日産の無資格検査問題はなぜ起きた?問題のあらましと経過を解説

日産の無資格検査問題はなぜ起きた?問題のあらましと経過を解説
     
   

日産では無資格者の検査が常態化していた!?

今回の問題は国土交通省の抜き打ちの立ち入り検査によって発覚。さらに調査を進めていくにつれ、この不正がなんと数十年前から常態化していたことが分かりました。なぜこれほど長い間、問題が発覚せず不正が続いてしまったのでしょうか。

社内には法令違反の認識を持っていた人もいたようです。「いけないことだとはわかっていたけど、ずっとやってきたことだから問題だと思わなかった」と話す現場の検査員もいたとのこと。しかし、これだけ長い間問題とならなかったのは、やはり企業体質が原因ではないでしょうか。

10月19日に行われた記者会見で、日産の西川社長は「工場の課長と係長の間のコミュニケーションにギャップがあった」という「現場への責任転嫁」のような発言を行い、日産社内で反発があったようです。

当然ですが、西川社長や経営陣にも管理体制のずさんさや、コーポレートガバナンスの欠如で責任を問わなければなりません。問題の責任は日産全体にあるのです。

次ページ 無資格検査問題が自動車販売台数にも影響

ニュース・コラムカテゴリの最新記事