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今さら聞けないCVTの仕組みとは?CVTのフルード交換(オイル交換)などメンテナンスの走行目安はどれくらい?

今さら聞けないCVTの仕組みとは?CVTのフルード交換(オイル交換)などメンテナンスの走行目安はどれくらい?
     
   

軽自動車では8割・普通車でも7割を超えるといわれるほど高い普及率を達成しているCVT(無段階変速機)の搭載率を誇る日本。

世界ではクラッチペダルのない、いわゆる2ペダルMTが主流の中、なぜ日本だけがCVT(無段階変速機)を搭載した車がたくさん販売され、支持を集めているのでしょうか?

今回はCVT(無段階変速機)の仕組みやメンテナンス、そして日本での高い普及率の真相についてもご紹介します。

CVT(無段階変速機)の仕組みとは?

ではまず、CVT(無段階変速機)とはどのような機構なのか?そしてこれまでのATやMTと何がちがうのかなど、CVT(無段階変速機)の基本についてご紹介します。

CVTとATの違いは?

引用元:モーターファン

日本の運転免許で運転できる車の違いについては「記載無し=制限なし」と「AT車に限る」という2つの線引きがあります。CVT搭載車は後者の「AT車に限る」との記載のある運転免許でも運転が可能な、種別的にはAT車です。

では、従来のATとCVTの違いは何なのでしょうか?

CVTは元をたどれば、原付バイクなどに搭載されいた変速システムで、その最大の特徴は固定された刃数のギアを持たずベルトなどによって無段階に変速を行うことができる点です。

対して、ATはMTと同様のギア機構をもちながら、それを車の速度やエンジンの回転数から自動で切り替えている仕組みです。つまり、「自動MT」とも言える構造です。

ATとCVTは同じ「オートマ車」として考えられがちですが、仕組みそのものは全く違う別の構造の変速機なのです。

ちなみに最近のCVT搭載車の一部、特にスポーツモデルの車では運転手が任意に変速を行える機能が搭載されたCVT車が多く発売されています。

旧来のMTのような感覚で運転できることから人気の機能ですが、これは本来はむ段階変速であるCVTを電気的に強制制御して、あたかもギアを固定しているかのような状態を作り出しているだけで、実際に1速や2速・6速といったギアが内蔵されている訳ではありません。

輸入車にCVTが少ない理由は?

最初にお話しした通り、日本国内では新車の販売台数のうちCVT搭載車の占める割合が非常に高くなっています。

では、世界ではどうでしょう?

根拠となる正確な数値は発表となっていませんが、世界中で販売されている新車のうちCVT搭載車は概ね2割程度と言われています。また、日本に輸入される外国産の車のほとんどはCVTではなく旧来のATを搭載しています。

なぜ日本だけが突出してCVTの採用率が高いのでしょうか?そこには日本独自の交通事情とCVTの特性が関係しています。

CVT最大の特徴は無段階変速とお伝えしましたが、ではそのメリットはどこにあるのでしょうか?

CVT最大のメリットは発進時及び加速時の燃費の良さにあります。自動車がもっとも燃料を消費するのは停車状態から動き出すタイミングです。

通常のATは一定速度または一定の回転数までギアが固定された状態で加速を行います。そのためどうしても発進・加速時は燃料を多く消費します。その点、CVTは加速時でもエンジンの回転数はほぼ一定に保たれるため、燃料の消費を抑える効果が大きき変速システムです。

これこそが、CVT最大のメリットであり日本でCVT車が選ばれる要因です。

日本は、北海道などの一部の広大な土地を除いて、道路には信号が溢れ、つねに渋滞を引き起こしています。当然、自動車は発進と停車を繰り返すことになり燃費の悪い運転を強いられます。また、山野の多い国土でもあるため街中でも急な上り坂を運転する機会も外国と比べて多くなります。こうした、日本特有の運転環境をふまえ各自動車メーカーは日本国内で販売する車にCVTを積極的に採用しています。

逆に、平坦な道が多く加速と停車の繰り返しの少ない海外では日本ほどにCVTの恩恵を受ける機会が少ない為、現在でもATや2ペダルMTが主流となています。

また、CVTは機構が複雑なため製造単価が嵩むといったデメリットもあります。その点も海外メーカーがCVTの採用を見送っている要因の一つです。

CVT(無段階変速機)の種類は?

