リコール情報!最近届け出された特筆すべくリコールをご案内!

     
   

カーリコールは、自動車メーカーが設計・製造したあとに、何らかの理由で故障や不具合が発生し、無料でその個所の修理や交換を行う制度です。

この制度があるから、ユーザーは安心して車に乗れるということにもなります。中には、非常に重大な事故などに繋がってしまう事柄もあります。

ここでは、最近発生したリコールの中でも注目してほしいものを情報共有できるように解説していきます。

①スバルのリコール

 

引用:https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001389244.pdf

リコール届け出内容

・届出者の氏名又は名称:株式会社SUBARU

・不具合の部位(部品名):制動装置(電動ブレーキブースタ)

・基準不適合状態にあると認める構造、装置又は性能の状況及びその原因。

電動ブレーキブースタパーツ部分にて、内部構成部品である回転角センサのマグネットのモータシャフトへの組付け位置が不適切なため、イグニッションオンにした際などに、ブレーキペダルのストローク値をソフトウエアが誤認識する状態になる場合がある。バッテリが上がったり、クルーズコントロールがセットできずブレーキランプが点灯し続けたり、又は警告灯が点灯してブレーキペダル踏力が重くなる可能性がある。

・改善措置の内容

全車両、電動ブレーキブースタユニットのシリアル番号を確認し、該当するものは、電動ブレーキブースタユニットを良品に交換作業する。

レヴォーグにて発生しているリコールです。製作期間全体の範囲は、令和2年11月2日 ~ 令和3年2月5日で12,094台が対象になっています。現時点で45件の不具合件数があがっていて、さらに物損事故も1件出ています。

非常に重要なパーツでのリコール申請となっていますので、お乗りになられている方は早めに点検や対策をしてもらうのが良いといえます。

②メルセデス・ベンツのリコール

引用:https://www.mlit.go.jp/common/001393339.pdf

リコール届け出内容

・届出者の氏名又は名称:メルセデス・ベンツ日本株式会社

・不具合の部位(部品名):電気装置(48Vバッテリ管理システム)

・基準不適合状態にあると認める構造、装置又は性能の状態及びその原因

①48Vスタータオルタネータを搭載した48Vバッテリ管理システムに関して、制御プログラムが不適切状態のため、他のシステムとの同期不良が発生する可能性がある。エンジンの始動遅れや、エンジン警告灯が表示されず一時的にエンジンが始動しない、又はエンジンが始動してもエンジン警告灯が点灯したままになる可能性がある。

②48Vスタータオルタネータを搭載した48Vバッテリ管理システムで、制御プログラムが不適切なため、48Vバッテリの内部スイッチが入らずに電源供給が開始されない場合がある。そのため48Vシステムが起動せず、エンジン警告灯が点灯してエンジンが始動しなくなる可能性がある。

・改善措置の内容

①&②全車両、48Vバッテリ管理システムの制御プログラムを対策プログラムに書き換える。

メルセデスベンツモデルの51型式(31車種)という非常に多い車種でリコールが出ています。輸入期間全体の範囲は、平成29年11月3日~令和3年2月8日となっていて、①と②合計で計28,361台が対象です。

不具合件数が①で9件、②で14件となっています。事故の発生はないのですが、エンジン始動不良やインジケーター内の警告灯が点灯したままとなります。こちらも早めに点検してもらうことが望ましいでしょう。何より多くの車種で発生していますので、今後リコールが発生する際にも、同じ型式の場合は対象型式が増える可能性もありますね。

③フォルクスワーゲンのリコール その①

引用:https://www.mlit.go.jp/common/001387377.pdf

リコール届け出内容

・届出者の氏名又は名称:フォルクスワーゲングループジャパン株式会社

・不具合の部位(部品名):制動灯及び尾灯(バルブホルダー)

