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運転免許の点数制度とは?
運転免許の点数制度、正しく理解していますか?意外と複雑で分かりにくいこの制度、この機会に正しく理解しておきましょう。
運転免許の点数制度とは、道路交通法によって定められた制度。
過去3年間の事故や違反を点数で加算し、累計点数が一定基準に達すると運転免許停止(免停)や取り消しなどを行う制度のことをいいます。
よく減点方式と間違われていることがありますが、日本では加算式となっており、免許を取った時は0点です。何らかの違反、事故などがあるとそれに応じた点数が加算されていくことになります。
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代表的な道路交通法違反の点数は?
よくある一般的な違反の点数をご紹介。駐車違反など、経験がある方も多いのではないでしょうか。
・信号無視 2点
・追い越し違反 2点
・駐車違反(駐停車禁止場所等)2点 (駐車禁止場所等)1点
・座席ベルト装着義務違反 1点
・携帯電話使用等(交通の危険)2点 (保持)1点
・速度超過 50以上 12点
30(高速40)以上50未満 6点
25以上30(高速40)未満 3点
20以上25未満 2点
20未満 1点
・酒酔い運転 35点
酒酔い運転がずば抜けて高い点数ですね。いわゆるスピード違反も、法定速度をどのくらい超えているのかで大きく点数が変わるようです。
軽微な違反もばかにできません。1点や2点だからといって回数を重ねると累計の点数はどんどん増えていき、結果として免停になってしまうことに。
違反はしないように心掛けて車を運転するようにしたいものですね。
違反点数と免停の期間は?
累積違反点数と前歴によって異なる免停期間
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違反点数は過去3年間の累積で計算されます。
累計点数がある一定の基準に達すると免停となりますが、この免停になる点数、そして期間は実は一定ではないのです。
その期間を決めるのは前歴。
免停や免許取り消しなどの行政処分を受けるとこれが前歴となります。この前歴がその後の免停に至るまでの点数や免停期間を左右することに。
例えば前歴が一回もない場合は、6点で免停30日間です。しかし前歴1回の場合4点で60日間、前歴3回の場合は2点で90日間にも及びます。
前歴のあるなしで随分と差が出てきます。
前歴3回だと、駐停車禁止場所での駐車違反1回だけでも即座に免停になってしまうことになりますね。
最も、何回も免停を繰り返すということは普段から違反が多い傾向にあるということ。
かなり注意して運転することが必要とされるでしょう。
2年間無事故無違反の運転車への優遇制度
原則としては過去3年間の違反点数で計算されるのですが、特別措置もあります。
3点以内の違反点数の場合に限って、過去2年の間無事故無違反であれば違反点数は0に戻ります。
ちょっとした違反をしただけならば、まだ撤回の余地があるということですね。
これはあくまでも点数上の優遇制度であって、違反したという履歴そのものが抹消されるわけではありません。
違反履歴を確認したい際は自動車安全運転センターに書面で申請してください。
免許再取得の方法とは?
免許センターへ出頭と免許証の提出
ます免停処分が確定したら、運転免許行政処分出頭通知書が届きます。
これには出頭する日と場所が記載されているので、指定の日時に必ず出頭しましょう。
万一やむを得ない事情があって指定日に出頭できない場合は、必ず事前に相談するようにしてください。
また、90日以上長期に渡る免停期間の場合には、意見の聴取通知書・聴聞通知書が届きます。
意見の聴取とは、その処分が適切なものであるかどうかを判断するために、本人から意見を聴取する機会です。
任意ではありますが、自分の主張や事情を話すチャンスでもあり、必ずではありませんが状況によっては処分が軽くなることも。
弁護人などを同席させることも可能ですし、資料を提出することもできます。せっかくの弁明の機会ですから、最大限に活用しましょう。
どちらの場合も出頭したら、免許証を提出します。
停止処分者講習(免停講習)の受講
運転免許行政処分出頭通知書には、違反者講習通知書が同封されています。
免停講習を受講し、試験を受けることになりますがその結果次第では免停期間が短縮されます。
適性検査、面接指導も行われ終日かけての講習です。
この免停講習は任意ですので必ず受けなければならないわけではありませんが、免停期間を短縮できるので受講する方がほとんどのようです。
受講しない場合は、そのまま免停期間が確定します。
免停期間と講習後のテスト結果によって異なる短縮期間
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まず免停講習は停止処分日数によって短期、中習、長期と3種類に分かれています。
短期講習は30日の免許停止、中期は60日間、長期はそれ以上といった形になります。
テストの成績は優、良、可で分けられ、それぞれ短縮期間が異なります。
短縮される期間は、講習を受講した後に実施されるテストの結果によって決定します。
停止日数(日) | 短縮日数(日) | ||
優 | 良 | 可 | |
30 | 29 | 25 | 20 |
60 | 30 | 27 | 24 |
90 | 45 | 40 | 35 |
120 | 60 | 50 | 40 |
150 | 70 | 60 | 50 |
180 | 80 | 70 | 60 |
結果が不可の場合は講習の種類を問わず短縮日数は0です。
免停期間30日、テストの結果が優の場合、実質的な免停期間は1日となりますね。
可の場合でもそれなりに期間は短縮されるので、ほとんどの方が受講するというのもうなずけます。
運転免許の取消処分とは?
