1970年代のホンダ普通乗用をご紹介!シビック、アコード、プレリュード

     
   

1970年代のホンダは、それまで本格的な量産を行っていた軽サイズ(当時の)以外に乗用タイプが多く製造・販売された時代となっています。また1970年代に企画されたモデルが、のちにホンダのベースになったモデルたちです。さらには世界戦略車として世界に広がっています。

ここでは、1970年代に生まれた乗用モデルであるシビック、アコード、プレリュードをご紹介していきます。

①ホンダ・シビック

引用:https://www.honda.co.jp/hondafan/meisha/

初代シビックは、1972年に販売が開始されました。シビックは、「市民の、公民の、都市の…」という意味で、あらゆる人に世界のベーシック車となるように名付けられました。日常の扱いやすさと本来の移動機能をスピーディに確実に果たすべく開発されたといえます。開発当時から世界で販売することを前提に開発されたということです。

販売当初は、1.2L直列4気筒エンジンを搭載し、60psの最高出力です。組み合わされるミッションは、4速MTのみの設定でした。当時は、米国で新排ガス規制となるマスキー法が制定された時代でもありました。シビックは、世界一厳しいとされた同法をCCVCを搭載したことでいち早くクリアしました。これが、後々ホンダが米国に大きく進出するきっかけになったといえます。

1974年に入ると、シビック初となる1200RSが登場しました。最高出力は76psまで高められ、ミッションは5速MTとなりました。RSとは、ロードセーリングの略です。

シビック主要諸元

  • 販売期間 1972年7月から1979年
  • 乗車定員 5名
  • ボディタイプ 2ドアノッチセダン
  • エンジン  EBI型 1.2L直列4気筒SOHC・EC型 1.5L直列4気筒SOHC
  • 最高出力 EBI型 60ps/5,500rpm・EC型 78ps/5,500rpm
  • 最大トルク EBI型 9.5kg·m/3,000rpm・EC型 10.5kg·m/3,500rpm
  • 駆動方式 FF駆動
  • ミッション 4速MT/5速MT
  • サスペンション 前/後ストラット方式

②ホンダ・アコード

引用:https://www.honda.co.jp/hondafan/meisha/

シビックが、移動を確実に行うための車として開発されたのに対し、アコードはその一歩上のクラスを欲しいと思う人に向けて開発されました。その中でも低公害で高燃費というキーワードがアコードの特徴です。同車は、シビックの1.5Lエンジンを最大まで拡大し、昭和51年排出ガス規制をクリアしたCVCC仕様の1.6L EF型エンジンを搭載することでコストも抑えて製造されています。

さらにアコードは、昭和53年排出ガス規制をクリアする1.8LのEK型エンジン搭載モデルを1978年に追加しました。こういった排ガス規制にホンダモデルは対応していくことで、日本だけでなく世界各国に販売されていきました。初代アコードは、世界90か国の輸出実績を作りました。

アコード主要諸元

  • 販売期間 1976年から1981年
  • 乗車定員 5人
  • ボディタイプ 3ドアハッチバック・4ドアセダン
  • エンジン EF型 1.6L直列4気筒SOHC CVCC→EP型 1.6L直列4気筒SOHC CVCCに変更・EK型 1.8L直列4気筒SOHC CVCC
  • 駆動方式 FF駆動
  • ミッション 4速MT/5速MT/ホンダマチック
  • サスペンション フロント:マクファーソンストラット/リア:マクファーソンストラット

③ホンダ・プレリュード

引用:https://www.honda.co.jp/hondafan/meisha/

プレリュードは、今までのシビックやアコードといった機能性や実用性を重視したモデルとしてでなく、スタイリングや個性を重視したモデルとして開発されました。フロントシートを重視した仕様で4人乗りとなる2ドアノッチバッククーペです。プレリュード販売の多くは、海外向けとなってました。約4年間の初代販売期間で約31万台の販売が行われ、そのうち80%が海外への販売でした。

プレリュードは、シビックやアコードに採用されたモノコックにサブフレームを融合させたボディと違い、サブフレーム一体型のモノコックフレームを搭載しました。またフロントピラーは2重構造となりました。プレリュードは、ボディ剛性アップを意識して作られたモデルであるといえます。

装備では、日本で初めての電動サンルーフ、ABS、4WSなどが採用され、未来に訪れるであろう高級志向や安全に向けた内容がいち早く採用されているのが特徴です。

プレリュードの主要諸元

  • 販売期間 1978年から1982年
  • 乗車定員 4人
  • ボディタイプ 2ドア(ノッチバッククーペ)
  • エンジン型式 EK型 1.8L直列4気筒SOHC CCVC
  • 駆動方式 FF駆動
  • ミッション 5速MT・ホンダマチック
  • サスペンション フロント:マクファーソンストラット/リア:マクファーソンストラット

まとめ

1970年代のホンダ普通乗用をご紹介!シビック、アコード、プレリュードをまとめると

  • 1970年代のホンダは、多くの普通乗用車を企画・製造した時代です。
  • 厳しい排ガス規制の中で、ホンダを躍進させたのがシビックです。
  • シビック登場のおかげで、アコード、プレリュードなどの新型投入へと続きました。
  • 海外への輸出を積極的に行うための普通乗用車開発でもあります。

今回は、1970年代のホンダ乗用モデルをご紹介しました。厳しい米国などの排ガス規制で多くのメーカーが苦心していた中、ホンダはいち早く規制をクリアしたモデルを完成させたことで躍進した時代でもあります。またホンダの名を世界に広めた時代でもあったと考えます。その時代時代に合わせたモデルや一歩先を考えたモノつくりが行われたといえるでしょう。

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