2018年3月22日に日産自動車は、電気自動車である日産『リーフ』のバッテリーを再利用して製作された外灯を設置するプロジェクトを発表しました。
車に使われているバッテリーが再利用されて作られた外灯は、東日本大震災の被害にあった福島県浪江町に設置されます。
ソーラーパネルと使用済みバッテリーで作られた外灯は、非常に画期的で注目を集めています。
では、このプロジェクトは一体どのようなものなのか、日産・リーフの歴史ととものご紹介します。
THE REBORN LIGHTプロジェクットってなに?
日産自動車とその関連会社である「フォーアールエナジー株式会社」が協力して行われるプロジェクトです。
これは、電気自動車である日産・リーフの使用済みバッテリーを使い、外灯を作ります。
今後、世界的にも電気自動車が主流になると言われており、現在ある車の多くは電気自動車へシフトしていきます。
これに伴って、車のバッテリーも多く生産され、消費されていくこととなってしまいます。
大量に生産されたバッテリーは、大量に消費され、廃棄されることで直面する大きな問題が「バッテリーの大量廃棄」です。
使用済みのバッテリーを外灯に再利用することで、大量廃棄問題を解決することが可能となり、今回のプロジェクトが発足されました。
使用済みバッテリーをどのように再利用するのか
日産リーフに使われたバッテリーを外灯に再利用するプロジェクトですが、どうやって車のバッテリーを外灯に使うのでしょうか。
ソーラーパネルとバッテリーを組み合わせることで、外灯として使用することができます。
外灯に組み込まれたソーラーパネルと車に使われていたバッテリーだけで完成するため、電線や電源コンセントを使うことなく点灯させることが可能になります。
現在使われている外灯などは、電柱に取り付けられており、そこから電源を取って使用しています。
ですが、バッテリーを再利用した外灯は、電源を必要としないので、山奥や無人島など電柱がない場所であっても設置できるのが特徴です。
外灯を設置するために、電線を使うことがないため、災害によって停電が発生しても外灯を使用することできます。
日産・リーフってどんな車
2010年に発売された、電気自動車です。
ガソリンとモーターを使うハイブリッド車とは違い、100%電気で動かすことができるのが特徴です。
日本だけでなく、アメリカやヨーロッパなどでも販売され、2014年には世界累計販売台数が10万台を突破するほどの人気。
2017年には、進化した新型リーフが登場し、一つのペダルで発進・加速・減速などの操作が可能になる「eペダル」を搭載するなど、非常に先進的になりました。
電気自動車の問題点である航続距離も約400kmになり、ガソリン車と遜色ないほどになっています。
また、国産車初となる「プロパイロットパーキング」を搭載し、本格的な自動駐車が可能になったりと、技術の日産といわれているのもうなずけますね。
もちろん、日産車に搭載されているプロパイロットシステムも搭載されています。
先行車との車間距離を把握して、一定の車間距離をキープできるクルーズコントロールや走行車線の中央付近を維持して走行できるハンドル支援機能など、より安全に走行することが可能です。
ドライバーの運転疲労や操作ミスによる事故をできるだけ軽減するような工夫が多くされている一台ですね。
まとめ
日産が掲げるプロジェクトは、これから先の未来を予想してスタートしました。
多くの使用済みバッテリーを利用することで、環境破壊なども減らすことができます。
震災で外灯がなくなってしまった地域も多くあり、このような場所に今回ご紹介した外灯が設置され、復興にも役立っています。
日産だけでなく、他のメーカーでも今回のようなインフラプロジェクトがスタートすることにも期待したいですね。