昨日の前編に引き続き、2日連続にわたってお伝えする「東京オートサロン2017」会場レポート。
後編では、残った自動車メーカーのブースの様子や、今話題のVR体験レポートをお届けしていきます。
Honda/無限
プレスカンファを控えるホンダブース内の様子
ホンダブースでは、今年大きなニュースがありました。それは新型シビックが日本で今夏発売されるという発表です。プレスカンファでは、ホンダの日本本部長を務める寺谷公良執行役員が壇上に上がり、「シビック ハッチバック」「シビック セダン」「シビック タイプR」の3モデルのプロトタイプを公開。6年ぶりとなる日本市場再参入に向け、意気込みを語っていました。
ジェンソン・バトンのサイン
また、その他にも先日の日本カーオブザイヤーで特別賞を受賞した同社のスポーツカー「NSX」には、昨年F1のマクラーレンホンダで活躍したフェルナンド・アロンソ、ジェンソン・バトンのサインが。「FREED Modulo X Concept」や「S660 Bruno Leather Edition」の展示も見られました。
日産
ニスモブランドを前面に押し出した日産ブース
日産のブースでまず目立っていたのは、ビックマイナーチェンジを果たした「日産 GT-R」です。ブース中央のメインステージには、昨年3月に米国・ニューヨークの国際オートショーで発表された「GT-Rプレミアムエディション」とニスモ仕様の「GT-R NISMO」が並んで展示。来る人の注目を浴びていました。
また、昨年11月に発売され、”バカ売れ”している「ノート e-POWER」、話題のEV「リーフ」、今年新型の発表が噂される「フェアレディZ」のニスモ仕様車も登場。さらに、マット塗装が施された「スカイライン」のコンセプトモデルも展示されていました。
マツダ
マツダブースの注目の1台はなんといっても今年2月から販売が始まる新型「CX-5」。会場では、早くもカスタマイズされた「カスタムスタイル2017」として参考出品もされていました。
「CX-5」の他に、「CX-3」や「デミオ」にもカスタムスタイルが施されて展示。また、「ロードスター」は初代ロードスターで採用されていたボディーカラー「クラシックレッド」を忠実に再現したプレミアムモデルが登場しました。
筆者初体験! 迫力のVRレポート
トヨタブースの向かい、「T3Rsimulator」では、最新のレーシングシミュレーターマシンが展示。仮想現実を体験できるVRゴーグルを使用し、リアルなドライビング体験が味わえます。早速、筆者も試乗してみることとしました。
まず、シートに座り、ゴーグルを装着。その瞬間、今までオートサロンの会場にいたはずなのに、360度見渡してみてもそこはすでにサーキット。「こ、これがVRの世界か!」と、新鮮な感動を覚えます。
メガネをしているため、ゴーグル装着に若干手間取る筆者です。
というわけで、ピットから出ていざスタート。コースは鈴鹿サーキットを再現したもので、風景自体は動画やレースゲームで見慣れた(実際に走ったことはありませんが)ものです。しかし、シミュレーター機体がアクセルやブレーキ、ハンドル操作に合わせて動作するように作られており、縁石にタイヤが乗っかった時やコースアウトするたび、椅子から振動が伝わってきます。そのためVRと相まって、まるで本当にクルマに乗っているかのようで、とてもリアルでした。
たった15分間でしたが、とても貴重な体験でした
約15分間、鈴鹿を2周して体験終了。最初こそおっかなびっくりでしたが、慣れた頃には楽しみながら操作していました。VR酔いに関しては、筆者はそこまで感じませんでしたが、同伴で取材していたカメラマンは途中でギブアップしてしまっていたため、酔いに弱い人は注意が必要かもしれません。
3日間で30万人。熱気に包まれながら閉幕
1日各所を見て回った感想として、「東京オートサロン」の影響力、人々を魅了してやまないチューニングカーの魅力に改めて触れた気がしています。
主催者の発表によりますと、今年は3日間で過去最大の動員を記録した昨年とほぼ同等の32万4400人を記録。「クルマ離れ」が叫ばれて久しい中、これだけの人数が来場した要因も、やはりファンからの根強い人気に支えられているものであると納得できます。
かつては「改造車」というイメージからか、どうしてもコアな層をターゲットとしたイベントでした。しかし、現在では年の初めの重要イベントとして定着し、自動車業界各社も力を入れて参加してきています。
今までチューニングカーに興味がなかった方々も、これをきっかけにカスタムにハマってみるのも悪くないかもしれませんね。
【関連項目】