リコール情報を発信!やはり「リコール」って重要です!

リコール情報を発信!やはり「リコール」って重要です!
     
   

カーリコールとは、車の設計自体や製造過程などで発生した不具合をカーメーカーが国土交通省に届け出をし、無償で修理交換する制度です。場合によっては、事故などの大きな損害になるリコールもあるため、リコール対象の車に乗っている方は、なるべく早く対応してもらうのが良いとされています。

筆者は、「このリコールは情報発信した方が良い!」と思うものを定期的に発信しています。今回も特筆すべきと思うリコール情報がありましたので、いくつかここで紹介します。

①スズキモデルのリコール

引用:https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001492610.pdf

  • 届出者の氏名又は名称:スズキ株式会社
  • 不具合の部位(部品名):その他(ヒータユニット)
  • 基準不適合状態にあると認める構造、装置又は性能の状況及びその原因

マニュアルエアコンのヒータユニットにおいて、吹出し口切替え機構の構造が不適切なため、高温条件下で吹出し口切替えダイヤルを素早く操作すると、内部部品が外れ、操作不能になる場合がある。そのため、デフロスタが使用できず、前面ガラスの視野を確保できなくなるおそれがある。

  • 改善措置の内容全車両

ヒータユニットに内部部品の外れ防止用ブラケットを追加する。また、吹出し口切替えケーブルを点検し、曲がりのあるものは当該ケーブルを新品に交換する。

不具合報告は、6件発生しています。事故発生はないのですが、デフロスターが効かないことで前方視界不良に陥ることもあり得ます。対象のお車に乗っている方は、早めに対応してもらうのが良いでしょう。製作期間の全体の範囲は、令和 4年3月21 ~令和4年5月31日で合計9,011台です。エブリィ・ミニキャブ・クリッパーとOEMにも影響しています。

②アウディのリコール

引用:https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001480821.pdf

  • 届出者の氏名又は名称:フォルクスワーゲングループジャパン株式会社
  • 不具合の部位(部品名):電気装置(データバスダイアグノシスインターフェース)
  • 基準不適合状態にあると認める構造、装置又は性能の状況及びその原因

リヤシートの下に取り付けられているデータバスダイアグノシスインターフェースにおいて、リヤシートにこぼした液体の水分や、車体底部のシーリングが不十分なため、大雨時や深い水たまりを走行した際に浸入した水分により、データバスダイアグノシスインターフェース内で短絡が発生することがある。

そのため、警告灯が点灯するとともに、エンジンが出力を抑える緊急走行モードに入ったり、パワーステアリングのアシスト力が減少したりするおそれがある。

  • 改善措置の内容

全車両、データバスダイアグノシスインターフェースに保護カバーを取り付ける。また、一部車両においては、防水性を高めるためシーリングを塗布する。データバスダイアグノシスインターフェースに短絡が認められた場合は交換する。

筆者的には、完全に設計ミスによるリコールとなっていると予想します。設計ミス+素材選定ミスという方が正しいのかもしれません。輸入期間の全体の範囲は、平成29年8月3日~令和4年3月4日で合計10,869台が対象です。

不具合報告や事故発生はまだないので、メーカーによる事前回収といえるでしょう。走行不安定に陥る可能性があるので早期に対応してもらうのが良いと思います。

③三菱のリコール

引用:https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001481045.pdf

  • 届出者の氏名又は名称:三菱自動車工業株式会社
  • 不具合の部位(部品名): 原動機(エンジンECU)
  • 基準不適合状態にあると認める構造、装置又は性能の状況及びその原因

エンジンECUにおいて、制御プログラムが不適切なため、EGR(排気ガス再循環装置)経路内にデポジットが多く堆積することがある。そのため、堆積したデポジットにより、EGR経路内の排気ガスの流量が低下し、エンジン警告灯が点灯してアイドリングストップ機能が停止するおそれがある。

または、堆積し硬質化したデポジットが剥がれ落ち、吸気バルブに噛み込むことにより、エンストし再始動できなくなるおそれがある。

  • 改善措置の内容

全車両、エンジンECUの制御プログラムを対策仕様に書き替える。また、EGRクーラーなどのEGR関連部品を新品と交換し、関連個所を清掃する。

製作期間の全体の範囲は、平成31年2月8日~令和2年11月20日で合計30,137台となっています。ここで問題なのは、不具合件数が616件も発生している点です。市場からの情報がメーカーに伝わるのが遅いのか、一気に不具合発生になったのかは解りませんが、事故が起きなくて何よりです。早期に対応してもらうのが良いと思います。

