トヨタシエンタ!2019年ミニバン史上初の首位獲得!

     
   

2019年8月と9月の2か月連続で、トヨタ「シエンタ」が、自動車販売台数ランキングで第1位を獲得しました。

 

実は意外にも「ミニバン」が、自動車販売台数ランキングで首位を獲得したのは今回の「シエンタ」が史上初といわれています。

 

同じトヨタのプリウス、アクア、カローラ、また日産のノートなど強豪を差し置いての首位獲得。

 

では「シエンタ」には一体どんな魅力があるのでしょうか?

 

今回は2代目トヨタシエンタ2015年モデル(フルモデルチェンジ)と2018年モデル(マイナーモデルチェンジ)についてわかりやすくご紹介します。

 

※自動車販売台数ランキングは日本自動車販売協会連合会の統計による。

 

シエンタのカテゴリー トヨタ最小ミニバンモデル!

 

シエンタのカテゴリーはミニバンです。

 

ただし、ミニバンのカテゴリーもラージ、ミディアム、コンパクト(スモール)の3つに分かれています。

 

シエンタは最小モデルのコンパクトに属しており「小型ミニバン」「コンパクトミニバン」と呼ばれ、現在最もホットなマーケットを確立しています。

 

「コンパクトミニバン」の特徴としては、ミニバンの要件を満たしつつも、ボディサイズが「5ナンバーサイズ」のフレームに納まったモデルを指します。

 

シエンタのボディデザイン  トレッキングシューズをイメージしたエクステリア!

 

シエンタ2015年モデルのボディデザインは「トレッキングシューズ」をイメージしたデザインが大きな特徴です。

 

前モデルの無個性ながらも親しみやすいハコ型デザインから、今回は大幅に大胆にアグレッシブ(攻撃的)なデザインに変更されました。

 

ちなみにトレッキングシューズとは、軽登山向けのシューズのことです。ハイキングシューズのようなイメージです。

 

実際に今回シエンタをデザインしたのがトヨタのデザイン部主幹 郷 武志さんです。

 

郷さんによると、トレッキングシューズのプロテクターがあたかも乗員を守るような造形だったことから、シエンタのデザインに採用した大きな理由だとおっしゃっています。

 

そして現在のシエンタらしさを演出しているのが、ガー二ッシュ(装飾パネル)の採用です。

 

シエンタにはフロントガーニッシュ、サイドガーニッシュ、リヤガーニッシュが採用されています。

 

これらのガーニッシュは、アクセントカラーとしてシエンタのアグレッシブなデザインを演出することにアシストしています。

 

またフレックス トーン(FLEX TONE)の採用も革新的です。フレックス トーンとは、ボディカラーがツートーンカラーということです。

 

シエンタには、これまでのトヨタ車には見られなかった斬新なデザインの数々が採用されています。

 

これらのことからシエンタは、主張の強いデザインを好むユーザーに大きくアピールすることに成功しました。

 

シエンタの歴史 コンパクトミニバンの歴史と市場の牽引車だった初代シエンタ! 

 

コンパクトミニバン市場が大きく動き始めたのは、1997年1月にトヨタが発売したコンパクトミニバン「カローラスパシオ」からだといわれています。

 

実はそれまでのミニバンはミドルクラス以上が常識でした。このミニバンの常識を打ち破ったのがカローラスパシオだったのです。

 

カローラスパシオは、コンパクトカー(5ナンバーカー)のカローラのプラットフォームを共用して製造されました。

 

カローラスパシオが発売されると、この後一時期各自動車メーカーにコンパクトミニバンブームが起こります。

 

そして2001年にはホンダモビリオが発売されます。

 

その2年後には、モビリオの対抗モデルとしてトヨタが初代シエンタを市場に投入します。

 

ところでこの時期に発売されたモビリオとシエンタ以外のほとんどのコンパクトミニバンは後に市場から姿を消すことになります。

 

実はそれほどモビリオとシエンタは他のコンパクトミニバンとは一線を画した優秀なコンパクトミニバンだったのです。

 

そして初代シエンタは、この時期からコンパクトミニバン市場の牽引車として市場を引っ張って行くことになります。

 

また2008年5月には、ホンダはモビリオをフリードへと進化させ、現在のシエンタの最大のライバルが誕生することになります。

 

シエンタの年表

 

・2003年9月初代シエンタ発売開始。

 

この時期のコンパクトミニバン御三家が2001年に発売されたホンダモビリオ、2003年に発売された日産・キューブキュービック、そして初代シエンタの3モデルです。

 

・2006年5月初代モデル一度目のマイナーチェンジ。

 

・2011年5月初代モデル2度目のマイナーチェンジ。

 

この時は生産打ち切り後、9か月ぶりに製造、販売を再開。

 

実はシエンタは2010年8月に一度生産中止になった車です。

 

ところがその後市場から「スライドドアがあって、このクラスのミニバンが必要だ」と大ブーイングが起きます。

 

トヨタはこの時、初代シエンタには根強いユーザーがいること知り、さらにコンパクトミニバン市場のポテンシャルが高いことを発見します。

 

・2015年7月フルモデルチェンジ。2代目シエンタ発売。

 

本モデルからハイブリッド、ガソリンエンジンの2タイプの駆動方式が採用される。

 

・2018年9月2代目シエンタマイナーチェンジ。本モデルがミニバン史上初の販売台数ランキング1位を獲得する。

 

「シエンタ」のパワートレイン ハイブリッドとガソリンエンジンの2タイプ!

