無資格検査問題が自動車販売台数にも影響
ここで10月度の新車販売ランキングを見てみることにしましょう。日産が完成検査問題で2週間の出荷停止に追い込まれたため、販売台数が半減。リーフやノートなどで勢いついていただけに年末へ向けた繁忙期に深刻な影響出そうです。
結果的にトップ10から人気モデルの「ノート」が姿を消し、2,741台で前月比17.7%という激減、フルモデルチェンジして期待された「リーフ」も3,629台に留まりました。
昨年の三菱自動車による燃費偽装問題では、軽自動車の「デイズ」シリーズだけが生産停止による影響を受けましたが、今回は日産車が全体的に台数減となっており、比べ物にならないほどの影響といえるでしょう。
さらに、三菱自動車で生産され、不正問題とは関係のないデイズまでもが前月比39.3%と激減。日産ブランドへの不振が表面化した格好です。
2017年10月度乗用車販売ランキング
順位 |
通称名 |
メーカー名 |
10月度台数 |
前月比 |
前年比 |
1 |
N-BOX |
ホンダ |
21,234 |
78.7 |
152.9 |
2 |
ムーヴ |
ダイハツ |
13,972 |
109.4 |
111.8 |
3 |
タント |
ダイハツ |
10,660 |
91.6 |
101.0 |
4 |
アクア |
トヨタ |
10,031 |
77.8 |
80.4 |
5 |
プリウス |
トヨタ |
10,014 |
75.4 |
71.3 |
6 |
ワゴンR |
スズキ |
8,801 |
73.8 |
148.4 |
7 |
ミラ |
ダイハツ |
7,483 |
85.5 |
146.0 |
8 |
ヴォクシー |
トヨタ |
7,417 |
95.5 |
93.5 |
9 |
ルーミー |
トヨタ |
7,090 |
100.0 |
|
10 |
フリード |
ホンダ |
7,060 |
65.3 |
77.1 |
新車販売台数ランキングが発表されたタイミングで生産が再開されましたが、ブランドへのダメージは避けられません。回復には膨大な時間と経費がかかりそうですが、多くの日産の車が魅力的であることは今までもこれからも間違いありません。
特に、「リーフ」がどこまで伸ばすか、史上初のEVによる首位ということも考えられます。全ては日産とそのディーラーによる速やかな信頼回復にかかっているといえるでしょう。