コンサバ系ミニバンホンダ フリード!発売1カ月で2万7千台突破!

コンサバ系ミニバンホンダ フリード!発売1カ月で2万7千台突破!
     
   

ホンダ フリードが、2019年10月にビッグマイナーチェンジを行いました。

2016年9月にフルモデルチェンジした2代目フリードが、今回ビッグマイナーチェンジをした形です。

2016年モデルは、発売1カ月で2万7000台受注が突破し、フリードの月間販売計画の実に4倍を達成する快挙を成し遂げました。

また2018年度のホンダ車の中での登録台数は、1位のN-BOXが23万9706台、2位のフィットが8万5925台、そして3位のフリードがフィットにわずかに及ばず8万3669台を達成しました。

ではフリードには一体どんな魅力があるのでしょうか。

今回は2代目フリード2016年モデル(フルモデルチェンジ)と2019年モデル(ビッグマイナーチェンジ)について詳しくご紹介します。

フリードのカテゴリー ホンダのミニバンモデル!

フリードのカテゴリーは「ミニバン」の中の「コンパクトミニバン」です。

日本国内では、お主に「ワンボックスカータイプ+3列シート」車のことをミニバンと呼びます。(ただしアメリカでは定義が異なる)

またミニバンもフルサイズ、ミディアムサイズ、コンパクト(スモール)サイズの3つのボディサイズに分れています。

「コンパクトミニバン」とはミニバンの要件を満たしながらも、自動車区分では「小型車」に入り、「5ナンバーカー」のボディフレームが採用された車のことをいいます。

よってフリードは「コンパクトミニバン」のカテゴリーに入ります。

フリードの外観 ダイナミックなデザインに変貌した車!

フリードの2016年モデルのボディデザインの特徴は「いつでも」 「どこでも」「だれでも」ちょうどいいというコンセプトを具体化したボディデザインに設計されています。

フリードは、ホンダフィットと「プラットフォーム(ベースフレーム)」と「基本コンポーネント(パーツやユニット)」を共有していることから、2つのモデルは若干兄弟車を思わせるボディデザインとなっています。

基本的にフリードのボディサイズは、フィットとステップワゴンの間のクラスに、位置づけられている車です。

ところでフリード2016年モデルは、ボディデザインが初代モデルからは大きく脱却しています。

元々「小さな箱」をイメージして「ちょうどいい」サイズの車として設計されたのが初代モデルでした。

ところが2016年モデルは「Dynamism and Functionality」という新しいテーマを導入されます。

これによりボディデザインは、初代モデルとは大きく異なったダイナミックなデザインに仕上がります。

またボディデザインが刷新された大きな特徴として、フロントマスクにホンダの新しいアイデンティティ・デザイン「ソリッドウイングフェイス」が採用されます。

「ソリッドウイングフェイス」とは、ホンダの「H」のロゴマークを中心にして、フロントグリルとヘッドライトがまるで鳥が羽を広げているかのようなデザインのことです。

これによりフリードのフロントマスクが精悍で引き締まったデザインになったことで、フリードの新しい可能性を引き出すことに成功しました。

フリードの歴史 現在シエンタと双璧をなすコンパクトミニバンカー!

