事故車の処分にお困りの方必見! 処分手続きの方法と業者をまとめてみた

事故車の処分にお困りの方必見! 処分手続きの方法と業者をまとめてみた
     
   

突然の交通事故や自然災害で愛車が廃車に……。残念ながらそのような場面に遭遇しないという保証はどこにもありません。被災直後は色々やることが多くて混乱することばかり。廃車になってしまった愛車の処分というのもその一つかもしれません。

ですが、よくよく考えれば交通事故などに限らずとも、愛車を手放したり廃車にするというタイミングというのは、ほぼ間違いなく訪れるものです。今回は交通事故でのケースを中心に「その時が来たときにどうすればよいのか?」をご説明いたします。

今すぐにでも出来る「車検証の確認」

事故車 処分

万が一の事故で混乱するのは当たり前。でもそうなる前に覚えておいて欲しい事があります。それは「クルマの手続きは車検証が基本」だということです。

身近な例として「継続検査(=いわゆる車検)」の際にも必ず車検証が必要となります。これは「クルマが保安基準に適合しているかを検査し車検証の有効期限を更新する」という手続き。これと同時に納税証明を添付することで、自動車税の納税状況の審査もされます。何気なく行われている車検ですが、これもクルマにおける手続きです。

じゃぁ、廃車の手続きがそれと同じ様にスムーズに進むのか?となると、スムーズに進む人と進まない人が出てきます。それを分ける部分が「所有者」「使用者」の記載部分になります。

所有者:そのクルマの所有権を持っている者。

使用者:そのクルマを実際に使用し、使用者としての義務(車検や納税など)がある者。

この2箇所が誰になっているかがポイントになります。これによって手続きを申請する際の必要書類が変わりますし、更に言えばこの部分に記載されている氏名や住所などが申請時に用意された必要書類の内容と全て一致しなければなりません。「引越しで住所が変わった」「結婚して氏名が変わった」などの記載内容に変更があった場合は、車検証の内容を変更する手続きが必要です。特に車検の際には新しい車検証が発行されるタイミングなので、それに合わせて見直しと手続きを行うのがオススメです。

「車検証が無い」と言う場合は?

クルマの運行に際して、車検証は運転免許証と同じで携帯することが義務付けられています。運転免許証に関しては普段の身分証明書の役割から持ち歩いて行動されているかと思いますが、車検証は車内に置きっ放しという方が多いと思います。もちろんこれ自体は問題ないのですが、今回のテーマのように「事故」となると厄介です。「事故によって発生した車両火災で車検証が焼失した」などのケースが考えられるからです。当然のことながら、廃車する場合でも「永久抹消登録」や「一時抹消登録」をする際に返納するという形で車検証が必要です。

では。このような場合はどうすれば良いか?この場合は「車検証の再発行」や「理由書」によって手続きを行うことができます。

再発行のにおいて必要となるのは

1.使用者の認印のある委任状(他者に手続きを委託した場合)もしくは 使用者の認印(使用者自ら手続きをする場合)

2.車検証(汚損したものが残ってる場合)

3.申請者の身分証明書

4.手数料および手数料納付書

5.再交付申請書

6.理由書(使用者が申請する場合は再交付申請書に理由記載することで省略可能)

すぐに廃車することが出来ない場合などにおいては車検証を再発行して、その後の手続きを進めていきます。

逆に直ぐにでも登録された車検証を無効化してしまいたい場合は、永久抹消や一時抹消を行う際には車検証を再発行せずに、理由書に車検証を返納できない理由を記載して手続きを進めます。例としてあげるなら「水害などによってクルマが流失した」「クルマが盗難にあった」と言う場合です。これらの場合は理由書の他に罹災証明や警察への盗難届けが必要になります。ちなみにナンバープレートの紛失・盗難などにおいてもこの理由書にて返納できない理由を記載することで手続きを進めることが出来ます。

そもそも「廃車にする」ってどういうこと?

