カーエアコンの「真空引き」ってどうやるの?やれば意外と簡単かも!

カーエアコンの「真空引き」ってどうやるの?やれば意外と簡単かも!
     
   

カーエアコンの「真空引き」をいう言葉を聞いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。では実際にどのようにやるかご存じでしょうか?

もちろん知っている方もいらっしゃると思います。もしかすると言葉だけしか聞いたことのない方もいるのではないでしょうか。

カーエアコンは、乗車している人にとって非常に重要なアイテムですね。車内を快適にするだけでなく、ガラスの曇りを除去できることから、運転するのにも必要な装備です。

夏場では涼しくカラッと快適、冬場では曇り除去、梅雨などの雨の多い時では湿気除去など車内を快適にするためには必要不可欠です。

ここでは、「真空引き」でカーエアコンガスを注入していく方法を簡単解説してみます。

真空引きでエアコンガス注入が必要になった理由

引用:筆者撮影画像

エアコンコンデンサー不良で、しばらくエアコンが使用できない状態でした。そのためエアコンシステム内には、エアコンガスも残ってなく、コンデンサー交換したあと、きちんと真空引きでエアコンガスを封入する必要がありました。

エアコンコンデンサー交換は、比較的簡単な車種です。RX-8モデル。

エアコンコンデンサーを止めている4か所のネジを緩め、ハイとローのエアコンパイプを2本外せば交換できます。注意点は、エアコンパイプにОリングがあるので、未交換やつけ忘れの無いようにすることです。

真空引きするのに必要な工具や材料は?

真空引きにするのに必要な工具など

  1. マニホールドゲージ
  2. 真空ポンプ
  3. エアコンガス
  4. エアコンオイル
  5. 正しい知識と作業

エアコンガスの作業自体はそんなに難しくないのですが、作業を間違えるとケガに繋がる可能性があるので、⑤に知識と作業を入れています。

真空引き作業の手引き

引用:筆者撮影画像

まずマニホールドゲージの3か所のバルブは締まった状態にしてセットします。

  • 低圧ホース(青)バルブ開閉ダイヤル(青)
  • 高圧ホース(赤)バルブ開閉ダイヤル(赤)
  • ガス封入ホース(黄色)バルブ開閉ダイヤル(黒)

少し古いタイプのマニホールドゲージですが、基本的な操作方法は同じです。

引用:筆者撮影画像

一般的には、ボンネットのストッパー部分にぶら下げると作業しやすいでしょう。

引用:筆者撮影画像

赤いホースと青いホースは、ワンたっりカプラー式になっています。エンジンルーム内のハイ・ローキャップを外し、しっかりと挿入します。

不完全だと危険ですので、きちんと作業しましょう。

真空引きの開始

引用:筆者撮影画像

赤・青・黒(黄色ホース用)のバルブを全開にします。メモリ確認をすると、ゼロに近い状態で、大気圧になっているはずです。

引用:筆者撮影画像

黄色いホースを真空ポンプに接続します。そして真空引きのスイッチを入れて、真空引きを開始します。大体5分前後で真空引きは完了します。

昔の真空引きは、結構音が大きく真空になると音が小さくなるというものが多かったのですが、最近の真空ポンプは静かです。5分くらい行えば十分でしょう。

またメモリを確認すると、ゼロからマイナスに針がふっているはずです。これを確認して問題なければ真空引きできているということです。

DIYでこの真空引き作業を行っている人も結構いらっしゃるようです。こういった方からの情報を参考に作業するのも良いでしょう。

真空引き後の作業

引用:筆者作成画像

真空引きが完了したら、黒いダイヤルを全閉しポンプを止めます。そして、そのまま10分くらい放置しましょう。

真空引きが完了してから放置することで、エアコン配管などからの漏れや真空引き不足が起きていないかを確認するためです。

メモリ位置が真空引きでマイナスになっているのが、10分経過しても変わらなければ、真空引き不足などは起きていないと考えます。

引用:筆者撮影画像

すべてのダイヤルを全閉にして、真空ポンプを外します。

ここで重要なお話ですが、これ以降高圧側の赤いダイヤルは、ずっと「全閉」になります。

エアコンガスは、高圧側からガスの注入はしません。これは、高圧側からガスを封入すると、逆流して缶側が破損しケガする可能性が高いからです。

エアコンガス1本目は、エンジン停止で行う

引用:筆者撮影画像

先程真空ポンプを外した、黄色いホースにエアコンガス缶(エアコンオイルを入れる場合は、最初にエアコンオイル)をセットします。

セットして最初に黄色いホースの中にある空気を抜くようにします(エアパージといいます)。少し上の画像青い〇部分を緩めれば抜けます。

缶に注入器具をつける場合の注意点。

注入器具は、缶と接合し回すと針が出てくる構造です。作業する前に構造を確認しておきましょう。缶に穴が開いてしまうと基本的に噴き出す仕組みです。これを、注入器具で制御します。

※エンジン停止状態では、高圧側に入れていくという人も居るようです。ただ安全性をアップさせるために、ここでは低圧側だけを使用する方法で行っています。

引用:筆者撮影画像

一本目のガス注入は、エンジンを停止した状態で行います。上の図のように低圧側と黄色いホース側を開けてあげることで、真空引きで低圧になったエアコンシステムに自動的に封入されていきます。

ただし、一本目の作業は少し時間がかかることが多いと思います。

筆者撮影画像

一本目の封入が終わったら、低圧側と缶側の青と黒ダイヤルを全閉にします。

エアコンガスの新しいものに切り替えます。

そしてエンジンをかけ、エアコンをオンで内気循環・最大風量にします。ドアがらずもすべて全開にします

そしてそのまま乗車していてもらいます。

引用:筆者撮影画像

二本目の注入開始です。二本目は、比較的簡単に封入されると思います。これは、エアコンシステムが稼働することでより効率的にガスが誘引されるからです。

二本目の注入を行っている際に、乗車している多くの人が、エアコンから冷たい風が出てきたというと思います。エアコンガスがきちんと封入されている証拠です。

引用:筆者撮影画像

二本目の注入が終わりました。

RX-8のエアコンガスの注入量は、450ℊマイナス30ℊとなっていましたので、エアコンオイル1本とガス2本で終了しました。車種によっては、3本くらい入るものもあります。

補充する場合は、真空引きはいりません!

今回は、エアコンガスが完全に抜けてしまったときの「真空引き」の方法を解説しましたが、エアコンガスが不足している場合では、真空引き作業はいりません。

チャージングホースを利用したら、簡単に補充できます。

まとめ

カーエアコンの「真空引き」ってどうやるの?やれば意外と簡単かも!をまとめると

  • 真空引きで重要なことは、真空引き作業以外「高圧側」は、使用しないということです。
  • 真空引き完了後は、低圧側とチャージホース側のみを使用
  • 最初の一本目のガスは、エンジンが停止した状態で必ず入れる

皆様いかがでしたでしょうか?じつは意外と簡単案作業であると考えます。一番大事なのは、ケガをしないで確実に作業できるようにすることです。

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