2017年も多くのニューモデルが登場し、私たちをワクワクさせてくれました。そして、2018年も新しい車種が発表される予定が目白押しです。そこで、2018年前半を中心に、現段階で分かっている情報から注目の新車種を紹介します。どんなニューモデルが登場するのか、今年も目が離せませんよ。
2018年新車情報その1:スズキ・クロスビー
まずは、昨年12月というギリギリのタイミングで登場した「X・BEE(クロスビー)」から。実質1月の初売りが発売セールとなりますが、「スペーシア」とともに年末の発表で集客を狙うスズキの戦略です。詳細は東京モーターショーでコンセプトカーとして発表されており、目にした方も多いはず。
どんなクルマ?
スズキ初となる1.0L直噴ターボエンジンとマイルドハイブリッドの組み合わせに、6速ATを採用する興味深いパワーユニットを、はやりのクロスオーバーデザインのボディに搭載。ただの「ハスラー」の普通車バージョンとは言い切れない、ブランニューの新型車です。
どこかで見たような・・というのは「ハスラー」顔ではなく、「ミニクロスオーバー」を思いつくのはクルママニアならでは。これが吉と出るか凶と出るか。ジムニーとシエラのような関係になるのか、「ハスラー」のようにビッグヒットとなるのか、販売計画台数が月販2先台と控えめなのも気になります。
また、2017年に新型車を連発したスズキは、一転2018年度は主な車種のフルモデルチェンジもなく、この布陣で戦い抜くので、「「X・BEE(クロスビー)」の出来不出来はスズキにとって大きな意味を持つことになります。
2018年新車情報その2:トヨタ・クラウン(フルモデルチェンジ)
初代デビューから60年。15代目となるクラウンが、2018年夏に登場することが明らかになっています。すでに東京モーターショー2017にてコンセプトモデル「CROWN Concept”(クラウン コンセプト)」が披露されており、2018年1月開催の東京オートサロンでは、早くもカスタムモデルが展示される予定です。
発売は8月ごろとされていますが、発表は7月中で、膨大な数の歴代クラウンユーザーの代替えを促進するために、かなり早い段階で代替え活動が始められるでしょう。
どんなクルマ?
全幅以外のサイズは大きくなる新型クラウンのエクステリアデザインは、TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)コンセプトをFR車として初採用したことで、より低重心なパッケージングとなり、シリーズ全体がよりスポーティなフォルムになります。
現行モデルも、その大胆なフロントフェイスには驚かせられましたが、新型ではそのフロントマスクがさらに鋭くなるほか、最も大きな変化はサイドビューにあります。6ライトの採用によって新型クラウンのイメージが劇的に変化。これまでの「メルセデス調」から、一気に「アウディ調」へ路線変更したことで、新しいユーザー層が開拓できるかもしれません。
レクサスの存在で、立ち位置が不鮮明になり、中途半端なスポ^ティー路線にかじを切ったクラウンは、新型によって確実に新しい立ち位置を示すことになります。それにより、またもや保守的な顧客から不満が出そうですが、顧客の顔色を見て保守的に作りこむより、新型によって、顧客に若返りを求める、そんな車種になりそうです。
2018年新車情報その3:ホンダ・インサイト(日本導入未定)
インサイトは国内のハイブリッド初期、初代、2代目ともに、トヨタプリウスに挑んだものの販売で大敗し、生産中止に追い込まれ、その後のトヨタ製ハイブリッド車一強体制を許したきっかけを作った車種です。
そのインサイトが三度(みたび)打倒プリウスを掲げて登場します。まずは、1月14日からデトロイトで始まる「北米国際自動車ショー」でコンセプトカーを出展、北米市場では2018年夏ごろの発売となる予定。生産するのは米国工場のため、日本国内には逆輸入ということも考えられますが、アメリカホンダの発表のため、日本導入については未定です。
どんなクルマ?
クーペ風の躍動感あふれるフォルムは先に発売された「シビック セダン」を彷彿とさせ、アメリカではウケる可能性は大きいでしょう。また、キャビンも広く、快適でプリウスより上質な車種になるはず。また、肝心のパワーユニットにはスポーツハイブリッドi-MMDが採用されるので、プリウスよりパワフルであるのは間違いありません。
問題はその米国のユーザーを満足させるであろう、プリウスを上回るボディサイズと価格です。あまり幅広でしかも高額であると、国内ではアコードと同列になって意味がありません。そこをどのように調整するのか、あるいは北米や中国を中心とした海外専用モデルとなってしまうのか。もうし少し様子見が必要といえるでしょう。
2018年新車情報その4:トヨタ・アルファード/ヴェルファイア(マイナーチェンジ)
トヨタからもう一つ。1月8日に発売されるのが、マイナーチェンジされたアルファード/ヴェルファイアです。マイナーチェンジでありながらも注目したいのが、第2世代を迎えた予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を全車に標準装備したことでしょう。
どんなクルマ?
単眼カメラとミリ波レーダーの性能向上により、自転車の運転者や夜間の歩行者も検知可能な「プリクラッシュセーフティ」や、レーダークルーズコントロール作動時に車線維持に必要な運転操作の支援を行う新機能「レーントレーシングアシスト」を搭載。さらに、リヤクロストラフィックアラートやブラインドスポットモニターを新設定することなど、認識性能と信頼性を両立させることで、多面的な安全運転支援を可能にしています。
「プリクラッシュセーフティ」では、昼間の自転車の運転者や夜間の歩行者の検知機能を追加しています。向きによって形の変化が大きい自転車は、歩行者以上に検知するのが難しく、これを可能にしたことが非常に大きな進化といえます。
その他、エクステリアではヘッドランプ、フロントグリル、フロントバンパー、バックドアガーニッシュ、リヤコンビネーションランプを意匠変更することで、個性をより際立たせ、その圧倒的な存在感に磨きをかけています。
2018年新車情報その5:三菱自動車・エクリプスクロス
すでに海外では販売が開始された三菱の新型SUV「エクリプス クロス」の予約注文が12月22日から開始されました。正式発売は年初頭、2月頃とされ、すでに特設サイトも公開されています。
ルノー・日産グループとの共同開発によって再建を図る三菱にとって、最後の100%自社開発車種はやはりSUV。今はやりのクロスオーバーではありますが、そこは三菱。各方面の試乗レポートを見ても、同じクロスオーバーのC-HRとは物が違う走行性能が報告されています。
どんなクルマ?
ダウンサイジングターボの1.5L直噴ターボや新たにステップアップシフト制御が盛り込まれたCVTなど、パワートレーンも最新版。車両運動統合制御システムの「S-AWC」が搭載されており、このクルマは間違いなく本物のSUV。
デザインはけっして目新しいものはなくても、その走りは間違いなく本物のエクリプスクロス。ボディサイズはアウトランダーとRVRの中間で、日本市場で最も受け入れやすい大きさと約260万円〜310万円の価格。オシャレクロスオーバーSUVが増殖する中、本物志向の渋さが光るエクリプスクロスは、大化けする可能性大です。
2018年も魅力的な新型車が続々登場予定!
2017年の勢いそのままに突っ走るメーカー、2017年は和田に乏しくても2018年には満を期して盛り上がるメーカーなど、これまでにまして楽しみな2018年の自動車市場。やなことが多かった2017年だけに、2018年こそは我々を楽しませてくれるニュースだけにしてもらいたいですね。