一般財団法人であるトヨタ・モビリティ基金は、安全な自動車社会の実現に向けて、高齢者やその家族に向けての提案であったり、小学生に対して安全行動を高めるドリルなどの配布であったり、社会貢献実現へ努力している団体です。
こういった安全な自動車社会実現のために、トヨタモビリティ基金では、レンタカー需要の多い地域での事故発生率に注目しています。
例えば、北海道や沖縄での交通事故は、減少傾向にありますが観光としてのレンタカーでの事故発生は増えているということです。こういったことから、レンタカー業界との連携をし、事故削減に向けた実証実験をスタートすることとしたようです。
ここでは、トヨタモビリティ基金が沖縄で実証実験する概略や内容などについて解説します。
トヨタ・モビリティ基金でのレンタカー事故削減実証実験の参加企業など
引用:https://global.toyota/jp/newsroom/corporate/36373240.html
参加企業
データ活用&分析、ツール開発、車両取り付けなどへの仕組み構築の協力会社
- 矢崎総業株式会社
- 株式会社トヨタレンタリース沖縄
- 株式会社JTB
特典提供による実験推進の協力会社
- 全日本空輸株式会社
- 日本航空株式会社
- ANA FESTA株式会社
- 株式会社JALUXエアポート
実証実験の概略や期間
実証実験期間
- 2021年12月9日より2022年5月31日(予定)しています
対象エリア
- 沖縄県本島内
実験対象者
- トヨタレンタリース沖縄那覇空港店のインタラクティブ動画を視聴されるユーザー
- トヨタレンタリース沖縄那覇空港店のレンタカーを利用され、かつ本実証実験に同意いただけるユーザー
実証実験の概略
- インタラクティブ動画によって、沖縄の交通事情や人気観光地用のルート別事故多発地点の情報提供、安全運転意識の向上を発信する
- このインタラクティブ動画を使ったルートなどの情報を事故防止などに活用していく
- この実証実験に参加してくれた人に、抽選で得点を付与する事
実証実験の具体的な仕組みとは?
引用:https://global.toyota/jp/newsroom/corporate/36373240.html
- 矢崎製のデジタルタコグラフをトヨタレンタカー20台に装着し、ユーザーのドライバビリティを分析・結果を表示してくれる機能です。
- 集められた情報は、沖縄県警の持っている事故多発エリアなどの情報とリンクすることで、事故削減に役立てていくことになっています。
- レンタカーを借りているユーザーには、新開発のタブレットにて、ドライバビリティの情報などを提供できるようにしていくとのことです。
ユーザー側から見た実証実験の有効性とは?
引用:https://global.toyota/jp/newsroom/corporate/36373240.html
レンタカーを借りるという事は、道が解らない人が運転する確率が非常に高いという事です。運転中では、タブレットによって走行が安定しているのかという評価が、「ブルー・イエロー・レッド」で表示されるようです。
レンタカー返却の際には、総合評価シートも配布されますので、自分がどのレベルの運転であったのかを客観的に評価できます。
不慣れな方が運転しているという事は、潜在的に介在している交通インフラの問題なども浮き彫りになる可能性もあります。起こるべくして起こった事故というケースです。
人、車、交通環境が揃って初めて事故削減につながるというのが、トヨタ・モビリティ基金の狙っている実証実験であるともいえます。
トヨタSDGsへの取り組みの一環の一つ
トヨタでは、持続可能な開発目標をもとに、創業以来の精神とモノつくりとモビリティカンパニーとしての変革が、社会貢献に役立つと考えています。
モビリティカンパニーとして、すべての人が自由に移動でき安全に移動できる乗り物を作ること、さらにそういった交通環境(インフラ)を構築していくことは、持続可能な開発であるとも考えています。
これは、トヨタに限ったことではありませんが、グローバルカンパニーの一社であるトヨタは、こういった社会貢献をしながら視聴していく企業の一つであるという事です。
今回は、沖縄での実証実験ですが、これは、現在静岡県に建設中のウーブンシティにも活用されることになるでしょう。
まとめ
トヨタ・モビリティ基金からレンタカー事故削減の実証実験スタートをまとめると
- 持続可能な開発の一環として、トヨタ・モビリティ基金が実証実験をスタートさせます。
- 人・車・交通環境が一体となることで、事故削減につながるということでしょう。
- 普段住んでいる方では、わからない交通インフラ問題がレンタカー運転者から得られるかもしれません。
トヨタは、SDGsに向けて着々と企業推進していると考えます。2030年に向けた開発や進歩は、世界的にも進行しています。トヨタだけでなく、日本企業は今後多方面で追従していくことになるでしょう。
これからの車開発では、壊れない・速い・パワーがあるという単一的な嗜好性ではなく、多くの要素を取り入れた車がラインアップしてくる時代でもありますね。