トラックでああるのですが、サイドブレーキの構造がわかりやすいタイプの車でしたので、ここでは、構造を理解しながらワイヤーの交換をしていき、なるべくわかりやすく解説します。
サイドブレーキワイヤーが切れた車の詳細
引用:筆者撮影画像
トヨタ・クリックデリバリー
走行180,000㎞
初代の最終モデルのようです。猫のマークの運送会社さんが多く導入した車で、配送に特化した内装になっていてます。ドライバーの使い勝手を優先に考えたモデルです。
走行距離は、少ないのですが年数が20年以上経過していたので、サイドブレーキワイヤーが劣化したり腐食してしまい「ブチっ」と切れたようです。
サイドブレーキワイヤーの切れた箇所を目視で確認
引用:筆者撮影画像
部品を頼むためにサイドブレーキワイヤーがどこで切れているかを確認していきます。ジャッキアップし、下から覗き込みながら調べます。
- クリックデリバリーのサイドブレーキワイヤーの構造。
- 運転席サイドブレーキを引く。
- ブレーキワイヤーが引っ張られる。
- ちょうど車の真ん中あたりで、1本のブレーキワイヤーからレバーを介して2本に分かれる。
- 2本のブレーキワイヤーが後ろのタイヤ(ブレーキドラム)に入っている。
- 2本のブレーキワイヤーが張ることで、サイドブレーキが作動します。
今回は、1本のブレーキワイヤーが2本に分岐させる部分で切れていました。一番力のかかるところでもあります。
引用:筆者撮影画像
サイドブレーキワイヤーを注文して、パーツ到着を待つ間に、切れたブレーキワイヤーを取り除いていきます。当然フロア下を通っているので、外さなければならないボルトは、錆との戦いです。
こうしてサイドブレーキワイヤーは無事に外れました。上画像は、切れたワイヤーの先部分です。これから取り外しや取り付けをしながら、画像も含めて解説していきます。
切れたサイドブレーキワイヤーを新品に差し替えていく
引用:筆者撮影画像
切れたサイドブレーキワイヤーは、運転席のレバーの中に挿入固定されていました。サイドブレーキレバーの根元までは、フロア下の作業になります。
サイドブレーキをいったん外して、中に組み込まれているサイドブレーキワイヤーを取り外してしまいます。
引用:筆者撮影画像
赤丸部分に切れたサイドブレーキワイヤーが、組み込まれています。筆者も組み込まれている状態がわからないので、とにかく外してみます。
引用:筆者撮影画像
取り外してみると、ワイヤー構造がよく理解できます。レバーを引くことで、サイドブレーキワイヤーが引かれカチッと上で止まる構造です。昔の車にはよくあるタイプですが、レバーをクルっと回すと、サイドブレーキワイヤーが解除されます。
とりあえず切れたサイドブレーキワイヤーを外して、新しいブレーキワイヤーを取り付けします。この作業は、恵の輪的な作業になっていて大変でした。
裏で止まっているピンを抜く
ピンを抜くことで、中のシャフトが自在になり、ワイヤーも外せます。このピンは、とても小さいパーツですが、サイドブレーキの解除の際に必要不可欠なパーツです。
引用:筆者撮影画像
上の画像は、サイドブレーキレバーの真下です(フロア裏になります)。外した逆の手順で取り付けていきます。フロントのバンパー裏を通って、助手席側下のタイヤハウスに沿って、ブレーキワイヤーが通っています。全部で5か所のネジで止まっていました。
引用:筆者撮影画像
切れた部分のサイドブレーキワイヤーは、フロア中央付近で上画像の支点に取り付けられています。この支点から2本に分岐され左右のブレーキドラムへ運ばれています。サイドブレーキワイヤーが切れたのは、赤い丸部分です。黄色い丸は、1本のワイヤーが、左右のドラムに分かれている場所です。
このデリバリーバンのサイドブレーキは、比較的わかりやすくフロア下などを通っています。基本的には、乗用車なども同じような構造になっているのですが、乗用車の場合は、フレームの中などを介していることもあり少し構造がわかりづらいかと思います。
まとめ
<交換作業>サイドブレーキワイヤー切れを直してみる!をまとめてみると
- ブレーキワイヤーの構造は、理解できれば難しくないです。
- サイドブレーキワイヤー交換の場合は、数部門に分かれて連結されています。連結ごとに破損の有無を確認するのが良いでしょう。
- サイドブレーキワイヤー交換では、切れてしまったと所から順に外していくのが良いでしょう。
- ブレーキレバー取り付け部とブレーキ部であるドラム(ディスク)の取り付け部が、構造を理解するのが一番難しいです。
- 取り付けは、外した時と逆の手順で行うのが一番です。
今回は、比較的作業しやすい車のサイドブレーキワイヤーが切れてしまったので、構造も含め解説してみました。一般的な乗用車の場合は、構造は似ていてももう少し作業しづらいことが多いと思います。
ご自身で作業をする場合は、構造を理解しながら作業するとよいでしょう。またあまり作業に自信のない方は、ディーラーや整備業者に依頼することも考えましょう。