サーキット仕様のRX-7(FC3S)の燃料漏れ修理!

     
   

今年は、新型コロナの影響で走行会やサーキットなどの開催が非常に少ないかもしれませんね。豪雪地帯の筆者の地区では、どうしても春から秋までに催し物が多いのが現状です。

ずっと車を愛しサーキット走行や走行会などをしている人たちは、今期開催されるのか不安に思いながらも、開催に向けて車の整備をしながら準備してしまうようです。

まるでオリンピック出場選手のように準備するという習慣があるのですね。今回は、サーキット仕様のRX-7(FC3S)を動かしたら、「あら~、燃料が漏れて燃圧がかからない」トラブルを修理してみます。

またRX-7(FC3S)ってどんな車かも解説していきます。

サーキット仕様のRX-7(FC3S)について

引用:筆者撮影画像

所有者様の話だと、15年前に購入して仕上げ始めたそうです。

本来であればRX-7(FD3S)やRX-7(SE3P)などをチョイスすることも考えたようですが、このディテールが好きで敢えて不利な状況でもこのモデルを使用しているようです。

エンジンは、13Bツインターボで約400psほどとの事です。

フロント・リアともにサーキットで有効なダウンフォースを得るために、大きなディフェーザーが装着されています。

サーキット仕様のRX-7(FC3S)の燃料漏れ箇所を調査

引用:筆者撮影画像

一人乗車した状態でリフトに上げて、イグニッションをオンにして燃料漏れの箇所を探していきます。リフトがないと漏れ箇所がわかりづらいので、リフトに上げることが大事です。

エンジンをかけたほうが、漏れている箇所が探しやすそうなので、エンジンもかけて下回りを細かく調べていきます。

フロント部分からの漏れはなく、中間のボディ部分からのもれもない状況です。「あら、ポタポタ燃料が床に落ちてきている!」と後ろの方から漏れ始めてきました。

漏れ部分を調査していくと、さすがサーキット仕様です。燃料タンクにサブタンクを使い、ステンメッシュのホースで純正パイプに接続されています。

どうやらその接続パイプからモレが発生しているようです。ただ、後ろ部分にも大きくディフェーザーが付いているので、外してみないと具体的な箇所がわかりません。

サーキット仕様のRX-7(FC3S)の燃料漏れ修理開始

引用:筆者撮影画像

燃料タンクは、黄色い○の部分の中にあります。ということは、下についているパーツを外さないと細かい部分がわかりません。ということで、下回りのパーツを全部外していきます。

※すみません、外した時に多くの燃料が上から降り注いできて、写真を撮ることが出来ませんでした。

ということで結果からお話しますと、サブタンクから送られている側とエンジンからサブタンクに戻っている側のステンメッシュホースと純正パイプの継ぎ目から、大量に燃料が漏れてきていました。

また、サブタンクと純正燃料タンクを接続しているステンメッシュホースからも漏れがあり、ダブルで漏れてきていたことがわかりました。

筆者ワンポイントアドバイス

ステンメッシュホースは、非常にカスタム性の高いパーツです。しかしながら燃料系統に使用すると比較的寿命が短く、2~3年くらいで漏れを起こすことが多いです。

引用:筆者撮影画像

今回交換が必要なのは、黄色○の3本のステンメッシュホースです。接続ミスを起こさないために1本ずつ交換していきます。

・①(赤丸)が、サブタンクと純正タンクの接続ホースです。上からできる作業なので、こちらから行っていきます。予想していたのですが、1番燃圧がかかっている場所なので燃料が勢いよく出てきました(ふき取り作業が大変です)。

・②と③は、どちらから交換しても構わないのですが接続を逆にしてしまうと、エンジンがかからなくなります。燃料→エンジンとエンジン→燃料サブタンクのホースなので、間違えないように片方ずつ作業します。

引用:筆者撮影画像

引用:筆者撮影画像

交換する全てのホースを高耐久のブラックタイプの燃料ホースに変更終了しました。車を上げたり上げたりしながら作業しないとならないので、リフトに上げて交換できて非常に効率的でした。

試験のため、エンジンを始動して10分くらいアイドリングから4000rpmくらいまでを繰り返しました。

点検をして漏れがないことをチェックして、燃圧もしっかりかかっている(サーキット仕様なので、燃圧計が装備されていました)事が確認できました。

大きなリアのディフェーザーを装着したら、今回の修理作業は終了です。

2代目RX-7(FC3S)ってどんな車?

引用:https://newsroom.mazda.com/ja/search/?search=RX-7

2代目RX-7は、19985年に販売開始になりました。654cc×2の13B-T型ロータリーツインターボエンジンが搭載されています。

大きく分けて185ps仕様が前期型で、205ps、215psが後期型モデルと呼ばれています。エクステリア上の前期・後期の違いは、テールランプの内部デザインの違いです。後期型は、丸目4灯の内部デザインになっています。

1992年まで製造販売されたモデルです。当時も非常に人気が高かったモデルで、今でもディテールの好きな方が大事に所有しています。

まとめ

サーキット仕様のRX-7(FC3S)の燃料漏れ修理をまとめると

  • 燃料漏れの箇所は、リフトに上げてできればエンジンをかけてあげるとわかりやすいです
  • ステンメッシュホースは、見た目のよさと裏腹に寿命が短いことが多いので、耐久性のあるホースを使用したほうがよいでしょう
  • ホースは、接続を間違わないように1本ずつ作業するのがよいでしょう。

今回は、筆者も久しぶりに見たRX-7(FC3S)に感動しながら修理しました。さらにサーキット仕様で純正モデルと多くの部分でエクステリアが変わっていたのにビックリしています。

 

ニュース・コラムカテゴリの最新記事