「実現したら超便利!」トラックの荷台に前方の様子が映る技術をサムスンが開発!

     
   


目の前の大型トラックを追い越したのに前の様子がわからずイライラ

追い越そうと車線を変えたら目の前には渋滞がずら〜り…
なんて経験ありませんか?

なんと、このイライラを解消する新機能が登場!

それは、韓国の最大手電子製品メーカー・サムスンが開発した大型トラックの「透明機能」です。

この新機能で大型トラックの車体を透かし、前方の安全確認ができるようになるのだとか。走行がスムーズになるだけでなく、交通事故を防ぐことができると注目を集めています。

超危険!車の追い抜きによる交通事故

そもそも追い抜き事故とは、前走車を後続車が追い越そうとした時に、反対車線からこちらに向かってくる対向車に気づかずに衝突してしまう事故のことです。

特に、通常の車より高さも幅もある大型トラックが前にいる場合、一層視界が悪くなるので事故が最も起こりやすい状況になります。

さらに車を追い越す際はスピードも上がっているため、衝突の衝撃も大きくなってしまうのです。

サムスンによれば、なんと南米・アルゼンチンでは1時間に1人が交通事故で亡くなっています。そしてその原因の多くが追い抜きによるものなのだとか。

日本でも、警察庁観光局が発表した「平成26年中の交通事故の発生状況」の中で、車どおしで起きる事故が約50万件と全体の8割以上を占めていることが分かっています。

そのうち追い抜き事故は年に約1万件もの追い抜き事故が起こっているとのこと。

決して他人事ではありません

”透ける”ことで道路の安全を確保

このような追い抜き事故を防ぐため、導入されたものが大型トラックの「透明機能」です。

トラックの後ろに大型のスクリーンを備え付けることで、トラックより前の交通状況を把握することができるようになっています。追い抜き時の事故防止を狙ったまさに最新機能なのです。

まるでトラックの胴体を透かしたかのように見えますよね。

これで、反対車線にいる車を確認してトラックの後ろからでも安心して追い抜くことができるというわけです。

「ナイトビジョンモード」で夜道も安心


photo by akial

交通道路における死亡事故のなんと半数以上は夜間におきています。暗い分、肉眼で見える範囲は狭まってしまうため、日中以上に注意が必要です。

危険な夜の道路でも、透明機能は力を発揮します。注目すべきは「ナイトビジョンモード」という機能。周囲が真っ暗な状態であっても前方の状況を鮮明に映し出し、日没後の暗い道路での運用も可能となっています。

前の様子が一目でわかる、透明機能の仕組みとは?

 

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TechDependentさん(@techdependent)が投稿した写真 –

それでは、この透明機能といわれる仕組みを紐解いてみましょう。

実は、この仕組み自体はいたって簡単。トラック前方に設置されたワイヤレスカメラが道路の様子を撮影し、トラック後方のスクリーンに情報を送って映像を映し出すという仕組みになっています。

映像が表出されるスクリーンは4枚のパネルで構成されており、少し離れた距離からもしっかり確認ができるほどの十分な大きさを保持。トップ電子メーカー企業であるだけに、画像の見やすさもしっかりと考えられています。

単純だけれど、今までありそうでなかった機能です。

実用化にシフトする上での問題点

交通事故の防止に大きく貢献すると思われるトラックの透明機能ですが、実際に運用する前に考えておきたい問題もあります。ここでは問題を3つご紹介します。

1.どれくらいの需要がある?

この透明機能が世界でどれくらい必要とされているか、という問題です。

例えば、先に紹介したアルゼンチンなどの「交通整備が整っていない国」では非常に役立つ可能性が高いです。

しかし、日本では追い抜き事故の件数は、交通事故の種類の中では約1%と、全体数からみれば多くはありません。場所によって需要が異なることを理解したうえでのサービス展開が課題のようです。

2.天候による影響は?

仕組みの説明にあるように、スクリーンに映し出される映像は前方のカメラを通したものです。

大雨や大雪などでカメラが曇ってしまえば、当然後ろの映像にも影響がでると考えられます。

価格は?

当然気になってくるところが、お値段。

スクリーンの大きさや映像の鮮明度から見て、それなりに値段が張ると考えられますが、一般化を狙うならばコストは最大限落としていきたいところです。

まとめ


今後の実用化に向けて、各国の道路基準や需要に沿ったより細かな調整、戦略が必要になってくるでしょう。しかし、この透明機能が交通安全への対策として果たす役割は、かなり大きいことに間違いありません。

透明機能の導入によって、救われる命の数は確実に増えるのではないでしょうか。今後の動向に注目していきましょう!

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