④フォルクスワーゲンのリコール その①

 

引用:https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001488119.pdf

  • 届出者の氏名又は名称フォルクスワーゲングループ:ジャパン株式会社
  • 不具合の部位(部品名):原動機(燃料パイプ)
  • 基準不適合状態にあると認める構造、装置又は性能の状況及びその原因

原動機に装着されている燃料パイプの取付けボルトにおいて、締め付けトルクの設計値が不適切なため、走行振動等により当該ボルトが緩むものがある。そのため、燃料漏れにより、ガソリン臭の発生とともに、エンジン制御システム故障の警告灯が点灯し、最悪の場合、走行不能になるおそれがある。

  • 改善措置の内容

全車両、燃料パイプ取付けボルトを新品へ交換し、規定トルクで締め付ける。

輸入期間の全体の範囲は、平成27年6月20日~令和元年8月30日で合計91,241台が対象となっています。フォルクスワーゲンの多くのモデルで対象となっていることから、設計段階でのミスが対象台数拡大につながっているといえます。149件の不具合報告のみで事故などが発生していなかったのが何よりです。

フォルクスワーゲンのリコール その②

引用:https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001488122.pdf

  • 不具合の部位(部品名):自動変速機油圧制御システム(メカトロニクス)
  • 基準不適合状態にあると認める構造、装置又は性能の状況及びその原因

7速DSG型自動変速機のメカトロニクスにおいて、アッパーハウジングのねじ切り加工が不適切なため、耐久性が不足しているものがある。そのため、アキュムレーターの継続的な油圧変化による疲労の蓄積により、アッパーハウジングに亀裂が発生し、油圧が低下して、最悪の場合、駆動力が伝達されず走行できなくなるおそれがある。

  • 改善措置の内容

全車両、メカトロニクス内のアッパーハウジング製造識別マークを確認し、該当する場合はアッパーハウジングを対策品に交換する。

最初のリコール同様に、フォルクスワーゲンの幅広いモデルで発生しています。68件の不具合報告があるだけで、事故発生になっていないことが何よりの結果です。輸入期間の全体の範囲は、平成19年10月22日~平成28年1月7日で6,422台が対象となっています。古いモデルもあるので、早めに点検・対応してもらいましょう。

⑤トヨタのリコール

引用:https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001484465.pdf

  • 届出者の氏名又は名称:トヨタ自動車株式会社
  • 不具合の部位(部品名):制動装置(ブレーキアクチュエータ用制御コンピュータ)
  • 基準不適合状態にあると認める構造、装置又は性能の状況及びその原因

運転支援装置のPDA※において、制御プログラムが不適切なため、PDAによる減速制御中にブレーキペダルを操作すると、制御終了後もブレーキが作動したままとなる場合がある。そのため、加速不良が発生し、そのままの状態で使用を
続けると、ブレーキ過熱により発煙し、最悪の場合、火災に至るおそれがある。

  • 改善措置の内容

全車両、ブレーキアクチュエータ用制御コンピュータのプログラムを対策仕様に修正する。また、ブレーキ関連部品を点検し、過熱による異常が認められた場合は交換する。

製作期間の全体の範囲は、令和3年12月1日~令和4年5月25日で合計計18,784 台です。そのまま放置してしまうと最悪火災に至る恐れがあります。なるべく早く点検等してもらうのが良いでしょう。現時点では、8件の不具合報告で火災などの事故には発展していない様です。

まとめ

リコール情報を発信!やはり「リコール」って重要です!をまとめると

  • リコールの中には、放置してはいけないものも多くあります
  • リコールとは、メーカーが届け出し、自主的に回収や修繕を行う制度です

筆者は、近年思うことがあります。メーカーのパーツテストなどがどのような基準でテストされているのだろうかということです。もしかすると、設計時や製造前テストが、少し緩くなっているのではないかと感じています。

ほどほどの車を作って、問題があればリコール対応という気もします。できれば可能な限り、新車製造の前に「詳細にテストしていますよ」というCMなんかを行ってもらえれば、皆さんも安心するのではないでしょうか。

※リコール内容などは、公正を期すためにメーカー公表内容を忠実記載しています。

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