 

シエンタ2015年モデルのパワートレインは、ハイブリッドとガソリンエンジンの2タイプが採用されています。

 

ハイブリッドモデルは「アクア」に搭載されている「1.5Lハイブリッドシステム(リダクション機構付THS-II)がベースにされています。

 

ハイブリッドモデルの駆動は、ガソリンエンジンに「直列4気筒DOHCの1.5L1NZ-FXE型エンジン」+モーターは「交流同期電動機2LM型」が搭載されています。

 

「THS-II」とは「モーターだけで駆動」「エンジンだけで駆動」「エンジン+モーターの同時駆動」の3つのモードを最適に選択してくれる仕組みのことです。

 

シエンタのガソリンエンジンモデルは、2WDに「直列4気筒DOHC1.5L 2NR-FKE型エンジン」、4WDには「直列4気筒DOHC1.5L 1NZ-FE型エンジン」がそれぞれ搭載されています。

 

これによりシエンタのカタログ燃費はハイブリッドモデルで28.8km/L、ガソリンモデルの2WDで20.2km/L、4WDで15.4km/Lという高い燃費を実現しています。

 

シエンタのハイブリッドモデルの燃費は軽自動車並の高い燃費なので、レジャーやアウトドアなど、ご家族で遠出をしても燃料代がお安く済みます。

 

「シエンタ」のインテリアの特徴 オシャレで機能的な空間!

 

2代目シエンタが発売される直前、トヨタのセールスマンのほとんどが口ぐちにいっていたた話があります。

 

「この車のエクステリアとインテリアは個性が強すぎる おそらく売れないだろう」

 

ところがいざ2代目シエンタが発売されると、初代モデル末期の月間1200台の販売台数に対して約8倍の月間9500台も売れます。

 

2代目シエンタは、現在もプリウスやアクアよりも売れ行きが絶好調です。

 

では個性が強すぎるシエンタのインテリアの特徴とは一体どんな点なのでしょうか?

 

シエンタのインテリアは、エクスエリアに負けず劣らずはっきりしたインテリアデザインに仕上がっています。

 

イメージ的にはフランス車のようなオシャレで、機能的にまとまった空間を実現しています。

 

インパネ周辺は、グラフィックがカラフルで、見た目でも楽しませてくれます。

 

またフロントガラスはワイドビューに設計されており、視界が広くドライバーのストレスを大幅に低減させることに成功しています。

 

シート素材にはファブリックが採用されており、ロングドライブにも対応できるように疲れにくい素材が使われています。

 

収納やホルダー系が多く、最近のユーザーのニーズにきっちりと対応してくれている点は嬉しい限りです。

 

シエンタのインテリアの特徴は、先取り感が高く、アクティブなファミリー層が車で出かけることが楽しくなるような仕掛けが満載です。

 

シエンタのサイズ・スペック

 

こちらではシエンタのサイズ・スペックをご紹介します。

 

全長×全幅×全高

4,235×1,695×1,675mm

車両重量(kg)

1,310-1,380kg

最高出力 ハイブリッド車エンジン

54kW

最高出力 ハイブリッド車モーター

45kW

最大トルク ハイブリッド車エンジン

111N・m

最大トルク ハイブリッド車モーター

169N・m

 

シエンタのセールスポイント

2015年モデルシエンタのセールスポイントは、サイズはコンパクトカーなのにミニバンと軽自動車という異なったサイズの車のメリットを一台の車にまとめたことです。

 

シエンタはコンパクトカーで5人乗りですが、多彩なシートアレンジが可能です。

 

3列シート車になると7人乗りに、また車いすなどにも自在に対応できます。

 

乗り込み高さが前モデルよりも55mm低い330mm、さらに車内の床は完全フラットを実現しました。これにより小さな子供や高齢者でもラクに乗り降りができます。

 

さらに好評のスライドドアは、前モデルよりも50mmも拡大され、乗り降りの利便性をさらに高めることに貢献しています。このためファミリーカーとしては申し分ない設計です。

 

カタログ燃費はハイブリッドモデルで28.8km/L、家計にも優しい燃費の高さを達成しました。

 

価格はガソリン車で168万9709円を実現、軽自動車のカスタムモデルが相手でも十分に対抗できる価格帯に挑戦しました。

 

これらのことからシエンタは、ミニバンと軽自動車の持つ全てのメリットを詰め込んだようなこれまでにない車に仕上がっています。

 

「シエンタ」のマイナーモデルが出ていれば変更点を紹介

 

2018年9月に2代目シエンタはマイナーチェンジを果たしました。

 

2列シート車「FUNBASE X」「FUNBASE G」が新たなラインナップとして加わりました。

 

エクステリアはフロントバンパー、フロントグリル、ヘッドランプ、リアランプ、ホイールキャップが変更されています。

 

シエンタの特徴であるボディカラーのツートーンカラーは全6色、モノトーンも全10色に拡大されています。

 

ベースモデルの「X」と「FUNBASE X」以外には「Toyota Safety Sense」の「プリクラッシュセーフティ」が標準装備されます。

 

シエンタのライバル車

 

2019年9月時点のシエンタのライバル車は、同じコンパクトミニバンのハイブリッド、ガソリンエンジン採用のホンダフリードです。

 

現在フリードは販売台数ランキングでは9位に位置しています。

 

シエンタとフリードはモデルチェンジのたびに順位が入れ替わっている最大のライバルです。

 

2つのモデルの大きな違いは、シエンタが現行モデルでは超アグレッシブ(攻撃的)なのに対して、フリードはコンサバティブ(保守的、地味)なモデルです。

 

現在のところはシエンタが販売台数では上待っていますが、フリードのマイナーチェンジが近づいていることから今後順位が大きく変動することも十分予想されます。

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