエンジンが積まれています。ボディタイプは2ドアクーペとミウラと同じタイプ、違いは駆動方式がフロントエンジンのFRと言うことです。

 

フォード・GT40

GT40は1960年代当時フォードの企業イメージ向上のために、モータースポーツ分野で活躍することが効果的と言うことで開発されたスーパーカーです。実際に販売開始されたのは1964年からになります。そのあとの1966年に開催されたデイトナ24時間レースにておいて、GT-40 Mk. IIが1位〜3位を独占することになりました。

マシンスペックは4.7リッターのV8OHVエンジンを搭載しており、最高出力は350ps。駆動方式はミウラと同じMRを採用、空力が調整されたボディ形状は最高速度330km/hに到達していました。

 

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