エアコンの風がでない、以外と多いブロアファンなどを交換

エアコンの風がでない、以外と多いブロアファンなどを交換
     
   

「エアコンのスイッチを入れても、風量調節しても風が出てこない」とのお電話が入りました。筆者の住んでいる地区は、春といわれる時期でも最高気温が1℃から3℃といった日があります。寒いので、ヒーターを入れようとしたら全く反応しないとのことでした。

今回は、エアコンやヒーターの効かない不調症状を修理してみます。

不具合の起きた車両情報

引用:筆者撮影画像

2015年

キャラバン ハイルーフ

ディーゼル

130,500km

働く車なので、走行距離は伸びていますが、全体的には綺麗な車両ではないでしょうか。ただ複数の運転手さんが使用しているらしいので、使い方の違いによる故障などが起きているとのことでした。

いつも修理をする前に、なるべく行う作業を行います。それは、ドライバーさんから状況をなるべく詳しく聞くことです。

・最初のうちは、ヒーターが出ていたけれど、「カラカラ」と音がしていたとの事。

・ヒーターの風量は、1から4までの段階がありましたが、風量調節が効いていたのかは???との事。

・故障当日、寒いのでヒーターを入れたら全く反応しなかったとの事。

故障の原因を確定していく

 

引用:筆者撮影画像

ドライバーさんからの情報をもとに、故障の原因を確定させていきます。

今回は、「ブロアファン」という部品か「レジスター」部品、もしくは双方の故障の可能性を視野に入れて確定作業をしていきます。

  1. ヒーター関連のヒューズ切れのチェックをしてみます。→特に異常なし
  2. ヒータースィッチを入れる→全く反応しない、ブロアファンも回らず
  3. 風量調節は、1から4まで変える→全く反応なし
  4. ブロアファンに直接12Vの電源とアース接続→反応がない

ブロアファンが故障していることを確定させました。

風量調節のレジスターの故障の有無は、ブロアファンが回らないとわからないのですが、念の為今回は交換することとしました。構造上レジスターの位置が置くにあるので、レジスター不良だと作業がさらに面倒になるという理由もありました。

分解図を確認しながら、作業段取りを組む


引用:筆者撮影画像

ブロアファンは、今までの経験では非常に面倒な場所(軽自動車など)に装備されていることが多いので、作業をわかりやすくするために見取り図をもらっておきました。

作業開始すぐに、キャラバンのブロアファンは、以外と簡単な場所にあるのがわかったのですがレジスターの位置は以外と大変な場所でした。

ブロアファンの交換作業

引用:筆者撮影画像

とりあえず、ヒューズのチェック等を行う際に、グローブボックスを外していたので、ここからどのくらい内装を外さないといけないかを考えます。

と思って助手席の下のほうから覗いてみると、目の前に見えているではありませんか!

ブロアファンは、3箇所のトルクスで止まっているだけなので簡単に交換できそうです。

引用:筆者撮影画像

こちらは、ブロアファンユニットの分解図です。これだけだとどこについているか判断しづらいかもしれませんね。

 

引用:筆者撮影画像

こちらが今回交換する予定のブロアファンとレジスター(風量調節)です。ブロアファンが、15,000円前後でレジスターが、3,000円前後でした。消費税を入れたら、20,000円くらいになりますね。

また、部品単価を考えると、あとからレジスターも故障していたなんて事になると、作業の方が大変なので両方交換しようという結果になりました。

引用:筆者撮影画像

ブロアファンは、3箇所のネジを外してコネクターを抜いて古いファンを引き出して、新しいファンを取り付けて終了です。

本来であればこの段階でヒーター稼動や風量のチェックをするのですが、レジスター交換もすることにしたので、全作業を終了してから確認作業をすることとにしました。

レジスターの交換作業

引用:筆者撮影画像

次にレジスターの交換をします。レジスターとは、風量調節を担うパーツです。よく0-1-2-3-4と風量の段階調節があると思うのですが、まさにこの調整を行うパーツです。

このパーツが不具合を起こすと、「風が出ない」や「4でしかで作動しない」という症状がでます。今回はコレも交換してしまいます。

このキャラバンのレジスターは、非常に手の入りづらい場所にあります。少々手の甲が傷だらけになるのですが我慢しながら交換しました。

引用:筆者撮影画像

交換後、ヒーター&エアコン、そして風量の検査をして問題なく稼動しているので修理作業は終了とします。

後日ブロアファンの内部を分解してみたのですが、モーターに使用されているブラシが相当減っていたことがわかりました。

まとめ

アレ?エアコンの風がでない、以外と多いブロアファンなどを交換をまとめると

・ヒューズ切れなど、簡単に直りそうなところから検査しましょう

・ブロアファンに直接電気を入れて回るか試験しましょう

・ブロアファンとレジスターは同時交換がおススメです

今回はキャラバンという商用車でしたので、ブロアファンは交換のしやすい場所にありました。レジスターは奥でしたので、結構大変でした。作業時間は1時間程度とおもいます。

軽自動車などは、ブロアファンがセンターコンソールの奥にあり2時間くらいかかるものもあります。

ブロアファンが回らないとヒーターやエアコンが効かないので、車内環境悪化やガラスの曇りなどで事故につながったりもします。故障下場合は、早めに交換したほうが良いでしょう。

 

ニュース・コラムカテゴリの最新記事