【第4回】もしもの時も安心! 事故車の定義から廃車の手続きまで徹底解説!~事故車の修理の仕方とは?~

     
   

全4回にわたってお送りしてきましたこの 事故車 特集もとうとう最後となってしまいました。前回は中古でクルマを購入する際の「事故車の見分け方」について解説しましたが、最終回となる今回は、やり方によっては費用を抑えることにもつながる、事故車の 修理 の仕方についてお伝えします。愛車が事故に遭った時、修理のやり方や進め方がわからず不安を抱え込んでしまうこともあると思いますが、ぜひこの記事を最後まで読んでいただき、もしもの時の一助となれば幸いです。

できるだけ節約したい! 修理費を安く済ませる方法

修理と一口にいっても、どこまでお金を掛けるかでその手法はピンキリです。お金をたっぷり掛かればそれだけキレイに修理できますが、コストパフォーマンスを考えると割に合わない場合もあるでしょう。特に事故では保険の兼ね合いもあるので、できるだけ修理費を安く抑えたいという場合も。そんな時に役立つ、修理費を安く抑える方法を、まずはお伝えしていきます。

必要な部分だけ修理をする

ドアやトランク、バンパーなどが事故で損傷した場合、修理工場などで丸ごと交換することを提案されることがありますが、だいたいの場合丸ごと交換すると高く付きます。例えばドアが一部へこんでいたとして、板金塗装なら1万円で済むところが、新品に交換すると、塗装も含めて30万円以上請求されるということも、本当にあります。もちろん、丸ごと交換し、現車合わせで塗装色を調合したほうがより完璧に仕上がりますが、できるだけ安く抑えるのなら、損傷した部分だけをピンポイントで修理するのがおすすめです。修理工場によっては断られることもあるかもしれませんが、板金塗装をメインで行っている工場や、なじみのディーラーなら対応してくれますので、そういった融通の利く修理工場となじみになっておくのも、いざという時修理費を節約することにつながります。 

中古パーツに交換する

丸ごと交換するのは高く付くと話しましたが、それは新品に交換する場合です。自動車の解体業者は解体したパーツを個別に販売しており、オークションや業者の販売ページから一般ユーザーでも購入可能です。特に国内で多く流通している軽自動車などはドア1枚でも数千円で取り引きされている場合があり、自分で交換してしまえばパーツ代金のみで修理ができてしまうことも。輸入車でも探してみると案外見つかるので、修理費用をできるだけ安く抑えたい場合にはそうしたパーツを調達し、持ち込みで修理するのも修理費を節約するコツの1つです。後で説明する社外パーツも中古品がオークションなどで販売されていることがあるので、社外パーツの中古を調達するのも良いでしょう。

純正以外の社外パーツに交換する

自動車メーカー以外からも、ドレスアップを目的としたアフターパーツが販売されています。マニアックな車種だと数は少ないですが、例えばプリウスなど販売台数の多い車種だと、社外パーツの種類も当然増えてきます。社外パーツもメーカーによりピンキリ、基本的には高いほど質も高くなるので、安いからといって聞いたこともないメーカーのパーツを安易に使用するのは危険なことも。メーカー直径のアフターパーツメーカー、ホンダ車だと「無限」、日産なら「NISMO」などが有名で、若干高いですが信頼性もあります。インターネットからパーツの口コミ情報を調べることもできます。

事故時の修理の流れは?

次は事故を起こした時、実際に修理を行うまでの流れを説明していきます。事故の時は保険などの兼ね合いもあり、事故の状況や車の損傷具合に応じて柔軟な対応をすることが、不要な出費を抑えることにもつながります。

事故車はすぐに修理せず、まずは見積もりだけ出しましょう

保険から修理費用を受け取る時なのですが、実は修理をせずに保険料だけもらうことができるのです。

流れとしては以下のようになります。

「修理工場で見積もりを出してもらう」
 ↓
「見積もりの内容を保険会社に伝える」
 ↓
「示談交渉後、確定した保険料が伝えられる」
 ↓
「修理をしない方が得なようなら、保険料だけ受け取ると保険会社に伝える」

事故後の修理では、車を買い替えるか修理するかで悩まれる例が多いのですが、それはこの時の見積もり金額が保険料よりも高くなり、足りない分を実費で支払う必要があるからです。基本的に保険料は古い車ほど安く算定されてしまいます。年式の古い大型のセダンを修理に出した場合だと、保険料はほとんど下りないにも関わらず、年数は経っているので修理費が保険料以上に掛かってしまうといった状況になるのです。

とはいえ、すぐに車を使用しなければいけない場合もあるでしょう。そういう場合は、先に車両を修理して、修理後に金額を保険会社に伝えることも、もちろん可能です。 

修理費の相場を知り、時と場合に応じて修理費を選択できるようにする

はじめに修理費を安く抑える方法をお伝えしましたが、これを知っておくと、いざ事故が起きた時に、修理費をある程度自分でコントロールすることができるようになります。なじみの修理工場ならともかく、一見の修理工場だと儲けを第1に考えるので、たいてい一番高い修理見積もりを提示されることになります。保険料が少ない場合、その持ち出し分は自分で支払わないといけません。そんな時に自動車の損傷具合に応じて、ドアの交換ではなく板金で対応するなど、自分で修理の方針を選ぶことができると、修理費をある程度自分でコントロールできるようになります。

できればなじみがあり融通が利く修理工場に入庫するのが一番ですが、一見の修理工場でも修理の方針を伝えればそのように修理をしてくれることも。もちろん足回りなど走行性能に危険が及ぶ場合はこの限りではありませんが、ある程度修理にいくらぐらい掛かるか自分で判断できるようになることが、事故が起きた時に上手に修理をするポイントです。

事故車 の 修理 マニュアルについてまとめ

全4回にわたりお付き合いいただいた方、この記事だけでもお付き合いいただけた方、ありがとうございました。 事故車や廃車については迅速に対応する必要がある場合が多く、ついつい焦って失敗しがちです。事故が起きたり車の使用しなくなったりした時に、今回お伝えした情報を元に、冷静な判断をしていただければ幸いです。

【関連記事】

【第1回】もしもの時も安心! 事故車の定義から廃車の手続きまで徹底解説! ~事故車・廃車の定義とは?~

【第2回】もしもの時も安心! 事故車の定義から廃車の手続きまで徹底解説!~事故車・廃車に関する具体的な手続きについて~

【第3回】もしもの時も安心! 事故車の定義から廃車の手続きまで徹底解説!~中古車の購入も安心! 事故車の見分け方とは?~

ニュース・コラムカテゴリの最新記事