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今年の大賞はボルボ・XC60!日本カー・オブ・ザ・イヤー2017-2018を読み解く

2017.12.18

12月11日、第38回「日本カー・オブ・ザ・イヤー 2017-2018(略称:COTY)」の最終選考会が行われ、イヤーカーには輸入車の「ボルボ・XC60」に選ばれました。「日本カー・オブ・ザ・イヤー」のノミネート車両は2016年11月1日から2017年10月30日までに日本国内で発表もしくは発売されたモデルが対象になり、自動車メディアを中心に構成される60人の選考委員によって、1次選考で選出された10台のモデル(10ベストカー)を対象に「今年の一台」が選考されます。

また、イノベーション部門賞にはトヨタ・プリウスPHV、エモーショナル部門賞はレクサス・LC、スモールモビリティ部門賞にはホンダ・N-BOXが受賞。そして、委員会特別賞はハイブリッド車の累計販売台数が1000万台に達したトヨタ自動車と、インディ500マイルレースで日本人初の優勝を成し遂げたレーシングドライバーの佐藤琢磨選手が選ばれました。

史上2度目となった輸入車の大賞受賞ですが、果たしてボルボ・XC60は本当に大賞を取るにふさわしいクルマだったのでしょうか? 今回は来年以降の自動車業界の動向を占うため、改めてカー・オブ・ザ・イヤー2017-2018の内容に迫りつつ、今年の受賞内容を読み解いていきます。

2013年以来、2度目となる輸入車の受賞

1980年から開催されている同賞で、輸入車が受賞するのは2度目で、2013年のフォルクスワーゲン・ゴルフ以来、2度目となります。また、2位にもBMW・5シリーズが入り、例年のインポートカーオブザイヤー」というような投票結果になりました。

受賞理由としては、日本の道路事情であっても扱いやすいサイズのボディに、SUVに求められる快適性、機能性、運転の楽しさを高い次元でバランスさせたこと。そして、北欧デザインならではの内外装と、そのクオリティの高さ。もちろん安全装備の充実ぶりはボルボの真骨頂。また、PHEV(プラグインハイブリッド)を含む豊富なパワートレーンも高く評価されました。

ボルボ・XC60は本年10月16日に発売された最新の新型クロスオーバーSUV。エクステリアと、インテリアに関しては素材の良さを活かし機能性とスポーティさも両立。日本市場にも適したボディサイズと、もはや神話化したその安全性能、そして流行ど真ん中のSUVとくれば、間違いなくイヤーカーに相応しい車です。

ボルボ・XC60が素晴らしい車であることは否定する気はありませんが、なぜ「インポートカーオブザイヤー」ではないのだろうか、という素朴な疑問がわきます。これが日本のイヤーカーなのかと。

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日本車が選ばれなかった訳は?

もうひとつのカーオブザイヤー、「RJCカーオブザイヤー」はホンダ・N-BOXが受賞しています。軽自動車という規制の中でありながら、広い室内空間に普通車同様の安全装備を標準設定した、まさに日本独自のイヤーカーとして選ばれました。

もちろん「COTY」とその選考委員としても候補には残っていましたが、「RJC」と異なる車種に受賞させるつもりがあったとしたならば、もうひとつの強力な候補、日産・リーフが念頭にあったでしょう。

ところが、日産は例の完成検査問題の発覚から同賞を辞退。残ったのは輸入車とカムリ、プリウスPHV、スバル・XV。カムリは人気が復活したセダンではありますが、それはセダンという限られたジャンルでの評価、プリウスは新鮮味がすでになく、PHVも同様。候補に浮上したXVは10ベストには残ったもののスバルも問題を受けて日産同様に辞退することに。

N-BOXがRJC同様にイヤーカーとしてダブル受賞しても誰もおかしいとは思わない状況でしたが、老舗のカーオブザイヤーとしては避けたかったのではないのでしょうか? ボルボジャパンとしても「インポート」は狙っていたでしょうが、まさか本賞を受賞するとは思わなかったのではないでしょうか。

これで、次年度以降のカーオブザイヤーおよび、選考委員は、販売価格が比較にならないほど高い輸入車をも凌ぐことが条件になります。

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そのほかの部門賞受賞車を考察!

