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200系ハイエースとは?
ワンボックスカーの完成形
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200系ハイエースは2004年に登場しました。1967年の初代デビューから、5代目を数えるモデルです。1989年に登場した100系から200系へのフルモデルチェンジは、何と15年ぶり。しかも2018年12月現在、この200系が未だに最新型です。
半世紀を超える歴史の中で培われた、優れたパッケージとユーティリティは、ワンボックスカーの完成形ともいわれています。エンジンはもちろん、ボディ幅やルーフ形状、乗車定員などの設定がバリエーションに富んでいるのも特徴です。
「100万キロ超の過走行にも耐えられる」という設計に基づく耐久性の高さも折り紙付きです。ビジネスユースから個人ユースまで、さまざまな用途に対応できるため、日本国内はもちろん、海外でも高い人気を誇っています。
なぜカスタムのベースに?
豊富なアフターパーツ
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その人気の高さゆえ、アフターマーケットのパーツが豊富なのがハイエース。室内空間を最大限に生かすため、徹底的に無駄を排したことで生まれたシンプルな外観は、多様なカスタムスタイルにマッチします。
カスタムベースの人気車種として、エクステリアやインテリアのパーツが豊富なのは当然のこと。ハイエース専用の社外アルミホイールまでラインナップされているのです。
200系ハイエースにシボレー・カマロのV8エンジン(LS1)をスワップしたトリニティのデモカー
5.7リットルの大排気量NAエンジン
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米ゼネラルモーターズが開発したV8エンジン「LS1」は、5.7リットルの大排気量NA。350馬力を絞り出します。シボレーブランドのカマロZ28、C5コルベットに搭載されたオールアルミ製のハイパワーエンジンです。
東京オートサロン2013に出展されたハイエースはまさに、アメ車の迫力を象徴するV8エンジンをスワップした1台。ハイエース専門のカスタムショップ、トリニティ(千葉市)が製作しました。
サスはハイドロユニット!
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トリニティが得意としているのは、ハイエースへのハイドロユニット搭載です。ハイドロユニットとは、いわゆる油圧式サスペンションのこと。車高を自由に調整でき、停車時はボディの底が接地するほど下げることも可能です。
デモカーのカスタムスタイルも、アメリカンなローライダーそのもの。ちなみに、インテリアはクラシカルなホットロッド風に仕上げられています。
200系ハイエースにJZA80スープラの直6ターボエンジン(2JZ-GTE)をスワップしたHI-RIST
フロア延長で直列6気筒ターボエンジン搭載
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東京オートサロン2018に登場したのが、アウトバーン(札幌)とTSDスタイリング(横浜)が製作したシルバーフレーク塗装の「HI-RIST」でした。トヨタの最強エンジン「2JZ-GTE」を搭載しています。
「2JZ-GTE」はスープラのほか、アリストにも搭載されていた3.0リットル直列6気筒DOHC。280馬力のハイパワーだけでなく、ドラッグレースを想定した頑強さと太いトルクを併せ持つ名機です。
インタークーラーを前置きしたHI-RISTは、ツインターボのブーストアップが図られています。直列タイプのエンジンはV型より広い搭載スペースを必要とするため、HI-RISTはボディ後方にフロアが延長され、スワップの際の問題点をクリアしています。
TSDスタイリングのワークスキットでワイドボディ化
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大きく盛り上がったレーシーなオーバーフェンダーが目を引くエアロパーツは、TSDスタイリング製のワークスキット。真っ赤な4スポークを張った深リムのアルミホイールもTSDスタイリング製です。
ハイパワーを受け止めるタイヤはコンチネンタル。ホイールの奥には、ブレンボのブレーキを装着しています。
車内はシングルシーター化、ワークスフェンダーでもスライドドア開閉可
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車内にあるのは、ブリッドのフルバケットシートが1脚のみ。レーシングカーさながらのストイックなインテリアです。パッセンジャーのシートに加え、内装もすべて取り払った潔さ。徹底的な軽量化が図られています。
走りを追求する一方、純正のスライドドアは開閉可能。ドアヒンジの加工に工夫を凝らし、295/30の極太タイヤを収めるリアのオーバーフェンダーに一切干渉することなく開閉します。
200系ハイエースにR35GT-RのV6ツインターボ(VR38DETT)をスワップしたビタボン号
500馬力仕様のGT-Rエンジン搭載、ミッションはハイエース純正MT!
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こちらも、東京オートサロン2018に登場したモンスターマシンです。世界最強レベルを誇る日産・GT-R(R35)専用の3.8リットルV6DOHCツインターボエンジン「VR38DETT」を載せました。マットブラックカラーのフルラッピングが精悍な「ビタボン号」です。
ルーフエンドには、ユーラス製のカーボンGTウイングを取り付けました。ハイグリップタイヤのアドバン・ネオバを履いていますが、GTウイングでダウンフォースを稼がなければ、後輪のトラクションを十分確保できないことが想像されます。
このマシンが単なるエンジンスワップではないことを示しているのは、その搭載位置です。運転席と助手席の間のフロアから,エンジンがのぞいています。
GT-Rで570馬力のパワーを叩き出す心臓部を移植しながら、ビタボン号のトランスミッションはハイエース純正の5速MTをそのまま使用しています。今さらながら、ハイエースの純正パーツの優れた強度に感心させられます。
冷却系の配管はワンオフ、インタークーラーはバンパー埋め込み
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巨大なインタークーラーが隙間なく収まっているのは、フロントバンパーの開口部です。当然ながら、オイルクーラーや冷却系のパイピングもワンオフで製作されました。狭いスペースを縫うように、巧みな配管が施されています。
内装はレカロの6シーター仕様
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ドライバーズシートだけでなく、パッセンジャーズシートもレカロのプレミアムスポーツシートに換装。全部で6脚が並んでいます。シートに合わせて内装色も赤でまとめられ、何ともスタイリッシュで豪華な印象の室内です。
GT-Rのエンジンを載せたワンボックスカーの走りを味わうためには、スポーツシートが欠かせないのかもしれません。
公認取得、最終仕様は800馬力に!
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ボディ外観を見て分かる通り、ビタボン号はナンバープレートを交付された立派な公認車両。すでに500馬力を絞り出しているパワーは発展途上で、最終的には800馬力をたたき出すという目標を掲げています。
ただし、実際に800馬力を発揮するとなると、足回りや冷却系のさらなる強化は避けて通れません。ワンボックスカーのパッケージでどんな工夫を凝らすのか、今後のチューニングが楽しみな1台です。
まとめ
200系は最終章?
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200系ハイエースは2017年、4回目のマイナーチェンジを実施。最新モデルは5型です。200系が登場してから長い年月がたつため、2019年か2020年には次期300系へのフルモデルチェンジが濃厚とされています。
300系のボディ形状は、200系までのボンネットレスのキャブオーバータイプから、衝突時の安全性確保を考慮したセミボンネットタイプに変更されるとの見方が支配的。ヨーロッパで販売されているプロエースに近いスタイリングとなることが想像されます。
ハイエースにとって最大の特徴、そして強みでもあるボクシーなフォルムは、200系が最後になる可能性があります。ただ、300系へのフルモデルチェンジ後も、人気の高い200系は併売モデルとして残されるとの噂も聞こえてきます。
いずれにせよ、ボクシーな200系への根強い需要がある限り、カスタムベースとしての人気も衰えないのは確実といえるでしょう。東京オートサロンなどに、どんな驚きのカスタムを施されたハイエースが登場するのか。これからの展開が楽しみですね。