86のチューニングでもお馴染みのスーパーチャージャー!ターボとの違いや純正で搭載しているモデルの燃費やパワーを徹底チェック!

     
   

さて、今回は自動車の性能を一気に引き上げる過給機、その中でもターボチャージャーに比べてマイナーなイメージの強いスーパーチャージャーについてご紹介します。

昔からターボチャージャーと比較されることの多い、スパーチャージャーの仕組みやターボチャージャーとの違いからスパーチャージャーの仕組みまで詳しくご紹介していきます。

スーパーチャージャーとは?

まずはスーパーチャージャーがいったいどのようなものなのか?からご説明します。よく言われる「ターボチャージャー」と何が違うのかについても詳しくご説明します。

スーパーチャージャーとは、ターボチャージャー同じいわゆる過給機と呼ばれる仕組みです。車のエンジンに強制的に空気を送り込み、それに合わせて燃料を燃焼室へ送り込む燃料を増やすことで、通常の自然吸気では得ることのできない、大きなエネルギーを得ることができる仕組みです。

過給機は一般的にパワーを得るための装置ですが、近年では過給機によって得たパワーを推進力だけでなく、回転トルクに作用するような使い方をすることで、燃費の向上のために使用される機会も多くなています。

ターボチャージャーとスーパーチャージャーの違い

引用: 日立金属トップページ

では、同じ過給機でありしばしば比較の対象として挙げられる、ターボチャージャーとスーパーチャージャーの違いはどこにあるのでしょうか?

2つの過給機の最大の違いは、エンジンへと送り込む空気を圧縮する動力源の違いです。ターボチャージャーはエンジンの排気を利用しタービンと呼ばれる部品を回転させることで、空気を圧縮しエンジンへと送り込んでいます。

スーパーチャージャーはエンジンの回転そのものを動力源として、空気を圧縮しエンジンへと送り込んでいます。この2つの違いが同じ過給機でありながら、それぞに特徴のある使用を生み出しています。

それでは次にスーパーチャージャーの種類についても詳しく見ていきたいと思います。原理は同じスパーチャージャーですが、圧縮の方法によっていくつかに分類されています。

HKSのGTスーパーチャージャーキットなどの遠心式

引用:http://blog.livedoor.jp/blackcode/archives/MakingImpeller.html

もともとは航空機のエンジンへの搭載の為に開発された方式で、インペラーと呼ばれる羽車を回転させることで空気を圧縮し、エンジンへと送り込む方式のスーパーチャージャーです。

インペラーによる圧縮の原理は空気の速度エネルギーを圧縮エネルギー変換することで、空気を圧縮していいる。

ルーツ式やリショルム式、スクロール式などの容積型

たいして、ルーツ式やリムしょん式、スクロール式などは機械構造の部品たちが、回転や移動を行うことで空気の容積そのものを小さく圧縮してる構造を持っており、これらの方式を総称して「容積型」と呼ばれています。

これは一般のコンプレッサーと同じ原理の方式で、スクリューやピストンといった圧縮を行う部品をエンジンの回転力を動力として動かし、その運動の結果として空気を圧縮してエンジンに送り込んでします。

ハイパワー化のためにスーパーチャージャーを搭載したモデル

車にスーパーチャージャーを設置する目的は大きく分けて2つあります。一つは直接敵にエンジンのパワーを引き出し、走行性能を高める目的、もう一つは家族時などのパワー不足を補うことで全多的な車の燃費を向上させる目的です。

1990年代にはスーパーチャージャーを搭載する車の多くは、パワーを求めて同機構を導入指摘ました。

当時の多くの車はパーチャージャーをはじめとする過給機を瞬間的な燃費を犠牲にすることで、加速力や大きなトルクなどのパワーを得ることに重点が置かれていました。

スパーチャージャーを搭載した、主な車としては次のような車があります。

フォルクスワーゲン・ポロGT G40/コラード G60

フォルクスワーゲンがラリー競技での勝利のために投入したグレードに、スパーチャージャーが搭載されていました。

ハッチバックタイプの車体との組み合わせで、当時のラリー界を席巻した一台です。

日産・マーチ スーパーターボ

引用:Gulliver

日産がラリー用に開発したエンジンです。低回転域ではスーパーチャージャーによって過給し高回転ではターボチャージャーによって過給を行うという、スーパーチャージャーとターボチャージャーの特性のいいとこどりをしたようなエンジンです。

