2020年4月から販売される乗用車にオートライト機能が義務となりました。しかし新型車(乗用車)のみなので、現在乗っている愛車が保安基準に不適合なる訳ではないので安心して下さい。ここではオートライト機能の義務化について紹介します。
オートライトはどんな機能?
ご存じのように前照灯はヘッドライトともいわれ、暗い道の前方を照らすために取り付けられています。オートライトには、走っている時に車が周りの明るさを感知して自動的に前照灯を点灯や消灯する機能があります。もし、薄暗くなって、前照灯を点灯することを忘れても、自動で点灯してくれるので便利です。薄暗いうちに点灯させるのは、相手に自分の存在をアピールするといった点でも非常に重要です。
オートライトはなぜ必要?
薄暗なくなっても、前照灯を点灯しないで走っていると非常に危険です。夕暮れ時、特に17時以降、歩行中の死者数が増えることはあるデータからも証明されています。例えば、17時は16時と比較するとの歩行中の死者数が2倍以上になり、それから3時間は同じ傾向が続くので非常に危険な時間帯といえます。
これまで点灯するタイミングは個々の運転手に任されていたので、事故の原因になっていた可能性もあり、車メーカーはオートライトによって事故を減らしたいという考えもあるかもしれません。ただ、使うか使わないかは、あくまでも運転手に任されており、存在すら知らない人もいるかもしれないです。
日没の30分前の明るさになったら、前照灯を点灯させるが推奨されてます。しかし、あるデータによると、日没の30分前の明るさになっても前照灯を点灯させる運転手は1%に満たない事が判明しています。このようなデータから、意識して早めに点灯させることが重要だと理解できます。
特にブラックなど暗いボディーカラーの車は、薄暗くなると周りから見えづらくなり危険なので、早めに前照灯を点灯することが必要です。薄暗くなったら、自分の車を他の車や歩行者などにアピールすることはとても重要です。
外国ではデイライトが搭載されている車も多いです。デイライトは昼間専用のライトのことです。昼間でも相手に自分の存在をアピールするために使われています。
オートライトは車メーカーによって違う
オートライトは現在の車でも装着されている場合があります。ただ、車メーカーによって前照灯を点灯するタイミングが異なり次の通りです。
- A社:だいたい日没の前30分の暗さになってから点灯
- B社:スモールライトが点灯後、更に300LX照度が下がってから点灯
このように車メーカーによって、前照灯を点灯するタイミングが異なることで、社用車から愛車に乗り換えたり、ファーストカーからセカンドカーに乗り換えたりした際に違和感が発生する可能があります。
一方オートライトのスイッチの位置に関しても車メーカーによって異なるので紹介します。
- A社:消灯→オート→スモール→前照灯
- B社:消灯→スモール→オート→前照灯
A社はオートライトを優先、B社はスモールを優先するスイッチの配置にとなっており、車メーカーの考え方が異なるようです。更に外国車の中には消灯がない場合もあります。
オートライト機能の義務化でライトはどうなる?
現在、走っている車の30%程度にはオートライトが付いているといわれており、ライトがどう変わるかを紹介します。
現在のオートライトは、前照灯を点灯する際、周辺の照度や応答する時間の規準は法的には設けられていません。新しい保安基準では前照灯の点灯は、周辺の照度は1,000LX未満、応答する時間は2秒以内と定められています。
一方、現在のオートライトは前照灯を消灯にする際、周辺の照度や応答する時間の規準は法的には設けられていません。新しい保安基準では前照灯の消灯は、周辺の照度は7,000LX以上、応答する時間は5秒以上300秒以内と定められています。
運転手が一番驚くのは、周辺がある暗さになると強制的に前照灯が点灯することかもしれません。更に、走っている時は運転手が手動で前照灯を消灯できないようになることも驚くかもしれません。
新しい保安基準では、前照灯を点灯する時の周辺の照度は1,000LX未満になります。ただ、1,000LXという明るさが想像できない人も多いと思いますので紹介します。
・他の車のブレーキランプの自発光が目立つようになった
・周辺にあるビルや家の明かりが目立つようになり急に暗くなってきた
紹介したような状況になったら、前照灯が強制的に点灯するので、2020年4月以降に新車(乗用車)を購入した人は、ある程度心得て置いてほうが良いと感じます。
まとめ
オートライトの義務化によって、車メーカーでバラバラであった設定が一本化されます。今まで乗ってきた車とは異なる面もあるかもしれませんが、車によって違うといった弊害は無くなると思います。ただ、前照灯の点け忘れなどが無くなり、悲しい事故が一件でも少なくなることが重要だと思います。