人気カーアクション映画の第8作目「ワイルド・スピード ICEBREAK」が、日本でも4月28日から公開されています。全米でも興行収入ランキング初登場で1位を獲得し、その勢いはとどまることを知りません。ここでは映画の簡単なあらすじとともに、登場する劇中車に注目。どんなクルマが出てくるのかまとめてみました。
- 1. ドミニクが裏切った!?衝撃の第8弾!
- 2. 今回の劇中車は、どんなクルマ?
- 2.1. 現在も高い人気を誇るシボレー・インパラ
- 2.2. 1940年代を代表するクルマ、シボレー・フリートライン
- 2.3. アメリカン・スポーツの原点、シボレー・コルベット
- 2.4. 戦後初の本格乗用車、フォード・カスタムライン
- 2.5. ポニーカーを復活させたダッジ・チャレンジャー
- 2.6. 若者に人気が高いダッジ・ラム
- 2.7. お手頃マッスルカー、プリムス・ロードランナー
- 2.8. 現代のモンスター、ローカルモーターズ・ラリーファイター
- 2.9. これでも小さい!?インターナショナル・MXT
- 2.10. 戦車も登場!ハウ&ハウテクノロジーズ・リップソー
- 2.11. 未だ人気が高いランドローバー・ディフェンダー
- 2.12. 日本でもファンが多いランボルギーニ・ムルシエラゴ
- 2.13. 高級本格GTカー、ベントレー・コンチネンタルGT
- 2.14. ライバルはポルシェ、メルセデスAMG・GT S
- 2.15. 軽量ボディが特徴、ジャガー・Fタイプ
- 2.16. クロカン四駆のキング、トヨタ・ランドクルーザー
- 2.17. 日本が誇る「ライスロケット」スバル・WRX STI
- 2.18. ドライバーを育てるクルマ、スバル・BRZ
- 3. いずれも魅力的なクルマばかり!
ドミニクが裏切った!?衝撃の第8弾!
長い逃亡生活と史上最悪の敵との激しい戦いを終えて、キューバ・ハバナでハネムーン代わりの束の間の休息を楽しむドミニク(ドム)とレティ。誰よりもファミリーを大切にしてきたドムでしたが、サイファーと名乗る女が登場して状況は一変。ドムのまさかの裏切りでホブスが投獄され、ファミリーは崩壊の危機に瀕します。サイファーと組んだドムの暴走を止めようとするレティたちですが、太刀打ちできません。そこで最後の手段として、ファミリーは宿敵であるデッカード・ショウに協力を要請するのです……。
今回の劇中車は、どんなクルマ?
ここからは、この映画に登場するクルマたちを見ていくことにしましょう。どのクルマも個性豊かで、キャストに引けを取りません。
現在も高い人気を誇るシボレー・インパラ
GMがシボレーブランドで展開しているクルマが、インパラです。初代は1958年に登場し、以来現在までアメリカで高い人気を誇っています。もともとはシボレーの最上級グレード「ベルエア」に「インパラ・スポーツ・パッケージ」として設定されたのが始まりで、プリムス・フューリーなどへの対抗策としての役割を担っていました。
1940年代を代表するクルマ、シボレー・フリートライン
1940年代のGMを代表するクルマが、シボレー・フリートラインです。デビューは1942年で、戦争の間の製造自粛を挟みながら1946年より製造が再開。フリートラインは当時のシボレーのクルマの中でももっとも高い価格設定とされており、各モール類や室内の仕様などがほかのグレードと大きく差別化されていたといわれています。
アメリカン・スポーツの原点、シボレー・コルベット
小型軽量ボディにパワフルなエンジンを搭載するというアメリカン・スポーツの原点ともいえるクルマが、シボレー・コルベットです。初代「C1」は1954年にデビュー、ボディパネルにFRPを採用するなど先進性が話題となります。その後も代を重ねていき、2014年には7代目「C7」へと進化。V8エンジン+7速MTもラインナップされています。
戦後初の本格乗用車、フォード・カスタムライン
第二次世界大戦後初のフォードの本格乗用車として発売されたのが、カスタムです。カスタムラインは1952年に導入され、フォードのミドルレンジを担うことになります。2ドアセダン、4ドアセダン、2ドアクーペ、2ドアステーションワゴン、4ドアステーションワゴンと幅広いボディスタイルを持っているのが特徴でした。
ポニーカーを復活させたダッジ・チャレンジャー
プリムス・バラクーダのボディをベースとして1970年に誕生したポニーカーが、ダッジ・チャレンジャーです。デザインはチャージャーを手掛けた、カール・キャメロン氏が行いました。当時ポニーカー市場は全体的に下降傾向にあったものの、優れたセールスを記録します。2008年には第3世代が登場、初代に似た雰囲気で注目を集めました。
