エアコンガスが不足していて、自分でエアコンガスをチャージしようと思ったりしませんか?
じつは、ツールの値段もお手頃ですし、補充用ガスもネットなどで安価販売しています。そして何よりもショップなどで補充するよりも断然安いのも魅力だと思います。
ただチャージするにしても、よくわからないで作業してしまうとエアコンシステムの破損に繋がってしまいます。こうなると、かえって高くつくことも在るやもしれません。
ここでは、DIYでエアコンガスチャージするのに、絶対やってはいけないことや注意点などの話をしていきます。
エアコンガスチャージをDIYで行っても良いコンプレッサー
引用:筆者撮影動画
エアコンガスをDIYでチャージしようと思ったときに、最初に重要なことがあります。上記の動画のように固定容量クラッチ式タイプのコンプレッサーなのかを確認してください。
最近では、可変容量式のコンプレッサーを使用しているモデルも多くなっています。このタイプのコンプレッサーの場合は、チャージングホースで圧力変化がわからないからです。
またハイブリッドモデルなどでは、電動圧縮タイプもあります。これらのコンプレッサーの場合は、ディーラーなどのプロに任せた方が安心でしょう。
DIYでエアコンガスをチャージする場合は、クラッチ作動するタイプのみにしましょう
エアコンガスをチャージする前に、必要な知識
引用:筆者撮影画像
チャージングホースを使用してガスを補充すると思うのですが、このメモリの意味を理解したうえで作業することが大事です。
ただ、この手のお手頃なチャージングホースは、目盛り自体が非常にアバウトであるとも思います。筆者が作業していても非常にそう感じました。
20℃ | 25℃ | 30℃ | |
低圧側適正圧 | 0.14 | 0.17 | 0.21 |
許容範囲 | (0.09~0.18) | (0.11~0.22) | (0.15~0.25) |
単位は、メガパスカル
何故なら上の適正範囲を見てみるとわかると思います。濃いブルーの範囲が、メーター側はかなり広い値になっているからです。この値だけを信じて、良かれと思いチャージすると入れすぎとなる可能性があるからです。
ガスは、入れすぎも良くない!
エアコンガスをチャージする前段階で確認できること!
引用:筆者撮影画像
エンジン停止でエアコンスィッチがオフの状態でチャージングホースを接続すると、コンプレッサーが稼働していない状態で圧が掛かっていることになります。エアコンガスが規定量近く充填されていると、上記画像で緑ラインから赤ラインのようになります(特に赤ラインの時は十分重鎮されている可能性があります)。
この場合は、通常ガスの補充をしなくても良いのではないかと判断します。
これからお話しするのは、あくまでもチャージングホースで補充できる状態のエアコンシステムであることが条件です。エアコンガスの問題でなく、コンプレッサーやコンデンサーなどに不具合が出ていてエアコンが効かない可能性がある場合は、専門業者に診てもらいましょう。
引用:筆者撮影画像
最初につなげた時に、上記の緑ラインから赤ライン状態の場合は、ガスが不足していると予想できいます。
引用:筆者撮影画像
上記のような状態の場合は、かなりエアコンガスが抜けている可能性が高いです。DIYで行うべきか少し考えましょう。ガス漏れの可能性もあるからです。
引用:筆者撮影画像
上記の画像のような状態になっていた場合は、DIYでの補充はあきらめ、プロに任せた方が良いでしょう。
エアコンガスを補充していくときの注意点!
引用:筆者撮影画像
エアコンガスを補充するときの注意点は、
- 外気温度が30℃の時
- エアコンは最大風量、エアコンオン、内気循環
- エンジン回転数は、1500回転の時
この条件下で、エアコンガスの圧力を計測するのが良いと言われています。
上記画像の状態の範囲であれば、適正圧であるので補充はいりません。それより上または下の場合は、補充、抜きが必要になります。
引用:筆者撮影画像
引用:筆者撮影画像
外気温度が下がっていくと、低圧側の規定ガス圧も下がっていきます。
※チャージングホースのメーターからかなり離れていますよね。本当に大事なのは、ただメーターを見てアテにしてはいけないという事です。
ガスチャージで良くやってしまうミス
じつは、筆者はいつも一人でガスチャージの作業をしています。エンジン回転1500というのをキープしながら作業するというのが非常に難しいです。またDIYで作業する場合、結構な確率でこの1500回転というのがわからないで作業している方も居るようです。
今回筆者は、カーエアコンガス関連に努めている知り合いに聞いてきました。
アイドリング近くの時と1500回転前後の時で、低圧側はどのくらい圧力変化するのかという事です。あくまで参考とお考え下さい。
基本的にエンジン回転があがると、低圧側は圧が下がり、高圧側が圧があがります。ざっくりな話なのですが、回転が倍になると、低圧側は、0.5メガパスカルから0.7メガパスカルほど圧が下がるそうです。
もしアイドリング前後で、ガスチャージを行う場合(推奨ではありません)は、上記の範囲でガスチャージをすると、1500回転で計測したときとほぼ同じになるという事です。
引用:筆者撮影画像
25℃前後の場合でも、上記画像のような範囲になります。
色々なチャージングホースがあるのですが、巷で販売されているものの多くが、適正を表すブルーの範囲がかなり広いことがうかがえます。濃いブルーの半分くらいまでが基本的に上限であるという考えにしておいた方が安全でしょう。
最近では、35℃・40℃といった外気温もあります。40℃の場合でも、低圧側の適正値は3メガパスカルです。メーターの濃いブルーギリギリまで入れるというのは、あまり良くないのではと思います。
まとめ
DIYでエアコンガスチャージ、注意点盛り沢山!しっかり作業するためにをまとめると
- 作業をする前に、基本的な作業手順・エアコンガスが不足しているだけなのかを確認しましょう
- DIYで作業する場合は、クラッチ式の固定容量コンプレッサーだけにしましょう
- メーターの目盛りを鵜呑みにしないで、適正圧を見定めましょう。
筆者は、最近約10台ほどのエアコンガス補充をしました。ここで作業をしながらエアコンの仕組みなどを再度おさらいしたり、熟練のプロに聞いていきました。
本来であれば、マニホールドゲージを使用して、高圧側もチェックしたいところですが、DIYでは中々高価なツールです。低圧側だけのチャージングホースで、より安全な方法などを解説しました。