出典元:https://www.as-web.jp/car/157742/attachment/23d651125c0c5d352802c800e99770e0
アゲ系ハッチバック/ステーションワゴンとは?
現在、海外ではアゲ系ハッチバックやステーションワゴンの人気が高まっているのはご存知でしょうか。すでに知っている方もいらっしゃるでしょうが、まずはこの「アゲ系ハッチバック」と「ステーションワゴン」についてご説明しておきましょう。
「アゲ系」というのは車高が高い車全般を指しています。カスタム好きな方はエアサスペンションなどで「リフトアップ」して愛車の車高を更に上げたりすることも。元々は悪路を走るための工夫でしたが、近年では車体を大きく見せ、車の迫力を増すためにリフトアップすることも多いです。
そして、跳ね上げ式・横開き式の背面ドアのある車を「ハッチバック」と呼ぶのですが、大きな荷物の積み下ろしが楽になるという利点から好まれていました。車高を高くしたハッチバックを「アゲ系ハッチバック」と呼んでいるわけですね。
一方、「ステーションワゴン」はボンネットを持ち、エンジンと乗車・積荷スペースが別になっている車のことを示しています。セダン並みの走りができる上に沢山の荷物を運ぶことができるのが魅力的。商用車としても有能な車です。
日本国内では1990年代に流行ったステーションワゴン。(井上陽水さんの楽曲『Just Fit』の歌詞にも登場します。)
国内ではステーションワゴンの人気は現在落ち着いているようなのですが、海外ではむしろ大人気な車種です。日本でもそれを受けて、再ブームの波が来るかもしれませんね。今のうちに日本で販売しているモデルをチェックしておきませんか?
日本の代表モデルはスバル・XVとレガシィ アウトバック
出典元:http://www.bokuhibihashiru.com/archives/29667184.html
日本でステーションワゴンを積極的に推し進めていたスバル。現在も「インプレッサ」をベースとした「スバル・XV」と「レガシィ アウトバック」が代表的なモデルとして販売されています。荷室容量はそれぞれ385L、559L。最低地上高はどちらも200mmと高め。
どちらも走破性の高い電子制御システム「X-MODE」を採用していることが大きな特徴です。エンジン、トランスミッション、AWD、VDCのみならず4輪の駆動力、ブレーキまでもコントロールするという優れもの。
「レガシィ アウトバック」は1995年から生産・発売されている歴史のあるモデルで、海外市場では「アウトバック」という名前で呼ばれています。アメリカでは現地生産もされているほど人気のモデル。
コンパクトカーのアゲ系ハッチバック
フィアット・パンダ4×4
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小型ハッチバックの中でも人気のある「フィアット・パンダ」。その4WD仕様のものが「フィアット・パンダ4×4」となります。2017年に100台限定で生産されました。
荷室容量は225Lですが、後部座席を倒すと最大870Lに。最低地上高は約150mm。かわいらしいデザイン性もさることながら実用性も高いモデルです。
Cセグメントのアゲ系ハッチバック/ステーションワゴン
ボルボ・V40クロスカントリー
同車のステーションワゴン「V40」をベースとしたモデルです。荷室容量は324L(後席収納時は1021L)、最低地上高は145mmとなっています。世界で初めて「歩行者保護エアバッグ」をオプション設定で採用したことでも話題になりました。「スバル・XV」のライバル車といった位置付けといえるでしょう。
フォルクスワーゲン・ゴルフ オールトラック
出典元:http://blog.livedoor.jp/auto2014/archives/1066935405.html
同メーカーの「ゴルフ ヴァリアント」をベースとして車高を上げ、4WD仕様にしたモデルです。荷室容量は605L、(後席収納時は1620L)。最低地上高は165mmです。
ラゲッジスペースの広さもさることながら、アダプティブクルーズコントロール(ACC)という先行車両との距離を一定に保ち自動走行する機能が搭載されており、高速道路でのストレスが少なくて済みます。
Dセグメントのアゲ系ステーションワゴン
ボルボ・V60クロスカントリー
同車のステーションワゴン「V60」をベースとしたモデルです。2015年に初代が発売され、2018年に2代目がリリースされました。
エンジンは2.0L直列4気筒ガソリンターボエンジン搭載で、最高出力254ps/5500rpm、最大トルク350Nm/1500–4800rpmを発揮するものと、PHEV(プラグインハイブリッド)搭載の2つのモデルが日本で発売されています。
荷室容量は529L(後席収納時は1441L )と大容量。最低地上高は203mm。
フォルクスワーゲン・パサート オールトラック
同メーカーの「パサート・ヴァリアント」をオフロード向けにしたようなモデルです。専用のサスペンションを使用しているため、走り心地はとてもソフトだと定評があります。荷室容量は588L(後席収納時は1716L)。最低地上高は160mmと低め。
アウディ・A4オールロードクワトロ
出典元:https://www.euro-car.info/post-390/
同メーカーのステーションワゴン「A4アバント」をベースにしたモデルです。荷室容量は505L(後席収納時は1510L)。最低地上高は170mm。
特筆すべきは新開発の「クワトロシステム」という4WD技術を採用しているという点。トルク配分を前後だけでなく左右にも行うことで、より安定した走りが実現できるのだとか。
Eセグメントのアゲ系ステーションワゴン
ボルボ・V90クロスカントリー
なんと、2018年の「RJC カー オブ ザ イヤー・インポート」と「日本自動車殿堂インポートカーオブザイヤー」を受賞したモデル。同メーカーでは「90シリーズ」はフラッグシップモデルとされているのも頷ける功績です。
荷室容量は560L(後席収納時1526L)となっています。最低地上高は210mmとかなりの高さで「アゲ系」としては現在最高峰に君臨しています。
アウディ・A6オールロードクワトロ
「アウディA6アバント」をベースとしています。荷室容量は565L(後席収納時1680L)です。最低地上高は150mmと低めではありますが、「アダプティブエアサスペンション」によってオフロード・オンロードどちらの走行も快適なものとなっています。「A4オールロードクワトロ」と同様に「クワトロシステム」を使用。
メルセデスベンツ・Eクラスオールテレイン
出典元:https://jp.sportyou.com/6911-6911/3
高級車の代名詞ともいわれるメルセデスベンツも他メーカーの類に漏れず、流行の波に乗ろうとしています。この「Eクラスオールテレイン」は「Eクラスシリーズ」初のクロスオーバーモデルとしてリリースされました。最低地上高は140mmと低めなのですが、それを補うように画期的なシステムとなっています。
メルセデス独自の4輪駆動システム「4MATIC」による走りの快適さはもちろん、「オールテレインモード」に切り替えることで車高を約20mm上げ、横滑りやホイールスピンを環境に合わせて最適化することが可能です。
ラゲッジスペースにおいても優秀で、荷室容量は640L(後席収納時1820L)という申し分ない積載能力を持ちます。エンジンは2Lディーゼルターボを搭載し、最高出力194ps/3800rpm、最大トルク400Nm/1600-2800rpmを発揮。
以上、海外市場では非常にメジャーな存在の「アゲ系ハッチバック/ステーションワゴン」についてご紹介させていただきました。悪路走破性と積載能力に秀でたこれらの車は、今後、国内でも人気が高まっていくかもしれませんね。一足先に購入を検討されている方は参考にしてみてください。