出典元:https://www.manthey-racing.de/de/911-gt2-rs-mr-schnellster-sportwagen-am-ring
ポルシェ・911GT2 RS MRがニュルブルクリンク市販車最速タイムを更新!
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またまたニュル記録更新の情報が入ってきました!今回はポルシェ・911GT2 RS MRによる市販車最速ラップの更新です。
ニュル北コースは近年の高性能スポーツカーのテストストコースとして定番ですが、ここ最近は熾烈なタイム争いが各社で繰り広げられていますね。
ポルシェ・911GT2 RS MRが今回更新した市販車最速ラップも、実は今年2018年の7月26日にランボルギーニ・アヴェンタドールSVJが更新したばかり。その時のラップタイムは6分44秒97でした。
それからわずか3か月程度でポルシェはランボルギーニからニュル最速市販車の称号を奪い取ったことになります。なんとそのタイムは6分40秒33。ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJのタイムを約3秒以上も上回るという驚きのタイムですね。
実はランボルギーニ・アヴェンタドールSVJが更新する前のニュル北コースの市販車最速ラップはポルシェの911 GT2 RSが2017年の9月にマークした6分47秒3。ポルシェは再びランボルギーニ・アヴェンタドールSVJから王者の地位を奪還した形となりました。
ポルシェ・911GT2 RS MRとは?
ポルシェ・911の最強モデルGT2 RS
出典元:https://www.porsche.com/japan/jp/models/911/911-gt2-rs/911-gt2-rs/
「最も早く、最もパワフルな公道走行可能なモデル」というコンセプトのもとに開発されたというこの最強の911は、なんと最高出力700ps、最高トルク750Nmという驚きの馬力の持ち主です。
搭載されるエンジンは3.8L水平対抗6気筒ツインターボエンジン。0-100㎞/h加速は2.8秒、最高速度は340㎞/hをマークします。カーボンファイバーやマグネシウム、チタンを使用し車両重量も1,470㎏と超軽量、まさに911史上最強のモデルになっています。
マンタイレーシングがシャシー&足回りをチューニング
今回のタイムアタックに際してはマンタイレーシングが協力。それまでニュルの市販車最速記録を保持していた911GT2 RSが今年2018年の7月にランボルギーニ・アヴェンタドールに更新されてしまったことで、ポルシェが奥の手を使ってでも最速ラップの奪還に燃えていた様子が窺えます。
シャシーや大型化したリアウィングなどのエアロパーツ、カナード、そして足回りではサスペンションやホイール、ブレーキパッドなどがチューンナップされました。
ニュル24時間レースで4連覇したマンタイレーシングとは?
出典元:https://www.manthey-racing.de/de/911-gt2-rs-mr-schnellster-sportwagen-am-ring
マンタイレーシングは、ポルシェのレーシングカーをチューンナップして使用するドイツのレーシングチームです。現在ではマンタイレーシングの株式をポルシェが半数以上取得し、子会社的な存在となっています。
このマンタイレーシングは2006年~2009年までニュル24時間レースを4連覇した超実力派。これは前人未到の偉業です。さらには2011年にも勝利し、通算5度の優勝経験があるニュルを知り尽くしているチームです。
そんなチームがポルシェの最強マシンにチューンナップを行ったのではこの結果も然り、というところでしょう。
ポルシェ・911GT2 RS MR以外のニュルブルクリンク・ノルドシュライフェ(北コース)の市販車レコードトップ10
ランボルギーニ・アヴェンタドール SVJ
出典元:https://www.lamborghini.com/jp-en/%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB/aventador/aventador-svj-coupe
先にも少し述べましたが、今回ご紹介したポルシェ・911GT2 RS MRの前のニュル北コース市販車最速ラップ保持車がこのランボルギーニ・アヴェンタドール SVJです。ドライバーを務めたのはマルコ・マペッリ。ランボルギーニの公式ドライバーです。
ランボルギーニのフラッグシップであるアヴェンタドールの最高峰のこのモデルは6.5L事前吸気V12エンジンを搭載し、最高出力は770ps、最高トルクは、0-100㎞/h加速は2.8秒、最高速度は350㎞/h以上という数値を叩き出すハイスペックマシンです。
エクステリアは徹底して空力性能を追求しているのはもちろん、そのデザインもランボルギーニを象徴するのにふさわしい美しさを兼ね備えています。価格は日本円で5,100万円越え、生産台数は900台限定、デリバリーは2019年の初頭ということです。
ラディカル・SR8 LM
出典元:http://racingcar.ready.jp/?p=12225
イギリスのスポーツカーメーカー、ラディカルが手掛けるSR8 LMは一見してサーキット用のレーシングカーのようですが、れっきとした公道走行可能な市販車です。
このラディカル・SR8 LMが記録したラップタイムは6分48。2009年の8月、今から約10年前のことですね。2.8LのV8エンジンは最高出力480psを発揮します。
ランボルギーニ・ウラカン ペルフォルマンテ