スモールモビリティ部門賞:ホンダ・N-BOX

実質的な日本車ナンバーワンはホンダ・N-BOXとトヨタ・プリウスPHV」。どっちかと言われれば、よりインパクトと話題が大きく、多くのユーザーが実際に購入したという事実を考えればホンダ・N-BOXこそがナンバーワンといえるでしょう。

カーオブザイヤーに選ばれなかった今回は、スモールモビリティ部門賞という、イヤーカーに選ばれなかった軽自動車の賞です。N-BOX以外でこの賞に該当する車種としては、フルモデルチェンジされたダイハツ・ミライース、もしくはスズキ・ワゴンRだったでしょう。

どちらも日本が誇る最新の軽自動車。 今年はN-BOXを含めて、日本を代表する軽自動車の多くがフルモデルチェンジし、どれもが普通車を凌ぐ安全装備と質感を身に着けていました。次年度は残るクラスの、軽SUVと軽商用車が注目されるはずです。

イノベーション部門賞:トヨタ・プリウスPHV

イノベーション部門賞のトヨタ・プリウスPHVは、PHVのメリットを最大限に実現し,2モーターを採用することで、低燃費を維持。さらにソーラー充電の本格的な実用化などもイノベーティブであると判断したものですが、ソーラー充電の本格的な実用化はプリウスPHVに始まったことでもなく、ソーラー充電も、コストパフォーマンスが悪く評価する人も少ないのです。

ですが、実際にトヨタ・プリウスPHVが受賞したのは、いわば不戦勝なのでした。

ホンダ・N-BOXがイヤーカーとなっていたら日産・リーフが該当するはず。イノベーションという賞に相応しいのはPHVではなく、EVであるはずなのです。この技術も決して独創的というものではありませんが、近い将来EVだけが生き残るということが鮮明になった2018年の世相において、性能アップされたEV以上に「イノベーション」の称号が合う車種はないでしょう。

しかし、そんなリーフからイヤーカーやイノベーションのタイトルを奪い去ったのは、日産自身。もし、「バッドカンパニー部門賞」があったなら間違いなく受賞したでしょう。

エモーショナル部門賞:レクサス・LC

受賞理由として、ダイナミックで美しく独創的なスタイリングと、ドライビングの楽しさに満ちあふれている点など、レクサスブランドを牽引するにふさわしい、もっともエモーショナルなモデルであることが評価されました。

たしかにカッコ良く、ダイナミックなスタイリングですが、海外での評価は高くなく、価格や大きさ、メインの市場が海外であってもいのなら、もっと官能的な車種があったはず。例えばアルファロメオ・ジュリア、アウディ・A5シリーズ、レンジローバーヴェラールはなぜ選ばれなかったのか。イヤーカーは輸入車でも、エモーショナル部門はあくまで日本車でなくてはいけなかったのでしょうか。

委員会特別賞:トヨタ自動車と 佐藤琢磨

ハイブリッド車の累計販売台数が1000万台に達した「トヨタ自動車」と、インディ500マイルレースで日本人初の優勝を成し遂げたレーシングドライバーの「佐藤琢磨」選手に関しては特に問題なし。

特に、佐藤琢磨選手に関しては車ではなく、メーカーでもない一個人としての受賞ですが、選考委員もこの偉業に対して、我々も何か表彰したいと思ったのか、あるいは単純にタクマ自身とそのトロフィーを間近に見たかったのかもしれませんが。

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輸入車の受賞に意義を感じるかどうかはその人次第

今回のカーオブザイヤーに意義がある人も、順当と思う人もいると思いますが、車ファンならぜひ、貴方自身のイヤーカーを選んでみてください。それはボルボか、N-BOXか、それとも他のクルマですか?

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文:イキクル編集部


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