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ケン・ブロック(Ken Block)のカーアクション動画ジムカーナシリーズとは?
ケン・ブロックとは?
出典元:https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Ken_Block_2010.JPG
ケン・ブロックはもともとスノーボードやスケードボードなどのエクストリームスポーツの世界でプロとして活躍する選手。その世界でも充分な実績と名声を挙げていました。
その後コリン・マッケイやデーモン・ウェイらとともにスポーツブランドのDCシューズを立ち上げます。DCシューズは日本でも非常に高い人気を誇っていますね。
ケンはこのビジネスの成功によってラリー・ドライバーの道を歩き始めることになります。幼いころから車が大好きだったというケン・ブロック。
両親の車でドリフトしていたといいますから、車の持ち主である両親は内心たまったもんじゃなかったでしょうね……。
2005年に初めてラリーアメリカに参戦。2007年にはWRC(世界ラリー選手権)にデビューします。そしてWRC常連になりますが、実はアメリカ人としてWRCに複数年参加したのはケンが初めてなんですよ。
そうしてラリードライバーとして活躍する一方、幼いころから好きだった車の運転を純粋に楽しみたい、という心も忘れずに持ち続けていたようです。
YouTubeで公開されているジムカーナシリーズ
そしてその「楽しいドライビング」を実現するべく、プロラリードライバーとして競技に参加するのとは別のところで始めたのがジムカーナシリーズ。
シリーズごとに様々なローケーションにコースを設置し、ユニークな障害物を次々とケンの華麗なテクニックでクリアしていくこのシリーズは大人気となりました。
やはり「楽しい」が根底にあるからか、エンタテインメント性も高く、モータースポーツにあまり興味がない方でも引き込まれるようなこのジムカーナ。
YouTubeで公開されていますが、シリーズ累計でなんと5億回以上の再生回数を誇っています。
子供のころに返ったように目をキラキラさせてただ見入ってしまう、そんな魅力を持っているのがこのジムカーナシリーズです。きっとそれは、ケン自身がこのシリーズを楽しんでいるからこそこれほどの魅力を放っているのではないでしょうか。
HOONIGAN(フーニガン)とは?
HOONIGAN(フーニガン)は、ケン・ブロックのアパレルブランドです。多くのファンを持ち、独特のロゴマークが人気を博していますね。
現在のケンのドライビングチーム名も HOONIGAN Racing Divisionです。
HOONIGANとは、英語のfooliganとhoonをもとに組み合わせた造語。
fooliganはサッカーの試合において暴力的な行動をとる集団のことを指します。またhoonは危険走行、曲芸走行をする、もしくは暴走族、といったニュアンスも持っている言葉です。
HOONIGANには、乱暴ではないけれどドリフトなどエキサイティングな走りが好きな自動車好きの人に向けて、という意味が込められているようです。
ケン・ブロック(Ken Block)の最新版ジムカーナ10の登場車両は?
2018年の12月、待望のジムカーナシリーズ最新作「ジムカーナ10」が発表されました。今回の作品は製作期間2年以上かけた力作。
前作の「ジムカーナ9」が原点回帰と位置付けられた作品になっていましたが、今回のジムカーナ10ではシリーズ初のことが複数行われました。
ジムカーナ9での原点回帰を通過して、ケンの新しいジムカーナシリーズの幕開け、といった風情です。
今回は世界の5つの都市、そして5台の車両を使用しました。
フォード・フィエスタWRC @スウェーデン
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まず冒頭に登場するのはスウェーデンのルレオです。雪と氷に包まれた白い世界を疾走するのは2018年型のフィエスタWRC。フィエスタはここ数年ケンの定番のマシンですね。
いつもの白煙の代わりに雪が高く舞い上がります。それにしても雪上においてもケンのドライビングには全く不安要素もなく、安定そのもの。そしてのちに詳しく述べますが、ここでは意外な出演者も登場します。
極寒の中での撮影はかなり難航し、ケンはもちろんスタッフにとっても厳しい戦いとなったようですが、その甲斐あってかかなり完成度の高い仕上がりになっています。
フォード・マスタング Hoonicorn V2@デトロイト
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白銀の世界から一転、次はかつての自動車産業の王国、デトロイトへ。ここで使用されるのは”タイヤを破壊する”最高出力1400psを発揮するモンスターマシン、マスタング「フーニコーンRTR V2」です。1965年型がベースになっています。
シリーズ定番となったセグウェイもここで登場します。
フォード・フォーカスRS RX@メキシコ
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一転、舞台はメキシコ・グアナフアトへと移ります。狭いトンネル内を爆走した後は、色鮮やかな山間部の街を駆け抜けます。
さっきまでのデトロイトのようなアスファルトで整備された道路ではなく石畳の続く道で次々とスーパーテクを披露。
使用マシンはフォーカスRS RXです。
フォード・エスコート RSコスワース The Cossie@ロサンゼルス
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次はまたアメリカに戻り、ロサンゼルスです。ケンお気に入りのエスコートRSコスワースで神業を披露します。
いつものドーナツターンなどももちろん見事なのですが、このロサンゼルスのシーンでは昼間に撮影されたシーンと夜間撮影のシーンが交互に現れます。
なぜ夜間撮影されているのかの謎解きはのちほど。ただ、この夜間撮影のシーンはとても美しく、今までのジムカーナシリーズでは見たこともない迫力のシーンとなっています。
このジムカーナ10のハイライトともいえる必見のシーンです。
フォード・F150 Hoonitruck@シャムロック
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最後はテキサス・シャムロックの伝説のルート66へ。映画などにもよく登場する場所ですね。
ここで登場するのはピックアップトラックの1977年型F-150をベースにした「フーニトラック」。このフーニトラックはこのジムカーナ10で初公開ということ。
このジムカーナ10の最後を飾るのにふさわしいデンジャラスなマシンを、ということで誕生したというこのフーニトラックは、ル・マンでも勝利を収めたフォードGT 由来の914psを発揮するV6エコブーストエンジンを搭載しています。
ピックアップトラックがドリフトしまくる、今まで見たこともない映像に釘付けになること間違いなしです。
ケン・ブロック(Ken Block)の最新版ジムカーナ10のシリーズ初の内容は?
さてさて、最新作のジムカーナ10ではこれまでのジムカーナシリーズにはなかった、初めての試みが満載でした。まず世界3か国5都市という複数国に及ぶ撮影場所も初めてですし、5台ものマシンを使用したのも初めてです。
その他にも特筆すべき初の内容をご紹介しましょう。
雪・氷上ドライブでオリバー・ソルベルグと共演
最初に登場したスウェーデン・ルレオのシーンでは、氷をくりぬいたような場所で泳ぐ男性の周りを走るシーンで、オリバー・ソルベルグと共演し見事なシンクロを見せてくれました。
オリバー・ソルベルグはWRC(世界ラリー選手権)で3回もの優勝経験のあるラリードライバー、ペター・ソルベルグの長男。若干16歳でノルディック・ラリークロス・チャンピオンになるなど、父親譲りの素晴らしい才能の持ち主です。
火花飛び散るホイールのみでの走行
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ロサンゼルスの部分では夜間撮影シーンが必見だと述べました。それは、なんとホイールのみでの走行を披露しているからです。
迫力はもちろんですが驚くほどの大量の火花が非常に美しく、芸術的でさえあります。
原点回帰のジムカーナ9を経て、新境地に達したかのような姿を見せたジムカーナ10。ケン・ブロックの芸術的ともいえる走りは進化し続けています。