スバル・XV新型が2017年3月登場! 最新情報や予想まとめ

     
   

2017年3月7日のジュネーブ国際モーターショーにて、新型スバル XVの発表がアナウンスされました。インプレッサのフルモデルチェンジに伴い、ついに姿を現す新型XV。はたしてどんなクルマになるのでしょうか。これまでの歴代XVの紹介と、新型の最新情報やスバルの今後の展望などを予想してお伝えします。

これまでのスバル・XVをおさらい

初代インプレッサ XV(GH)

photo by wikipedia

初代XVはインプレッサの5ドアハッチバックをベースに、樹脂製ワイドフェンダー、専用エアロパーツ、ルーフレールなどを装備させ、アウトドアを予感させるインプレッサの1バリエーションとして、2010年に販売が開始されました。

インテリアは基本的にインプレッサと同様。エンジンはEL型1.5L NAとEJ型2.0L NAエンジンがラインアップ、海外仕様には2.0L ディーゼルエンジン仕様も存在します。減衰力を強く設定した専用サスペンションを装備するなど、走行性能面でのチューニングが施され、車高を通常モデルと同様に押さえているため、スポーティな走りを楽しめる方向に味付けされた車です。

SUVにも関わらず車高を上げなかったのは走行性能を重視した訳ではなく、日常の使い勝手を考えてのこと。スポーティな走りを実現するSUVライクなインプレッサというのが、初代モデルの立ち位置です。

ベースであるインプレッサのフルモデルチェンジに伴い、販売からわずか1年余りの2011年に10月に生産を終了しました。

2代目XV(GP)

photo by DY5W-sport(CC 表示-継承 4.0)

2012年9月、インプレッサの1バリエーションから独自モデルに昇格、インプレッサをベースとするクロスオーバーSUV「XV」としてGP型XVはデビューを果たします。車としての基本的な部分はベースであるインプレッサと共通します。最低地上高を200mmに引き上げつつ、全高を立体駐車場に入る高さにまで落としているため、パッと見でもスポーティな印象を受けるエクステリアに仕上げられています。「タンジェリンオレンジ パール」などカラーバリエーションも秀逸で、一部の内外装デザインの組み合わせはオートカラーアウォード2013でグランプリを受賞するなど、デザイン面で高い評価を受けています。

エンジンにはスバルの新型水平対向エンジンである FB型2.0LDOHCがスバル得意のAWDと組み合わされ、アイドリングストップ、アイサイトVer2(自動ブレーキ)などを装備。XVの開発にスバルが大変力を入れていたことがうかがえます。

2013年にはスバル初のハイブリッド「XV HYBRID」 が発売。水平対向FB20エンジンとAWDに専用トランスミッションを介してモーターが組み合わされたこのハイブリッドからは、スバルがハイブリッド車の開発に注力していること、さらにその戦略の中核にXVを置いていることがうかがえます。

2016年にはSTIがチューンした特別仕様車「HYBRID tS」も販売されました。

コンセプトから見る新型予想

インプレッサがSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)を採用した新型にフルモデルチェンジし、好調な売れ行きを示しています。当然XVも新型へのモデルチェンジが噂され、2016年のジュネーブ国際モーターショーでコンセプトモデルが披露されました。

2017年現在、新型XVについてわかっているのはこのコンセプトモデルと、公表されているシルエット画像のみ。そこからまず読み取れるのは、ボディサイズが新型では拡大されるということです。これはコンセプトモデルもそうですが、ベースとなるインプレッサ自体が新型ではサイズを拡大しているためです。エクステリアデザインはインプレッサをベースに樹脂製ワイドフェンダー、ルーフレールなどを採用し、車高を若干上げ、インプレッサをベースとするクロスオーバーSUVとしての立ち位置は同様です。

新型インプレッサにも搭載されたアイサイトVer3、もしくは新開発のアイサイトVer4の搭載も噂されています。

しかし、XV一番の話題はなんといっても、ハイブリッド仕様がどうなるのかという点でしょう。

XVはスバルEV戦略の要

2014年、ジュネーブ国際モーターショーにおいて、フロントにエンジン+モーター、左右の後輪にインホイールモーターを搭載した、次世代のハイブリッドAWDコンセプトがスバルから発表されました。すでにホンダの新型NSXなどはモーターを組み合わせたハイブリッドAWDを実現しています。次期XVでも同様のハイブリッド機構を採用する可能性は、十分にあるでしょう。

2017年現在、世界中の自動車メーカーがEVの開発に力を入れ、次世代車はEVに集約していく流れができつつあります。これまでハイブリッドや水素自動車を次世代車のメインに置いていた日本の自動車メーカーもこの流れには逆らえず、EVへとつながる技術開発が求められているのです。

つまり、次期XVに搭載されるハイブリッド機構から、スバルの世界戦略、次世代のスバル車の姿を垣間見ることができるかもしれない。そういう訳で、XVに搭載されるハイブリッド機構は、各所で様々な噂がささやかれているのです。

ライバルが多いクロスオーバーSUV

トヨタ CH-R

photo by Tokumeigakarinoaoshima(CC 表示-継承 4.0)

プリウスとパワートレインやシャシーなどが共通する、プリウスベースのクロスオーバーSUV CH-Rは、XV最大のライバルといえるでしょう。ハイブリッド機構の搭載やボディサイズなど、共通項が多く、水平対向エンジンベースのハイブリッド機構やスバルのブランドイメージで差別化を図ることがXVには求められます。

ホンダ ヴェゼル

photo by 公式サイト

ハイブリッドを搭載したクロスオーバーSUVなら、ホンダ ヴェゼルも無視できない存在です。フィットベースのためクラス的にはXVより1つ下になりますが、その優れたパッケージングや燃費性能、質感は侮れません。国内のクロスオーバーSUVの販売台数は、これまでヴェゼルが大きく水をあけていましたが、XVやCH-R、さらに今月発売するマツダ・CX-5など、続々とライバルが名乗りを上げているため、今後各社による熾烈な争いが繰り広げられることとなるでしょう。

大きく質感の増したXVに期待大!

photo by 公式サイト

トヨタグループとの提携後、スバル車の質感は目に見えて向上しました。今や走り重視のマニアックなメーカーではなく、性能もデザインも両立した完成度の高い車を販売するメーカーとして、一般にも認知されてきたように思います。そんな上り調子のスバルが放つ新型XV、インホイールモーターを用いたAWDなどサプライズがあれば素晴らしいのですが、そうでなくても上質な車になることは間違いないでしょう。CH-Rにも負けない、魅力的なクロスオーバーSUVの登場に期待です。

【関連項目】

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