国内でもトップクラスの人気とエンジン性能を誇るホンダでは、世界中に工場を作り生産から販売までの全てのラインを行っております。
世界中の工場を拠点として製造されることもあり、世界的にもトップクラスの販売台数と製造台数を記録する大企業にもなりました。
車好きの方やホンダ好きの方なら一度でも「工場の中に入って見学してみたい」と思った経験があるのではないでしょうか。
国内、国外を代表する工場で生産される車種の特徴を確認してみましょう。
ホンダ創業の歴史を振り返る
本田技術研究所の設立
本田技研研究所は、埼玉県和光市にある本社研究所と朝霞市、栃木市賀郡芳賀町の2つに研究所があります。
ホンダの技術者の中でも特に優れた従業員により構成された研究所チームということもあり、ホンダの技術を支える重要研究所です。
東京、埼玉、浜松に工場を開設
本田技研研究所が設立して以来、東京、埼玉、浜松と工場を次々に開設したホンダは、バイクや、航空機、車などの製造品を中心として国内製造に励んでいました。
現在では他のメーカーと比べて圧倒的な生産台数と人気を誇るホンダですが、ここまで事業を拡大させられたのも、国内工場があったからこそだと言われています。
鈴鹿製作所を開設
日本国内に様々な地域を中心に工場を開設したホンダは、鈴鹿市平田町周辺に「鈴鹿製作所」を開設。
現在では、従業員数7000人以上が働く大きな工場になっていきました。
国内には埼玉、栃木、浜松、熊本、鈴鹿の5拠点を中心として自動車の生産を行なっております。
ホンダの現在の国内自動車工場と生産車種は?
埼玉製作所
量産型工場として1964年に開設された埼玉製作所は量産車の需要拡大に向けては欠かせない工場でした。
生産車種としては、ステップワゴンやオデェッセイ、ジェイドなど各自動車の製造から組み付け、完成車検査まで一連の工程を全て一つの工場で行えるほどの規模を誇っています。
鈴鹿製作所
埼玉製作所よりも4年前の開設となる鈴鹿製作所では、1960年に工場を稼働させました。
生産される車種としては、フィットやN-BOX、N-WGNを初めとする軽自動車に加え、現在新しく販売されたシャトルなどのハイブリットカーを製造している工場になっています。
海外28拠点のホンダ工場に部品を供給して、車が作られています。
熊本製作所
1981年に開設された熊本製作所では、国内トップクラスの敷地面積と豊かな環境下を備えています。
また、エンジン部品やその他の部品も含めて生産されており、素材から完成品までの一連の工程を全て行える工場です。
トランスミッション製造部とパワートレインユニット製造部
製造物の中で極めて重要な部品に位置する部品の製造や開発のため、2つの製造部を新しく作りました。
ホンダが誇る最新技術や品質の高い製造物は、それぞれの部の徹底した品質管理と高い技術の中で作られています。
ホンダの海外自動車工場と生産車種は?
北米の工場(アラバマ、インディアナ、カナダ)
四輪車工場の完成車生産能力の向上を目的に設立された北米の工場(アラバマ、インディアナ、カナダ)は年間約100万台以上の自動車が生産されています。
工場の中でも第一ラインと第二ラインの2つのラインが稼働することから、毎年数万台ごとに生産台数を高めている工場です。
生産車種としては、SUVとして人気の高いCR-Vや四輪車用エンジンなどが製造されています。
南米の工場(メキシコ、ブラジル、アルゼンチン)
ホンダの自動車生産ライン工場の一つである南米の工場(メキシコ、ブラジル、アルゼンチン)では、年間12万台以上の生産能力を誇っています。
また、2015年からはサンパウロ州イチラピーナ市に新工場が開設し、最新の設備と最先端技術を搭載することで、環境への取り組みや自動化技術に力を入れるようになりました。
主な生産車種としては、CR-VやFIT、CIVICなどのコンパクトカーです。
欧州の工場(イギリス)
シビックを中心に生産する欧州の工場(イギリス)では、2104年まで生産していた2つの生産ラインの1本化を休止させ、シビックの生産を中心に行う工場に変わりました。
生産ラインの集中化により元々25万台あった生産能力を年間16万台まで低下したとも言われています。
アフリカ・中東の工場(ナイジェリア、トルコ)
多くの自動車メーカーが生産ラインを集中させるアフリカにも、ホンダの工場があります。
ホンダのアフリカ・中東工場では、シビックやアコードを中心とした生産車種を備えており、生産拡大と競争力を高めている現状です。
2022年を目安にホンダが最も力を入れるであろう工場の一つになります。
アジアの工場(タイ、インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、パキスタン、ベトナム)
タイやインドネシアなどアジア圏を中心としたホンダの工場では、新四輪車工場の組み立てラインに「セル生産方式」を部分的に新発想ラインとして稼働を開始させました。
4人チームで作業を4つに区分けして生産するセル生産方式では、作業効率を10%向上や部品運搬作業量も10%削減に成功させています。
アジアの工場では主に、CITYやBRIOを中心に現在も生産中です。
中国の東風本田、広汽本田、本田汽車、台湾本田)
競争環境の厳しい地域の中、ホンダには中国の東風本田や広汽本田を中心とした工場があります。
イギリスでの四輪車生産が撤退される中、世界最大の市場である中国では、さらなる販売拡大と生産能力増強に現在力を入れている最中です。
生産車種としては主に、CR-VやELYSION、UR-Vなどが生産されています。
ホンダの工場閉鎖と新規開設は?
狭山工場とイギリス工場
ホンダが工場閉鎖を決めた狭山工場とイギリス工場では、余剰の生産能力を解消することを目的に閉鎖方針が決定しました。
自動車開発に力を入れていた狭山工場では期間工を含めて約4000人以上の従業員が働いていますが、工場が閉鎖することで鈴鹿工場を中心として各拠点への振り分けが現在でも問題視されています。
EU離脱をきっかけに工場閉鎖されるイギリス工場では、不採算の欧州事業収益の改善を目的に閉鎖されるという情報もあります。
今後に新規開設予定の工場は?
各工場の閉鎖が噂になっている中、今後のホンダの新規開設予定の工場はあるのでしょうか。
ブラジルでは2019年の2月に新四輪工場が開設され、溶接プレスやショートプロセス化など、自動化技術を導入した生産ラインを新たに作りました。
今後の新規開設予定の工場は事業拡大に伴い、最も注目を集めているブラジルを中心に新規開設工場が開設されると予想します。