関東屈指の山城である八王子城は、そびえたつような天守は残されていないものの、自然あふれる環境の中で存在感を放っています。
戦乱の世に壮大な計画のもとで建てられた八王子城は、500年近く経ったいまでも当時の歴史を感じられる重要なスポットです。こちらの記事では、八王子城跡の魅力をまとめてご紹介していきます。
八王子城跡を歩いてみよう!
Photo By 新編武蔵風土記稿の絵
八王子城は戦国時代末期に、小田原を本拠地とした北条氏三代目当主・氏康の次男である北条氏照によって築かれました。
日本百名城のひとつにも認定されている八王子城跡の散策では、整備された遊歩道を歩きながら山の自然に囲まれた城跡を間近に見ることができますよ。
城には、大きく分けて5つのエリアがあります。
1:城主、北条氏照の御主殿のある居館地区
2:山頂曲輪とそれを取りまく曲輪(くるわ)群からなる要害地区
3:家臣団の居住区であった根小屋地区
4:城山川の東南の尾根の太鼓曲輪地区
5:太鼓曲輪より南麓にある防御的な御霊谷(ごれいや)地区
「御主殿曲輪」は、下を流れる城山川の天然の堀の役割をもっており、関東平野の最終端であり最深部でもあります。
すぐ左手にある「御主殿の滝」も見どころのひとつ。城山の山頂付近には、城の中心の中でも最も重要とされている本丸跡や八王子神社などがあり、9合目あたりからは天気が良ければ西武球場までも見渡すことができます。
全体を回るとしても半日程度の時間で見ていけますし、登山のような装備ももちろん不要。東京都内にありながらも、自然が豊かな場所にある癒やしの場でもあるのです。
八王子城跡へのアクセス
圏央道八王子西ICから高尾方面へ向かいましょう。ICからは約10分、または、中央道八王子IC第2出口から甲州街道を通って約40分ほどで到着します。50台前後の駐車場があるのでそちらが利用できます。
なお、八王子城跡は広範囲にわたる史跡のため、カーナビで「八王子城跡」という名称あるいは住所を入力すると、システムによっては適切に表示されない場合があるので注意が必要です。
名称 | 八王子城跡 |
---|---|
住所 | 〒193-0826 東京都八王子市元八王子町3 |
公式サイト | http://hshiro.fuma-kotaro.com/ |
名城のファンでなくても、また歴史に関する見聞が少なくても、豊かな自然とともに歴史の創りだした景観を体感することができる八王子城跡の魅力は必ず楽しめます。
運がよければ、野生動物も間近で観ることができるかもしれません。関東圏のおでかけの際には、八王子城跡へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
Top Photo By 新編武蔵風土記稿の絵