トヨタ・カローラレビンGT-Z/スプリンタートレノGT-Z

こちらはハチロクの後継として発売されたいわゆる「トイチ」で採用された、4AGエンジンとスーパーチャージャーを組わせたエンジンを搭載していました。

駆動方式はハチロクがFRであったに対して、FFへと変更されました。しかしのちのドリフトブームの際には、工藤方式の違うこのエンジンを、ハチロクに積載するいわゆる「乗せ換えチューン」がはやりとなって多くのハチロクにこのエンジンが搭載されました。

他にもたくさんのスーパーチャージャー搭載車がある

この他にも「トヨタ・マークX +Mスーパーチャージャー」や「アルピナ・B5/B6スーパーチャージ」、「メルセデスベンツ・55AMGモデル(SL55、E55、CLS55、G55)」など、より大きなパワーを求めてスーパーチャージャーを搭載した車はたくさんあります。

燃費性能向上のためにスーパーチャージャーを搭載したモデル

つぎに、先ほどのパワー重視でのスーパーチャージャーではなく、その特性を生かし燃費向上を目的としてスーパーチャージャーチャージャーを採用した車たちをご紹介します。

スーパーチャージャーとターボチャージャーの構造的な違いは、結果として得ることのできるパワーにも違いがあります。ターボチャージャーの場合はどうしても排気の圧力に依存しているために高回転域でのパワーが重視される傾向があります。

その点においてスーパーチャージャーはエンジンの回転を利用して加圧を行っている為、比較的低い回転数でもしっかりと圧縮と過給を行うことができます。

その為、車が発進して加速をしている時間=もっとも燃費の悪くなる時間に、過給を行うことで加速を早めたり後押しすることで燃費の改善が見込めます。この加速時やエンジンの低回転域でのアシストを補助するという考え方は、のちのハイブリッド車でもひきつがれ、燃費改善の重要な要素となっています。

マツダ・ミレーニア(ユーノス800)MC

引用:カーセンサー

フォルクスワーゲン・ゴルフ(VI)TSIハイライン

引用:クルマ情報webマガジン

アウディ・A6 3.0TFSIクワトロ

引用:価格.com

スーパーチャージャーを採用する現行モデルは?

さて、ここまでは旧車を中心にスーパーチャージャー搭載車をご紹介してきましたが、ここからは現在販売されている車でスーパーチャージャーを採用している車をご紹介します。

 

日産・ノートX DIG-S
ジャガー・V6スーパーチャージド/V8スーパーチャージドモデル
 (XE-S、XF-S、XJ、Fタイプ、FペイスS/XJR、FタイプR)
ランドローバー・V6スーパーチャージド/V8スーパーチャージドモデル
 (ディスカバリー、レンジローバーヴェラール、レンジローバースポーツ、レンジローバー)
ロータス・エキシージ、エリーゼ スポーツ220
シボレー・コルベット Z06
フォード・マスタング シェルビーGT500
ダッジ・チャージャーSRTヘルキャット

日産のノートを除いては大型車が目だだちます。これまで大型車のエンジンは大きな排気量の大型エンジンの搭載が主流でした。

しかし近年では燃費やコストの抑制を目的にコンパクトにダウンサイジングされたエンジンと過給機の組み合わせによる、低燃費なエンジンの採用が加速しています。

その流れに沿って、ターボチャージャーやスーパーチャージャーが見直される機運が高まっています。

メルセデスベンツ・S450の電動スーパーチャージャーとは?

引用:モーターファンテック

では最後に最近話題となっている、電動のスーパーチャージャーをご紹介します。

原理自体は昔からあった方式ですが、エンジンのエネルギーを一旦電気に置き換え、その後過給エネルギーに置き換えることはエネルギーロスが大きいとして現実の採用は見送られてきました。

しかし、近年のエンジン制御技術の向上でエネルギーの転換によるロスを加味しても、必要なタイミングで必要に応じて過給を行えるこのシステムにも注目が集まっています。

原理だけを見ると、アニメの世界にあるようなボタン式の加速装置にも見えるこのシステムですが、現在では多くのメーカーが開発に乗り出すなど、今後さらに採用される車が増える可能性もあります。

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