引用元:youtubeyより

では、CVTと呼ばれる変速システムにはどのような種類があるのでしょうか?続いては現在販売されているCVTの種類や性能についてご紹介します。

主流派ベルト式CVT(エレメント式CVT)

もっとも一般的なCVTの方式はベルト式と呼ばれる方式のCVTです。これは車に搭載されたCVTの原型であるバイクの変速システムと同様の方式で、もっとも歴史と実績のある変速システムです。

中国駒のような形をしたプーリーの上をベルトが自在に移動することでエンジンの動力をタイヤに伝える仕組みです。

ベルト式の中で近年はより耐久性の高い、ゴムと金属の混合素材を採用したものが主流となっています。ゴムベルト式がゴムの張力(張り)を利用しているのに対して、金属ベルト式はベルトを押し付ける力をコントロールするテンショナーの役割を持ったコマが組み込まれているのが特徴です。

これにより、ゴムベルトの劣化や伸びによるCVTの故障や不調を大幅に軽減できるだけでなく、より細やかな制御が可能となりCVTの信頼性をおおきくアップしました。

スバルが採用するチェーン式CVT

国内ですスバルのみが採用しているのが、チェーンを使用したCVTシステムです。

この方式はCVTの泣き所でもある、低速域での伝達力の低下を抑制することができる方式として定評のある方式です。チェーン式はベルト式に比べて効率的に動力を伝えることができるという特徴があるため、特に動力ロスの大きい加速時などでは有効な方式と言えます。

また、伝達力が強い為、ベルト方式比べてプーリーの大きさそのものを小さくできるというメリットもあり、結果として車重を軽くすることにも貢献しています。もちろん車重が軽い=燃費が良くなるというのは言うまでもありません。

しかし、デメリットもあります。

金属同士が直接触れ合う構造の為、どうしても作動音が大きくなってしまいます。そのため、静粛性を求められるラグジュアリーカーでは、採用が難しい面もあります。

最新のCVT(無段階変速機)

この他にも近年では様々な方式のCVTが開発されており、各自動車メーカーや変速機メーカーが熾烈なシェア争いを続けています。

ここでは最新のCVTシステムの概要とその特徴についてご紹介します。

日産・副変速機付きエクストロニックCVT

日産の開発した新方式のCVTです。これはMTとATのいいとこどりのような構造をもつ、全く新しいCVT方式です。

通常のCVTは動力を伝える機構は1つのギアによって構成されていて、変速そのものはベルトとプーリーの関係性によってのみ行われていました。そのためプーリーは低速から高速までの広い領域をカバーするためどうしてもある程度の大きさと可動域が必要でした。

日産の新しいCVT・エクストロニックCVTはその欠点を解決するため、内部に遊星ギアを組込み低速と高速の2段階に切り替えを行える仕組みを内蔵させました。

これにより、これまで幅広い領域をカバーするため大型化していたプーリーのサイズを小さくすることが可能になりました。プーリーの小型はCVTそのもの小型化・軽量化につながり車そのものの性能を向上させることができるというメリットがあります。

スバル・スポーツリニアトロニック

これは先に紹介したチェーン式のCVTをさらに進化させ、スポーツ走行でも耐えられる耐久性とコントロール性を追求した、スバル独自のCVTシステムです。

このシステム開発の背景にはスバルがこだわり続ける「水平対向エンジン」の存在もあります。水平対向エンジンを最も適切にエンジンルームに配置する際に生じた空間的な制約を、チェーン式を採用することで小型化したCVTを搭載することで解決しました。

日本で初めてCVTを量産車に搭載したスバル渾身のCVTシステムです。

現在ではほかにもトヨタのダイレクトシフトCVTなど、様々なCVTが次々と開発されていて、市場は群雄割拠の様相を呈しています。

CVT(無段階変速機)のメンテナンスは?

では最後にCVTのメンテナンスについてご紹介します。

CVTフルード(オイル)は交換不要?

一昔前のAT車はATフルードと呼ばれるオイルの交換が推奨されていましたが、現在オートマ車の主流になりつつあるCVTについては、原則オイル交換は不要です。

理由は2つ!

1つ目はエンジンオイルなどと違って、CVTフルードは直接燃焼室などの高温にさらされることはなく、熱などによる劣化の影響を受けにくいこと。もう一つはCVTの構造は極めて複雑で、内部の部品もちょっとしたことで傷や損傷の可能性があるため、オイル交換時に異物やごみが侵入するのを防ぐ目的です。

メーカー指定のCVTフルード(オイル)交換目安は?

とはいえ、各メーカーは独自に交換の目安を定めています。そのサイクルは概ね5万Km~10万Kmとなています。

普通に走行していれば車検3回から5回に一回の割合で交換を推奨していることになります。

先の理由のうち、異物の混入などの抑制を目的とし、頻繁な交換を推奨していないのです。

CVTフルード(オイル)交換の費用は?

それでも、長く乗っているとCVTオイルもどうしても交換する必要に迫られることも考えられます。

交換にかかる費用は車種や作業を依頼する工場によっても違いますが、概ね5000円~15000円程度です。

なお、新車で出荷される際にはCVTフルードの交換用ドレンにはメーカーの封印がされていることがあります。これはユーザーが任意でCVTフルードの交換を行ったかどうかを把握するための措置です。

メーカーからすると「雑な整備を行う工場で交換してほしくない」との意図も読み取れます。できればCVTフルードの交換はその車のメーカーやディーラーで交換することをお勧めします。

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