・基準不適合状態にあると認める構造、装置又は性能の状況及びその原因

リヤコンビネーションランプパーツ部分で、バルブを取り付けるバルブホルダーの材質が不適切なため、当該バルブホルダーがバルブの熱により変形する可能性がある。そのため、接触不良が発生し警告灯が点灯して、最悪の場合、制動灯及び尾灯が点灯しなくなる場合がある。

・改善措置の内容

全車両、リヤコンビネーションランプのバルブホルダーを対策品に交換し、制動灯及び尾灯のバルブを新品に交換する。

フォルクスワーゲンシリーズの中の6車種で発生しているリコールです。輸入期間全体の範囲は、平成25年10月21日~平成30年11月29日と比較的古めのモデルで申請されています。対象台数は、36,973台です。

特筆すべきと考えた点は、不具合件数が2,312台発生している点です。市場からの情報となっていますが、少しメーカーとしては申請が遅いのではと思う事案です。事故が発生していない点が何よりなのですが、テールランプが不点灯になると事故に直結する可能性のある怖いリコールでもあります。

④フォルクスワーゲンのリコール その②

引用:https://www.mlit.go.jp/common/001387380.pdf

リコール届け出内容

・届出者の氏名又は名称:フォルクスワーゲングループジャパン株式会社

・不具合の部位(部品名):燃料装置(燃料ゲージ付きサクションジェットポンプ)

・基準不適合状態にあると認める構造、装置又は性能の状況及びその原因

燃料タンクに取り付けられている燃料ゲージ付きサクションジェットポンプパーツにて、製造時の組付指示が不適切なため、使用過程において当該ポンプが傾く場合があります。そのため、燃料残量が正しく検出できずに実際より燃料を多く表示して、最悪の場合、走行中に燃料切れによりエンストする可能性がある。

・改善措置の内容

全車両、燃料ゲージ付きサクションジェットポンプを対策品に交換する。

アルテオン及びパサートオールトラックの2車種で発生しているリコールです。輸入期間全体の範囲は、平成30年2月22日~令和元年9月21日で4,387台が対象です。やはりこのリコールでも対象車種に対して10%強の457台の不具合件数が発生しています。燃料切れで楽しいお出かけが大変にならないように、早めに点検してもらいましょう。

⑤スズキのリコール

引用:https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001396680.pdf

リコール届け出内容

・届出者の氏名又は名称:スズキ株式会社

・不具合の部位(部品名):原動機(エンジンコントローラ)

・基準不適合状態にあると認める構造、装置又は性能の状況及びその原因

エンジンコントローラ部分にて、アイドリング時における吸入空気量の制御プログラムが不適切なため、Dレンジで停車中に吸入空気量が不足する場合がある。そのため、アイドリング回転数が低下し、最悪の場合、エンストに至る可能性がある。

・改善措置の内容

全車両、エンジンコントローラの制御プログラムを対策プログラムに書き換える。

スズキ及びマツダへのOEMモデルで、98,587台が発生しています。製作期間全体の範囲は、令和元年12月24日~令和 2年11月3日です。

不具合件数が25件発生していますが、幸い事故は起きていません。最近は、OEM供給モデルも増えてきていますので、大量のリコールとなる場合が考えられます。対象にお乗りのユーザーは、リコール対策を早々にしてもらうのが良いでしょう。

まとめ

リコール情報!最近届け出された特筆すべくリコールをご案内!をまとめると

  • すでに事故が発生してしまっているリコールがあります(スバル)。
  • 不具合対象モデルが、非常に多いリコールが発生しています(メルセデスベンツ)。
  • 不具合報告が、相当あるのに中々リコール申請に至らなかった可能性があります(フォルクスワーゲン)。

ここでは、4月上旬及び3月にリコール申請された中で、「コレは!」と思うリコール情報を情報共有としてご紹介させていただきました。

リコールは、皆様が安心して車に乗り続けられるように制定された制度です。もしお乗りになられている車で、リコール情報がご自宅に届いたら、きちんと点検してもらいましょう!

 

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