フリードのベースモデルは、ホンダモビリオといわれています。

元々現在の「コンパクトミニバン市場」は、トヨタカローラスパシオが開拓した市場だといわれています。

当時のトヨタカローラスパシオに対抗する為に、ホンダがコンパクトミニバン市場に投入したのがモビリオです。

その後モビリオはコンパクトミニバン市場で攻勢を強めます。

モビリオの健闘を見たトヨタは、カローラスパシオに変わる本格派のコンパクトミニバンを開発する必要に迫られることになります。

そしてモビリオの対抗馬として市場に投入されたのが、現在コンパクトミニバンナンバー1の「シエンタ」です。

一時期はモビリオとシエンタの2モデルの激闘が、コンパクトミニバン市場を引っ張っていく牽引車の役割を担っていました。

ところがホンダは、モビリオの次のフルモデルチェンジの時期に合わせて、新たなコンパクトミニバンの開発を進めていました。

そのコンパクトミニバンこそが初代フリードでした。

初代フリードは、モビリオが培ってきたコンパクトミニバンのこれまでノウハウを全て受け継ぎます。

さらに「使いやすさ」「扱いやすさ」をコンセプトに加えて、これまでミドルサイズミニバンを持て余していたユーザー層を新たにターゲットに加えて開発されました。

2008年5月初代フリードは、発売と同時にその人気が爆発します。

発売から2週間で10.000台、発売から1カ月で2万7000台の受注をそれぞれ突破するという大記録を打ち立てます。

この記録の意味は、これまで多くのコンパクトミニバンユーザーが、初代フリードの登場を待っていた結果でした。

フリードの年表

・2008年5月初代フリード発売

・2010年11月マイナーチェンジ

・2011年10月マイナーチェンジ

ハイブリッド車「フリード ハイブリッド」をラインナップに追加

・2014年4月マイナーチェンジ

・2016年9月2代目フリードへフルモデルチェンジ

・2019年10月マイナーチェンジ

「CROSSTAR(クロスター)」をラインナップに追加

フリードのパワートレイン 2016年モデルはパワートレイン刷新!

フリードの2016年モデルのパワートレインは、ガソリンエンジンとハイブリッドの2タイプが採用されています。

また前モデルのパワートレインとは異なる新しいパワートレインが採用されました。

ガソリンエンジン車のエンジンは「L15A型 1.5L 直列4気筒SOHC」だったものが、2016年モデルでは「L15B型 1.5L 直列4気筒 直噴DOHC」が搭載されます。

「L15B型 1.5L 直列4気筒 直噴DOHC」エンジンとは、現在フィット、ヴェゼル、シャトルなどに搭載されているものと同型のエンジンです。

2016年モデルは直噴を採用したことで、動力性能と燃費を同時に向上させることに成功しました。

またハイブリット車のエンジンは「LEA型 1.5L 直列4気筒SOHC」だったものが、2016年モデルでは「LEB型  1.5L 直列4気筒DOHC」が搭載されます。

ハイブリッド車のモーターも「MF6型 交流同期電動機」から「H1型 交流同期電動機」に刷新されました。

さらにフリード2016年モデルのハイブリッドシステムは「i-DCD」が採用されています。

「i-DCD」とは、1つのモーターが「駆動」と「発電」を行う方式のシステムです。

「i-DCD」を採用しているホンダ車は他にフィット、ヴェゼル、シャトル、ジェイドなどがあります。

これによりフリード2016年モデルのJC08モードカタログ燃費は、ガソリンエンジン車の2WDで19.0km/L、4WDで17.6km/L、ハイブリッド車の2WDで27.2km/L、4WDで25.2km/Lを実現しています。

フリードのインテリアの特徴 居住スペースの拡大に成功!