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重大な結果を招くような交通違反や交通事故、また度重なる交通違反等で累計点数が基準値に達した際に運転免許の取り消しという行政処分が下されます。
認知症や何らかの病気、薬物中毒などが判明した場合も免許取り消しとなることがあります。
免停回数と取消になる点数
免停の部分でも述べましたが、点数は過去3年間の累計です。この期間内に一度も免停処分を受けていない=前歴がなければ免許取り消しになる為には15点以上が必要です。
前歴が1回なら10点~、2回ならば5点~、3回以上の場合は4点~と、前歴が多くなるほど免許取り消しに至るまでの点数は少なくなってしまいます。
免許取消後の欠格期間は?
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前歴や一般違反行為・特定違反行為によって異なる欠格期間
免許取り消し処分が下ると、一定の期間免許を再取得できない欠格期間が設けられます。
この欠格期間は、前歴の有無や違反行為の種類によって変わってきます。
違反行為は速度超過違反や駐車違反、信号無視などの違反が一般違反行為、酒酔い運転や救護義務違反、危険運転致死傷など危険、悪質な違反を特定違反行為といい、2種類に分類されています。
一般違反行為の場合の欠格期間と点数
前歴 | ||||
欠格期間 | なし | 1回 | 2回 | 3回以上 |
免停 | 6~14 | 4~9 | 2~4 | 2~3 |
1年 | 15~24 | 10~19 | 5~14 | 4~9 |
2年 | 25~34 | 20~29 | 15~24 | 10~19 |
3年 | 35~39 | 30~34 | 25~29 | 20~24 |
4年 | 40~44 | 35~39 | 30~34 | 25~29 |
5年 | 45~ | 40~ | 35~ | 30~ |
特定違反行為の場合の欠格期間と点数
前歴 | ||||
欠格期間 | なし | 1回 | 2回 | 3回以上 |
3年 | 35~39 | × | × | × |
4年 | 40~44 | 35~39 | × | × |
5年 | 45~49 | 40~44 | 35~39 | × |
6年 | 50~54 | 45~49 | 40~44 | 35~39 |
7年 | 55~59 | 50~54 | 45~49 | 40~44 |
8年 | 60~64 | 55~59 | 50~54 | 45~49 |
9年 | 65~69 | 60~64 | 55~59 | 50~54 |
10年 | 70~ | 65~ | 60~ | 55~ |
免許取消後の再取得の方法は?
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取消処分者講習の受講
免許の取り消し処分が決定したら、必ず取消処分者講習を受けなければなりません。
2日間にわたる講習なのでスケジュールの調整が大変かもしれませんが、この講習を受講しなければ免許の再取得はできないと決められています。
受講を終了すると、「取消処分者講習修了証書」が発行されますが、これには1年の有効期限が設けられています。
自分の欠格期間をきちんと把握して欠格期間が終了する時期に合わせて受講するようにしましょう。
自動車学校で免許再取得もしくは運転免許試験場で一発試験
欠格期間が過ぎ、取消処分者講習も受講したらいよいよ運転免許試験です。
自動車学校に通って再取得してもいいですし、自信があれば直接運転免許試験場出向き試験を受けてもOKです。
ただ欠格期間が長い場合は運転の感覚や勘が鈍っていることも多いので、無理をせずに教習を受けたほうが安全でしょう。
終わりに
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免停や免許取り消しは日常生活にも大きな支障をきたすこともありますし、業種によっては死活問題になることも考えられます。
日頃から違反のないよう交通ルールを守り、安全に運転したいものですね。
万一免停や免許取り消し等の処分を受けることになった際には、速やかに行政の指示に従い出頭や手続きを行うようにしましょう。