【5分で5度も上昇】夏の車内は一瞬で熱中症危険レベルに!JAFの実験からわかる5つの事実

     
   


夏、楽しい事が多い季節でもありますが、一方で熱中症の危険性が高まる季節でもあります。

特に、自動車を直射日光下に放置した場合は一気に危険度が上がります。

そんなことは知っている。でも、心の底で「コンビニに行く間くらいは…」といった事を思っていませんか?

今回はJAFの実験結果を通じて、真夏の自動車がどれだけ暑くなるのかを紹介します。

参考サイト:真夏の車内温度-短時間で熱中症の危険!

実験の概要


Photo By JAF

今回のJAFの実験では5種類のミニバンを使いました。スタート時の気温は25度に揃え、下記の条件で実験しました。

1 日光に対する対策なし(黒)
2 日光に対する対策なし(白)
3 サンシェード装着
4 窓を開けてある状態(3cm)
5 エアコン作動中

気象条件は以下のとおり

時期 8月下旬
場所 埼玉県戸田市(彩湖・道満グリーンパーク駐車場)
気温 35度
天候 晴れ
時間 午後12時から4時間

実験結果:真夏の車内放置は15分で危険粋に到達!!


Photo By JAF

実験の結果、エアコンを作動させていない限り車内温度は急激に上昇します。特に最初の5分間で熱中症指数(WBGT)は注意から警戒へ突入しました。

それだけでなく、15分後には危険領域の温度にまで急上昇します。さらに、大人にとっては我慢できる温度であったとしても幼児は体温が高く、体力もないため、大人以上に温度の上昇の影響を受けてしまいます。

ここからはさらに詳細に実験結果を見ていきましょう。

最高温度は57度


Photo By Dennis Jarvis
実験の結果、最も車内温度が上がったのは1番の日光に対する対策をしていない黒いミニバンでした。温度は最大で57度まで上昇。

ちなみに、先日インドで熱風による死者が出ましたがその時の気温は48度でした。恐らくこの温度ではインド人でも無理である可能性が高い温度です。

死者2千人突破。インド、熱波で道路が溶ける

2時間の放置でダッシュボードは目玉焼きが焼ける温度に

車の中でも特に温度が上がりやすいのがダッシュボードです。

今回の実験では1時間経過した時点で卵が白くなり始め、実験開始から2時間後には目玉焼きができあがりました。

車に乗った際はハンドルなども熱くなっている可能性が高いので注意するようにしましょう。

初夏や春先であっても危険

車内放置による熱中症の被害が最も増えるのは実は真夏ではなくその前後である事をご存知でしょうか。

同じ場所で4月に行われた実験では、車内温度は48度まで上昇。ダッシュボード付近は昼前に70度を超え、実験用に設置してあった炭酸の缶が破裂しました。

エアコンをつけていれば安全…?


Photo By JAF
今回の実験ではエアコンをつけていた場合は車内の最高温度は27度で、平均しても26度程度でした。そのため、エンジンをかけ、エアコンを作動させた状態だったら車内に放置しても温度的には安全である可能性があります。

ただ、エンジンをかけた状態で運転席を離れると不意に自動車が動いてしまったり、思わぬ事故を引き起こす危険性があります。いずれにせよ車内に放置することは危険です。

ちなみに、ダッシュボードの温度はエアコンをつけていても60度を超える実験結果が出ましたので注意するようにして下さい。

窓開け・サンシェードの効果は「ある」けど…

今回の実験では窓を開けた状態、サンシェードをつけた状態でも実験をしていました。

その結果、サンシェードをつけていた方が気温の上昇は若干ゆるやかになることがわかりました。しかし、最終的には対策なしの車と同水準まで車内温度は上昇しました。

また、窓を開けていた場合は最高温度が5度程度低くなりますが、それでも45度近い温度ですので熱中症の危険は性をなくすことはできませんでした。

まとめ

赤ちゃんや子どもを自動車の中に放置することが危険であることは、誰もが知っていることだと思います。しかし、

ちょっとコンビニに行く間だけなら大丈夫だろう

そんな軽い気持ちを持っていた方も少なくないのではないでしょうか。今回紹介した実験結果から実はそれですら危険な可能性があることがわかりました。

これからの時期、梅雨明けからは夏本番です。
楽しいはずのお出かけが一瞬で悲劇の日になってしまわないよう、車内放置だけは絶対にしないようにしましょう。

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