ノスタルジック・レースカーを紹介&修理!

ノスタルジック・レースカーを紹介&修理!
     
   

ノスタルジックカー(旧車)といえば、40年以上は経過したモデルとなるでしょう。トヨタ、日産、三菱、マツダモデルなどで愛好家が多く存在します。今回は、ノスタルジックカーと言えるマツダ 初代サバンナRX-7のレース仕様の修理や同モデルの特徴をご紹介していきます。

今年は、世界的に新型コロナの影響があるのでどれほどのレースイベントが開催されるかもわからない状況なのですが、整備やエンジン始動などを定期的に行うこともレースカーには必要な事と考えます。

今回整備の初代RX-7について

引用:筆者撮影画像

ユーザー様は、初代のRX-7が大好きな方でした。RX-7を数台所有しているそうです。その中の一台がコレ!

2年くらいかけて製作しているとのことで、ベースの車体から内外装、エンジン・ミッション・デフをきちんと製作し、さらにレース仕様にしています。

1981年のデイトナ24時間耐久レース仕様のモデルにそっくりになるように製作したかったようです。エクステリアは全塗装をしてエアロを組んで、ステッカーなどは特注で製作してもらって完成しています。例年では、年に数回のイベントやレースに参加しているとのことです。

引用:筆者撮影画像

エンジンルーム内は、12Aロータリーエンジンにぺリ加工等を施し、ブラックオルタネータなどレース仕様タップリに仕上げています。1つ1つのパーツにしっかりしたものを使用し大事に仕上げられているのがわかります。

とはいえノスタルジックなモデルですので、エンジンルームは結構スカスカで整備性も非常に高いといえます。

引用:筆者撮影画像

ユーザー様いわく、なるべくわかる範囲で、当時のデイトナ24時間耐久に近い内装に仕上げているとのことです。計器類の位置やその他のスィッチ類などは、当時のレースカーらしい雰囲気をかもし出しています。

現在日本では非常に少なくなってしまったRX-7は、欧州やオーストラリアなどでは絶大な人気があるそうです。初代モデルであっても多くのパーツが社外などで設定されているようです。ユーザー様も場合によっては海外から良質なパーツを仕入れているそうです。

デイトナ仕様RX-7の整備と修理を開始

引用:筆者撮影画像

このモデルは、普段車庫に入っていてエンジンなどをかけて状態維持をしています。今回の整備は各オイル交換などを行い、足回りのネジのゆるみなどがないかを点検することです。一般的な点検整備とほぼ同じ内容になります。

色々な整備が終了し、エンジンをかけたり、止めたりしていくうちに「なんかガソリン臭くない?車内」ということになりました。確かに生ガソリンの臭いがします。

原因を探る

何となく、臭いが前からでなく後ろからしていそうなので(人間の鼻も以外と役に立ちます)、おもむろにトランク側の窓を開けると、安全燃料タンクの給油口から燃料が滲んできていました。

するとユーザーさんは思い出したように「思い出した!この燃料タンクのフタって不具合が多く、改良版がでたから部品買ってある」と数々の部品が出てきました。この安全燃料タンクは、USA製ならしいのですが構造上の問題なのか材質の問題なのかは不明ですが、結構な確率で燃料がふたの部分から漏れるそうです。原因がわかったのと改良部品があったこともあり、今回はこのパーツを交換します。

早速修理!

引用:筆者撮影画像

安全燃料タンクは、プラスチィックで以外と柔らかいタンクでした。中には、燃料を左右に振らないようにスポンジが入っています。燃料漏れしている給油口のフタは、素材の多くがプラスティックとゴムで出来ていました。同やらこういった環境が長期仕様に耐えられないということでしょう。

写真が撮りづらいので構造を記載

給油口をとめるフタ(プラ)→フタの台座(プラ)→ゴムパッキン→タンク→ゴムパッキン→漏れ防止枠→漏れ防止枠の台座、これをボルト&ナット6箇所で止めている構造です。

 

引用:筆者撮影画像

早速修理!と考えましたが、新しいパーツは、実は最初から穴がない状態となっています。

  • ③は、クリアランスの関係とコルク素材ということで、穴あけは機械で行わず、手でアイスピックみたいなので穴あけ
  • ④は、穴開け指定場所6箇所を穴あけ

さすがUSA製!ここからスタートです。場合によっては、自作加工も出来るように考えているのではないでしょうか。

引用:筆者撮影画像

改良版も非常に撮影がしづらい感じでしたので取り付け順番を記載

  1. ウマの蹄鉄見たいなデザイン①をタンクに入れます(ボルトを6箇所つけておく)。
  2. 黒いゴムパッキン②を①とタンクの間に挟みます。
  3. タンク穴にボルトを通し、コルク③を穴のあいている順にボルトを通します。
  4. アルミ製のタンクのフタをでたボルトに通します(6箇所)
  5. ボルトで締め付けます

以外と知恵の輪みたいな感覚が必要です。最初にセットしたボルトは、締め付けてしまった方が作業しやすいというのを途中で知りました。ということで外したり付けたりを2回くらい繰り返しました。

引用:筆者撮影画像

ボルトナットもインチサイズになっています。こういった違いからも漏れることがあるかもしれないので、インチサイズのボルトナットを用意して取り付けしています。

引用:筆者撮影画像

ねじ込み式(エンジンフィラーキャップみたい)キャップを付けたら完了です。すぐに燃料満タンにして一時間くらい放置して漏れていないことを確認して今回の作業は終了です。

まとめ

ノスタルジック・レースカーを紹介&修理をまとめると

  • 30年以上前の初代RX-7をベースにデイトナ仕様に仕上げている
  • レースモデルとしてできるだけ、当時に近い仕上がりを目指している
  • 点検整備中に燃料タンク漏れを発見し、修理してみる

特殊にカスタマイズしたモデルだからこそのトラブル発生といえますね。初代RX-7のデイトナ仕様は、非常に貴重で珍しいモデルですね。

 

 

 

 

 

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