fbpx

マツダ RX-7(FD3S)の13Bエンジンフルオーバーホール!

マツダ RX-7(FD3S)の13Bエンジンフルオーバーホール!
     
   

友人の息子さんは、懐かしいスポーツカーであるRX-7(FD3S)に乗っています。今まで快調に動いていたのですが、エンジンの圧縮が下がり、調子悪くなり始めたとのことで、今回は出来るだけ新品パーツを取り寄せ、エンジンをオーバーホールすることになりました。今回は、マツダロータリーのエンジンオーバーホール作業を筆者も行いながら解説します!

今回オーバーホールするRX-7の年式など

引用:筆者撮影画像

・平成8年 マツダRX-7 FD3S 通称3型

・走行距離75000㎞

・公道及びサーキット走行

エンジン載せかえをする前に、とにかく新品部品を注文!

引用:筆者撮影画像

エンジンを降ろして、実際にどのくらいのパーツが使用できるか作業の段取りに入ります。

ところが、エンジンを降ろす際にいろいろな補機類を外すのですが、そのパーツ(特にプラスティックとゴム系)のほとんどが、外すごとに壊れていくという状態でした。

やはり経年劣化が、かなり進んでいる状態でした。とにかく必要なパーツが、必要な数だけあるのかを、エンジンを降ろす前から必要となりました。

知人いわくこの補機類のショートパーツだけで、30万円以上かかったと聞きました。

エンジンをオーバーホールするために洗浄!

引用:筆者撮影画像

フルオーバーホールして、できるだけ新しいパーツを組み付けるので、ロータリーエンジンのパーツも多数注文していきました。こちらも知人いわく50万以上かかっていると、ぼやいていました。

・フロントローターハウジング

・ローターアッシー×2

・センターハウジング

・リアローターハウジング

・クランクシャフト

これ以外に、パッキン類などほぼ全てを注文。今回はボルト類以外エンジン内部パーツは、ほぼ新品でくみ上げる予定です。全てのパーツが届くまで約1カ月かかりました。

実は、パーツが届いて組む前に、各パーツの重量バランス、隙間チェックなどさらに1ヵ月くらいかけてゆっくり作業をしています(すごく重要な作業です)。

多くの新品パーツで13Bエンジンを組んでいく!

引用:筆者撮影画像

ロータリーエンジンは、順番に慎重にくみ上げていくことで、そんなに時間はかからず完成してくれます。

ただ要所要所で注意していかないとならない部分があるので、エンジンを組む際の注意点も記載していきます。

フロントサイドハウジング関連を、エンジン固定台にセットします。

シールが2種類(黄矢印と赤矢印)あるのですが、非常に細くてねじれやすいパーツです。また外れやすいものになっています。

このシールをはめ込む前に、固形のワセリンを溝に入れて密着しやすくしておきます。ワセリンは、エンジン始動後蒸発しやすい原料なので、非常に重宝します。

引用:筆者撮影画像

フロントのローターハウジングを取り付け、皆さんも見たことがあるかもしれませんが、ローター(通称おむすび)をセットします。アペックスシールも取り付けます。必要部分に、エンジンオイルを塗布していきます。

この時点で、車の重要部品であるクランクシャフトを挿入します。

引用:筆者撮影画像

センターハウジングには、先ほどの黄矢印と赤矢印のシールが上下に使用されています。外れたりねじれたりを防ぐのにワセリンが効果的です。

またクランクシャフトをそのままの状態では、センター(インタメディエイト)ハウジングはきちんと入りませんので、クランクシャフトをしたから持ち上げてクリアランスを取って、センターハウジングをはめ込みます。

引用:筆者撮影画像

リアハウジング、ローターをはめて、ショートパーツをはめて、リアサイドハウジングをはめ込みます。

ボルトに番号をつけていますが、規定トルク(3kgf)で番号順に締め付けていきます。結構緊張します。

オレンジ色のシールの内側には、グリスを点けておくと、後々のシール焼き付き防止に効果があります。

引用:筆者撮影画像

カウンターウェイトを取り付けします。

引用:筆者撮影画像

フライホイールを取り付けます。フライホイールの規定トルクは、8kgfとのことでしたが、経験上10kgfくらいがよいので、10kgfで締め付けました。

引用:筆者撮影画像

クラッチを取り付けし、クラッチカバー(紫)を取り付けします。

今回は、クラッチとクラッチカバーは、まだまだ使用できる状態でしたし、強化クラッチでしたので再利用しています。

クラッチカバーの締め付けトルクは、4kgfで行っています(黄丸)

引用:筆者撮影画像

組みあがったエンジンは、クランクシャフトと各ハウジングの遊びを適正にしないとなりません。

適正外のままエンジンをかけてしまうと、かなり早い段階でロータリーエンジンは壊れてしまいます。

適正外の場合は、クランクシャフトに取り付けたカラー(ワッシャーの厚い物)を交換しながら測定します。

引用:筆者撮影画像

フロントカバーを取り付ける前に、オイルポンプなどを取り付けして、チェーンを取り付けします。

レシプロエンジンで言うところのタイミングチェーンカバーみたいなパーツですね。

引用:筆者撮影画像

最後にフロントカバーを取り付けします。この段階でエンジンのクミアゲは終了です。1日あれば、ロータリーは組みあがります。

エンジンの上にある補機類やパーツを組み付ける

引用:筆者撮影画像

RX-7(FD3S)は、エンジンの上部に非常に多くの補記類が組み込まれてます。この補機類もほぼできる限り新品パーツを取り寄せました。

今回は同型のエンジンがあるので、見比べながら組み上げていきます。

普通は、比較できるエンジンが無いことが多いので、多くの写真を撮って間違えないように組むようにしましょう。

引用:筆者撮影画像

エンジン上部にある補機類などのパーツが全て取り付けられました。各部のチェックを行った後にエンジンを車に載せて、詳細のセットアップを行うことになります。

引用:筆者撮影画像

ついにエンジンが、ボディーに換装されました!

まとめ

RX-7の13Bロータリーエンジンの組み上げには

①新品パーツであっても中古であっても、きちんと適正範囲内のバランス取りや洗浄が大事です。

②シール類は、適正なオイル塗布やワセリンなどを使いましょう

③締め付けトルクの必要な箇所は、必ずトルクレンチを使用しましょう。

④作業的には、エンジン上部にある補機類が多いので、予備のエンジンなどが無い場合は、写真撮影しておくことが有効です。

このロータリーエンジンを組むのにかかった時間は、新品パーツが届くのに1ヶ月、洗浄やバランス取りなどの期間で1ヶ月、実際に組むのは、大体丸一日です。如何に組む前までの時間が重要でもあるかがわかるのではないでしょうか。

 

ニュース・コラムカテゴリの最新記事