出典元:https://www.lamborghini.com/jp-en/%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB/huracan/huracan-performante
ポルシェと並んでニュル北コース最速ラップの常連であるランボルギーニが再び登場。
2017年に登場したモデルですね。エクステリアデザインは日本の折り紙にインスピレーションを受けているといいます。モデル名の”ペルフォルマンテ”はイタリア語で”パフォーマンス”を指す言葉ということ。
2016年の10月、当時の市販車最速となる6分52秒01をマークしました。
その当時のランボルギーニ史上最高の640psを発揮するV10エンジンを搭載し0-100㎞/h加速は2.9秒という数値を誇るモデルです。
ラディカル・SR8
出典元:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Radical_SR8.jpg?uselang=ja
先に述べたラディカル・SR8 LMのベースとなったモデルがこのSR8。最高出力は360psです。
2005年に6分55秒をマークし、ニュル北コース市販車最速ラップをマークしています。このモデルで一気にラディカルの名が世界に知れ渡りました。
ポルシェ・911GT3 RS(991/2)
出典元:https://www.porsche.com/japan/jp/models/911/911-gt3-models/911-gt3-rs/
ランボルギーニと並んで激しい最速争いをしているのがポルシェです。ポルシェのフラッグシップモデルである911の7代目ににあたるこのモデルは2018年のジュネーブモータショーで披露されました。
4.0Lの高回転自然吸気水平対向6気筒エンジンを搭載し、最高出力は520ps、0-100㎞/h加速は3.2秒、最高速度は312㎞/hとなっています。
2018年4月のタイムアタックにて、ポルシェ・ワークスドライバーのケヴィン・エストレが運転するこの911GT3 RSは6分56秒4のラップタイムを記録しました。
ポルシェ・918スパイダー
出典元:http://openers.jp/article/11836
続いてもポルシェの登場です。918スパイダーはポルシェの伝説の車、カレラGT の後継として誕生しました。モチーフとなったのは1960年代の終わりごろから1970年代にかけて活躍していたレーシングカー、ポルシェ・917です。
2013年にニュルにチャレンジした918スパイダーは最高出力608psを発揮する4.6LV8エンジンに2つのモーターを組み合わせたプラグインハイブリッドシステムを搭載。
0-100㎞/h加速は2.8秒、最高速度は345㎞/h。ニュルでの記録は6分57秒となっています。
ランボルギーニ・アヴェンタドール LP750-4 SV
出典元:https://www.autocar.jp/newsjp/2015/09/12/137283/
ここでまたランボルギーニが登場しましたね。ニュルの市販車最速記録をマークした2015年当時のアヴェンタドールの最強グレードであったアヴェンタドールLP 750-4 スーパー・ヴェローチェです。
ドライバーは2018年にランボルギーニ・アヴェンタドールSVJで最速記録をマークした時と同じマルコ・マペッリでした。彼はアヴェンタドールの全てを知り尽くしているようですね。
搭載エンジンは6.5LV12ガソリンエンジン、最高出力は750ps、0-100㎞/h加速は2.8秒、最高速度は350㎞/hのモンスターマシンです。
2015年に6分59秒73、7分を切るラップタイムを記録し当時の最速ラップとなりました。
ダッジ・ヴァイパー ACR
出典元:http://blog.livedoor.jp/auto2014/archives/1034560572.html
初代は1991年に登場したスッポーツカーで、シボレー・コルベットに対抗するスーパーカーとして開発された経緯があります。カリスマ的な人気を誇るシュルビー・コブラを意識したといい、そのハイスペックな仕様やレースでの活躍から大きな人気を博しました。
実はヴァイパー ACRの先代モデルにあたるヴァイパー SRT10 ACRは2008年と2011年にニュルで市販車最速ラップを記録しています。もちろんファンはモデルチェンジしてグレードアップしたヴァイパー ACRでのニュルタイムアタックを期待していましたが、残念ながら実現しませんでした。
そこで立ち上がったのはヴァイパーのファン。資金を集め、プライペーター・チームとしてなんと2017年、ヴァイパー ACRでニュルタイムアタックにチャレンジしたのです。
結果、当時の最速ラップ更新とはなりませんでしたが、先代モデルのタイムからは10秒以上速い7分1秒3という好記録をマークしました。
日産・GT-R ニスモ
出典元:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/gt-r/nismo.html
最後に国産車が登場しました。ホンダ・シビックタイプRと並んで日本を代表するスポーツカーともいえる日産・GT-Rニスモです。
このタイムアタックではエアロダイナミクスをさらに高め、車両重量を軽量化し、専用チューニングが施された” N Attack Package”装着車が使用されました。エンジンにも600psの最高出力と652Nmの最大トルクを発揮するニスモ専用チューニングが施された4.0LV6エンジンを搭載。
2013年に7分8秒679のタイムを叩き出しました。
こうしてみると歴代トップ10の中で特に存在感を示しているのがポルシェとランボルギーニ。今回ポルシェ・911GT2 RS MRが最速ラップを更新しましたが、ランボルギーニも虎視眈々と次の機会を狙っていることでしょう。