名古屋走りで安全運転啓発!?その実態に迫る

名古屋走りで安全運転啓発!?その実態に迫る
     
   

実は少ない!?愛知県の事故件数

名古屋走りを有する愛知県ですから、さぞ事故も多いと思われるのではないでしょうか? 実際、2016年の愛知県の死亡事故者は212名、負傷者数は5万0,955人に上ります。交通事故の死亡者数が200名を超える都道府県は愛知県のみであり、なんと14年連続で全国1位の事故件数を記録しています。

やっぱり愛知県は事故が多いと、上記のデータだけを見ると思うのですが、実はそうではありません。よくよく他の数字も調べて見ると、実は愛知県全体の事故件数は、他県に比べてもそれほど多くないということがわかってきます。

都道府県ごとの自動車登録台数を見てみると、愛知県は全国でもダントツの1位となっています。台数は5,228,866台。2位の東京都が4,425,070台、なんと80万台近く開きがあります。愛知県はそもそも県内を走っている自動車が他県と比べ、段違いに多いのです。

10万人当たりの交通事故死傷者数の統計を見てみると、愛知県はなんと47都道府県中23位! それほど目立って事故が多いわけではないのです。ちなみに自動車登録台数では2位だった東京都は13位ですので、この統計だけで見るなら、愛知県よりも東京都のほうが事故件数は多いと言えます。

つまり、愛知県の交通事故死傷者数が多い要因は、単純に県内を走っている自動車の数が多いから、名古屋走りが主な原因ではないわけです。

(出展:一般財団法人 自動車検査登録情報協会)
(出展:総務省統計局)

10年間で愛知県の交通事故死者数は半減!


愛知県の交通事故死者数の推移を見てみると、平成17年では407人だったのが、10年後の平成27年になると、213人にまで減少していることがわかります。

213人であっても全国ワースト1位の死者数なのは変わりないのですが、死者数を半減させたというのは、なかなか凄い実績だと思います。

ただ、愛知県警はこれで満足しているわけではなく、運転マナーの向上を図る「交通マナー向上五則」を発表するなど、具体的な対策を続けています。愛知県の交通事故の現状を見れば、他県に比べて決して件数が多いわけではありません。

しかし、そんな状況にあぐらをかかず、名古屋走りの撲滅と交通事故死者数ワースト1位からの脱却を目指し、さらなる取り締まりを行っている訳です。愛知県警、目立ちませんが、なかなかいい仕事をしているようです。

(出展:愛知県)

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