クルマを解体して廃車にする一連の手続きは「永久抹消」と言います。一時抹消との違いはクルマとしての原型を留めているかどうかと言った所でしょうか。一時抹消の場合は後から登録し直しが可能ですが、永久抹消は解体しているか災害などによりクルマとして使用することを永久に止めるという状態において行われる手続きです。

クルマのどのように扱うかの手続きなので、ここでは所有権をもっている「車検証の所有者」を中心にして手続きが進んでいきます。必要な書類は以下の通りになります。

1.所有者の印鑑証明(発行から3ヶ月以内のもの)

2.所有者の印鑑証明と同一の実印の押印のある委任状(他者に申請を委託した場合)もしくは所有者の印鑑証明と同一の実印(所有者自身が申請する場合)

3.車検証

4.ナンバープレート(前後2枚)

5.「移動報告番号(リサイクル券に記載)」と「解体報告記録がなされた日」のメモ 災害の場合は罹災証明書

6.手数料および手数料納付書

7.永久抹消登録申請書(及び解体届出書)

8.自動車税・自動車取得税申告書

1~5は特別な理由が無い限りは必要となります。6~8に関しては、各都道府県の陸運支局で用意された用紙などに記入します。お店に依頼する場合においては、ほぼ印鑑証明と委任状への押印と手数料も含めた依頼料ぐらいになるかと思います。

所有者が他人の場合に起きる問題

所有権が他人にある場合で困るのが、勝手に廃車にしたり売却したりという行為が出来ないということです。一番多い例がクルマの購入時にローンでの支払いを選択した場合です。通常は支払いを完済するまでは所有者は販売店やローン会社となっています。この支払い期間中に廃車することになった場合は、ローン会社などと相談の上、一括でローンを支払って所有権解除の手続きをします。一括での支払いが不可能などの理由で所有権解除できない場合は、永久抹消の手続きができず、そのままでは自動車税の支払い義務が発生してしまいます。その場合はクルマの解体のみを行い「解体証明書」を持って陸運支局に届出によって翌年からの課税を止める事ができます。

1.車検証

2.認印

3.解体証明書

また廃車にする段階で車検証に記載された住所や氏名が異なる場合は、上記の書類だけでは所有者本人の意思確認と見なせません。そこで記載されている所有者と同一であるという証明するものが追加で必要となります。

住所が異なる場合は

「住民票(現住所までのつながりがわかるもの)」もしくは「戸籍の附票(住所変更履歴が記載されたもの)」

氏名が異なる場合は

「戸籍謄本(個人の場合)」もしくは「登記簿謄本(販売店などの法人の場合)」

これらが必要です。

厄介なのが「所有者がこの世に存在していない」というケース。つまり所有者個人が亡くなられていたり、販売店などが法人として解散してしまった場合です。

所有者個人が亡くなられてる場合は「クルマを遺産として相続する」という形でまずは名義変更を行います。

1.亡くなられた所有者の戸籍謄本(除籍謄本)

2.遺産分割協議書

これらが必要なのですが、個々の状況によりそれ以外の必要書類が発生する場合があります。手続き前に陸運支局へ問い合わせたほうが良いでしょう。

所有者の法人が解散している場合は更に厄介でして、その法人がどのような形で解散および廃業をしているかが一見してわからないことです。正規の手続きに則って破産手続きしていれば、法務局からの照会で破産管財人や精算人を見つけて必要書類の請求ができますが、夜逃げ同然で忽然と消えてしまって関係者と連絡が取れないという場合も考えられます。

破産管財人や精算人がいる場合は

1.印鑑証明(破産管財人や精算人のもの)

2.委任状(破産管財人や精算人のもの)

3.譲渡書(破産管財人や精算人のもの)

4.解散した法人の登記簿謄本

これらを用意することで手続きが進められます。場合によっては陸運支局の窓口で理由書や顛末書での事情を説明する必要なこともあります。

しかしながら夜逃げによって法人が解散した場合などには、これらの必要書類を用意することは難しくなります。所有者となっている法人が解散していると知った場合は、行政書士の方へ必要書類の取得や各種手続きを代行してもらったほうが良いかと思います。