フリードはボディサイズがコンパクトミニバンながらも広い室内空間を持つ車です。

2016年モデルは、パネルスペースを極力抑え、居住スペースをコンパクトミニバンの限界にまで拡大します。

よって初代モデルよりも、1~3列のシート間の距離を何と90mmもワイド化することができました。

これにより初代モデルに発生していた、座席の圧迫感を大幅に軽減することに成功します。

よって身体の大きい大人でも、ゆったりと座っていることができるようになりました。

室内スペースの拡大ができた大きな理由が、ハイブリッドシステムなどをダウンサイジング化(小型、高性能化)することに成功したからです。

またベースグレードモデルでは、シートに「ファブリックシート」が採用されています。

ファブリックシートは、シートの柔かさと上質さを演出してくれます。さらに室内のクレードをワンランクアップすることにも貢献してくれます。

インパネもミドルエリアが「ウォームガンメタ」が採用されていることで高級感が高まります。

またコックピットは、同じホンダのステップワゴンの「コックピット・インパネデザイン」
が採用されています。

よってデコボコ感がなく、全体的にフラットで落ち着いたデザインに仕上がっています。

さらにフリードは収納も充実しています。

インパネアッパーボックス、インパネトレイ、ドリンクホルダー、収納式ドリンクホルダー、ボトルホルダー付き大型ドアポケット、センターテーブルなどが装備されています。

これにより大人数でのお出かけでも、ユーザビリティが向上することからストレスの低減が望めます。

あらゆる点でフリードのインテリアは、乗る人の身になって考えられた設計といえます。

フリードのサイズ・スペック 

こちらではフリード「G」エディションのサイズ・スペックについてご紹介させていただきます。 

全長×全幅×全高
4265×1695×1710mm
車両重量
1360kg
総排気量
1496cc
最高出力
96kW
最大トルク
155N・m
最小回転半径
5.2m

フリードのセールスポイント

こちらではフリード2016年モデルのセールスポイントについてご紹介します。

①居住スペースを広げたことでゆっくりと座れるようになった

全長を50mm拡大したことから、室内の1~3列のシート間距離を90mm拡大できました。

これによりフリードの全乗員がゆったりと座ることができるようになりました。

②スライドドアのスライド量を広げたことで乗り降りがしやすくなった

スライドドアのスライド量を120mmに広げました。

これによりステップワゴン並にスライドドアの開口が広くなり、2列目シートへの乗り降りのストレスが大幅に低減できました。

③「フリード+」は開口部地上高を下げたことで、スロープ付きの車イス仕様車変更がしやすくなった

兄弟車の「フリード+(旧名スパイク)」は、2列5人乗り仕様を実現、車中泊やアクティビティ系に強みを見せるモデルです。

フリード+は、開口部地上高を335㎜にすることで、さらに超低床化を実現、スロープ付きの車イス仕様車も作りやすくなりました。

このようにフリード2016年モデルは、ノーマルモデルは全モデルよりも使い勝手を向上させ、兄弟車のフリード+は、新しいターゲットの獲得に向けてバージョンアップを重ねています。

フリードのマイナーモデルの変更点のご紹介

2019年10月に2代目フリードはマイナーチェンジを果たしました。

大きな変更点は「フロントマスクの変更」と「フリードクロスター(FREED CROSSTAR)の追加」の2点です。

フロントマスクの変更は「フロントグリル」と「ヘッドライト、ロゴ」を分離したことです。

いわゆる今回は「ソリッドウイングフェイス」とは少し異なるデザインを採用しています。

そして今回のマイナーチェンジで、最もユーザーの注目度が高いのが「フリードクロスター」です。

ノーマルのフリードとの違いは、外観をSUV風にアレンジしたことです。

「フリードクロスター」はフロントグリル、フロントバンパー、リアバンパー、サイドシルガーニッシュ、ルーフレール、アルミホイールなどにSUV車風デザインを取り入れています。

これによりSUV車を求めているユーザーにも強くアピールした形に仕上がっています

フリードのライバル車 ベースモデル時代からの因縁のライバル車シエンタ

2019年11月時点でのフリードのライバル車は、ズバリ、トヨタシエンタです。

この2モデルはコンパクトミニバンのベースモデル時代からの因縁のライバル車であり、現在もマイナーチェンジのたびに順位が入れ替わっています。

ただしこの2モデルにはそれぞれ特徴に大きな違いがあります。

フリードはコンサバティブ(保守的)、シエンタは超アグレッシブ(攻撃的)なモデルとなっている点です。

今回フリードは、コアなユーザー層以外に、SUV車を求めているユーザー層に向けて「フリードクロスター」は発売しました。

これにより2モデルの戦いはさらに激しさを増すのではないのでしょうか。

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