ホンダは、中国・北京で開催された2020年北京モーターショーにて、これからの未来に向けたモデルを世界初公開しました。中国内で初とするべく、ホンダブランドEVの量産を可能にするEVコンセプトカーとなっています。第16回北京国際汽車展覧会の日程（2020年北京モーターショー）は、プレスデーが9月26日～27日、トレードデーが9月28日～29日、一般公開日が9月30日～10月5日）です。
同モーターショーでは、四輪ブース内では中国ホンダとして初のプラグインハイブリッド搭載モデル「CR-V PHEV」の展示も行われています。電動化モデルを中心に据えた量産車展示を行い、さらに中国内で年内の実証実験開始を予定している次世代の安全運転支援システム「全方位ADAS」の技術訴求ブースなども展開されています。
ホンダのグローバル2030年ビジョンに基づいて、未来に向けたコンセプトから実現へ向けることで、カーボンフリーや事故ゼロ社会の実現を提案していると考えます。ここでは、新しいEVコンセプトカーやCR-V PHEVなどの紹介などをしていきます。
全方位ADAS＝ Advanced Driver Assistance System（先進運転支援システム）の略です。
世界初公開モデル Honda SUV e:concept
引用：https://www.honda.co.jp/news/2020/4200926.html
Honda SUV e:conceptは、中国初となるホンダブランドEVモデルとして公開されました。中国で将来の量産ベクトルを示すコンセプトモデルに仕上げています。次世代の「Honda SENSING（ホンダ センシング）」機能として、現在開発中の安全運転支援システム「全方位ADAS」が搭載される予定です。
さらに次世代の「Honda CONNECT」となるAIアシストインターフェースが採用される予定です。スマホ連携のコネクティビティサービスや、無線ネットワークによるアップデート機能を備えることで、最新状態を常に保てるモビリティ価値を提供することを可能にした量産車となるでしょう。同モデルは、設計主導がホンダ中国現地法人のチームとなっています。
CR-V PHEVの中国初導入
引用：https://www.honda.co.jp/news/2020/4200926.html
中国ホンダでは、CR-V PHEVを初プラグインハイブリッド搭載モデルとして2021年年初ごろに発売開始することになりそうです。ホンダ独自の2モーターハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-MMD」をベースにして、バッテリーやコンバーターのシステムをさらにアップデートさせています。走行性能、レスポンス、静粛性など、日常走行など、多くの領域で「最もEVに近いモデル」に仕上がっているようです。
全方位ADAS Advanced Driver Assistance System（先進運転支援システム）の開発
「Honda SENSING（ホンダ センシング）」をさらに進化させることで、次世代の先進運転システムを開発しているとのことです。ワイド化されたフロントカメラを搭載し、360度レーダーが車両の周辺状況をより高度に検知できるようにしたことで、認識・予測・判断性能を向上させています。高速道だけでなく一般道などの色々な走行状況に対応できる安全運転支援ができるシステムです。
ホンダは、公道を利用している全員に安全でいられる社会の実現に向けた取り組みを行っています。「Safety for Everyone」という安全思想のもと、事故ゼロ社会の早期実現を目指すために、同システムは中国にて実証実験を年内に開始する予定です。
ホンダのグローバル2030年ビジョンとは？
引用：https://www.honda.co.jp/sustainability/report/pdf/2020/Honda-SR-2020-jp-018-023.pdf
ホンダが制定した2030年ビジョンへの想い
ホンダは、グローバルで多岐にわたるビジネス展開をしている企業です。車（二輪含む）の製造販売だけでなく、船舶、飛行機、農業部門など多岐にわたる事業を展開しています。現在世界では、貧困や人権問題、気候変動、エネルギー問題など社会的な課題も多く存在します。
同社は、こういった多くの社会情勢や変化に、対応して行くために2030年ビジョンを2017年に制定しています。制定した2030ビジョンは、「すべての人に生活の可能性が広がる喜びを提供する」という内容になっています。
このビジョン実現に向けて、3つの取り組みが定められています。
- 移動と暮らしの価値創造
- 多様な社会・個人への対応
- クリーンで安心・安全な社会へ
世界初公開されたHonda SUV e:conceptは、この2030ビジョンに沿った形で開発されているといえるでしょう。多様化社会の中で車という移動手段を用いて、社会や個人が便利になり、EVによるクリーンな社会と、全方位ADASによるさらに安全な走行を目指したモデルに仕上がると考えます。
まとめ
北京モーターショーで「Honda SUV e:concept」を初公開、2030ビジョンを示す！をまとめると
- 2030年ビジョンを達成するために、Honda SUV e:conceptを2020年中国モーターショーで初公開しています。
- 先進技術は、現在あるホンダ技術をさらに進化させたものであると考えます。
第16回北京国際汽車展覧会（2020年北京モーターショー）は、9月26日から10月5日で開催されています。今回ホンダブースでは、小型ビジネスジェット機「HondaJet」、大型船外機「BF250D」、リチウム電池搭載の電動バイク「V-GO」、電動キックボード「Transcooter」など多岐にわたり出展されています。今後のホンダの展開が楽しみですね。