廃車するとお金が戻ってくることがある

クルマを乗る上で必要となる税金や保険は使用する期間に対して前払いしますので、その途中で廃車などによって使用しなくなった場合は、申請することで月割した金額が戻ってきます。

自動車税の場合

4月1日から翌年の2月末までに永久抹消もしくは一時抹消した場合に戻ってきますが、軽自動車は還付の対象外です。こちらの手続きは抹消登録と同時に行われ、口座振込もしくは送金通知書での金融機関での換金となります。

自動車重量税の場合

車検が1ヶ月以上残して永久抹消した場合に還付され、軽自動車も対象となります。こちらは永久抹消とは別で手続きが必要です。

1.所有者の個人番号(マイナンバー)のカード、通知カード、個人番号記載がある住民票のいずれか(コピーでも可能)

2.重量税還付金を受領する人の金融機関情報(金融機関名・口座番号など)

3.受領権限に関する委任状(所有者の署名と押印。受領者が所有者本人の場合は不要)

4.代理人の身分証明書と印鑑(代理人が窓口で申請する場合のみ)

クルマの権利者は所有者なので、使用者に納税義務があっても還付を受ける権利は所有者となります。

自賠責保険・任意保険の場合

保険会社への解約申請が必要です。抹消登録や一時抹消を行ったことを証明するために「登録事項等証明書」や「一時抹消登録証明」等のコピーが必要となります。自賠責保険の有効期限が1ヶ月以上なければ還付されません。

任意保険はいつでも解約が可能です。廃車にする前に保険会社や代理店に相談しておくと良いでしょう。

廃車を買い取ってくれる業者がある?

クルマの解体を依頼すると多くの場合は料金を請求されるかと思われます。単純に解体したり永久抹消の手続きの代行をすれば経費がかかるわけですから、その分を依頼者に請求するというわけです。その一方で「新たなクルマを買ってくれるなら下取りします」「事故車・不動車でも買い取ります」という業者がいるのも事実。

この違いはその業者がその車両を売ることができる販売ルートをもっているからです。現在はインターネット上に中古車市場を開くことで日本全国での取引が可能です。日本全国ともなれば事故車なんかでも欲しいという人が出てきます。また別の手段としてはクルマ全体としてではなく、クルマのパーツ単位での販売を考慮していることもあります。例えばドア1枚でも無傷であれば、そのドアは板金修理のパーツとしての利用価値があるわけです。古い年式のクルマであっても、海外への輸出販売というケースもあります。

具体的には以下のような業者があります。

カーネクスト

廃車に必要な手続きを全て代行し、それに関わる費用などが無料です。税金の還付なども買い取り料金に上乗せしているので、これらの手続きも不要です。

廃車王

全国150店舗の加盟店で構成されています。クルマを細かなパーツ単位でリサイクルすることで買取を実現しています。買取に際しての手続きも代行してくれます。

廃車ドットコム

こちらも全国の加盟店で構成されています。買取実績を閲覧できるので参考にするのもよいでしょう。

ガリバー

中古車の買取・販売で有名ですが、「ガリバー廃車パック」という廃車専門のサービスがあります。

この他にも買取業者は多数存在します。複数のところから見積もりを取るのが高価買取を引き出すのはいうまでもありませんが、税金の還付については業者によって対応が異なります。もし還付対象であるのであれば、そのことを念頭に入れて話を進めましょう。

日本初の事故車に特化したオークションサービス「リンカーダイレクトオークション」

クルマの買取業者にお願いしても「この買取金額って本当に正しいの?」と疑問に思ったことのある方も多いはず。 そんな、まだまだ不透明きわまりないクルマの売買市場の中で、日本で初めて事故車に特化したインターネットのオークションサービスが「リンカーダイレクトオークション」です。今までは売り手と買い手の間に多くの中間業者が介在していたため、中間手数料と消費税がかかっていました。リンカーでは売り手と買い手が直接取引できるので中間手数料も消費税もなく、どんな事故車でも最高落札価格で売ることができます。

事故車・廃車・故障車の売却をお考えの場合は「リンカーダイレクトオークション」に一度ご連絡ください。

【関連項目】

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