若者に人気が高いダッジ・ラム
ピックアップトラック王国アメリカでもひときわ高い存在感を示しているのが、ダッジ・ラムです。1981年に登場した初代モデルこそ装備の面などから販売は振るいませんでしたが、大きくデザイン変更を行った2代目からは人気が次第に上昇。1994年には、北米カー・オブ・ザ・イヤーのトラック部門を受賞します。若者に人気のあるクルマの一台です。
お手頃マッスルカー、プリムス・ロードランナー
1960年代後半に人気を博した、マッスルカー。しかし、高価格化で若者に手が届くものではなくなってしまいました。こうしたことから廉価で売り出されたクルマが、プリムス・ロードランナーです。ベースモデルで$2,980という低価格で発売され、高性能ということもあり目論見通りヒット車種となりました。1980年まで3代にわたって生産されています。
現代のモンスター、ローカルモーターズ・ラリーファイター
アリゾナ州にあるベンチャー企業、ローカルモーターズが製造しているクルマがラリーファイターです。6.2リッターV8エンジンを搭載し、最高速度210km、0-100km加速6.0秒と驚愕のスペックを誇っています。変わった点はオフロードマシンであるにもかかわらず、2WDであるということ。まさに現代版・モンスターバギーのようなクルマです。
これでも小さい!?インターナショナル・MXT
インターナショナルのヘビーデューティトラックが、MXTです。とても大きなサイズに見えますが、アメリカでは小さな部類に入ります。6リッターのV8エンジンは300馬力を発生、これに5速マニュアルのギアボックスが組み合わされます。インターナショナルは日本ではマイナーなメーカーですが、在日の米軍基地などでは見ることができます。
戦車も登場!ハウ&ハウテクノロジーズ・リップソー
8歳の頃からすでにログハウスを一緒につくっていたという双子のハウ兄弟が創設した、ハウ&ハウテクノロジーズ。そんなハウ兄弟が2001年のダラス・ビークル・ショーでお披露目した高速戦車が、リップソーです。アメリカ陸軍がイラク戦争に投入するなど、その性能は折り紙付き。M134Dミニガンなどの武装を搭載することも可能になっています。
未だ人気が高いランドローバー・ディフェンダー
2015年に生産を終了してからも日本でも依然人気の高いヘビーデューティ4WDがランドローバー・ディフェンダーです。1990年まではランドローバー・90/110と呼ばれていたモデルで、数字はホイールベースをあらわしています(単位はインチ)。強靭なラダーフレームとアルミボディが特徴で、警察・消防車両や軍用車両として使用されていました。
日本でもファンが多いランボルギーニ・ムルシエラゴ
それまでのディアブロの後継車種として2001年に発売されたクルマが、ランボルギーニ・ムルシエラゴです。アウディ傘下に入った後に発売された最初の車種でしたが、後に発売されたガヤルドと比較するとアウディの影響が少ないモデルともいわれています。日本でも「RG-1」と呼ばれるモデルが、全日本GT選手権(後のSUPER GT)で活躍しました。
高級本格GTカー、ベントレー・コンチネンタルGT
2002年のモンディアル・ド・ロトモビル(パリサロン)で発表された、ベントレーの2ドアクーペがコンチネンタルGTです。フォルクスワーゲン製のW12気筒エンジンを搭載したことでも話題となりました。現行型は2010年に発表、2013年にはFIA-GT3規格に適合した「コンチネンタルGT3」を発表。今年、日本のSUPER GTにもデビューしました。
ライバルはポルシェ、メルセデスAMG・GT S
メルセデス・ベンツのサブブランドであるメルセデスAMGがリリースするスポーツカーが、GTです。2013年に生産が終了したSLS AMGの後継車で、ポルシェ・911とはライバル関係に当たります。ホットモデルのGT SはベースのGTに比べエンジンパワーやトルクが強化されており、510PS、66.3kgf/mという最高出力、最大トルクを発生しています。
軽量ボディが特徴、ジャガー・Fタイプ
かつてEタイプで、スポーツカーブランドとしての地位を一定のものにしたジャガー。そんなジャガーが2013年からリリースしているモデルが、Fタイプです。ジャガーが得意とするオールアルミフレームはこのモデルでも採用されており、車両重量は1,730~1,810kgとこのクラスとしては軽量な部類。V8モデルは508PSと、超高出力を誇っています。
クロカン四駆のキング、トヨタ・ランドクルーザー
日本が世界に誇るクロカン四駆のキングが、トヨタ・ランドクルーザーです。当初は警察予備隊(現在の陸上自衛隊)への納入を狙って開発されました。「ランクル」の愛称でファンに親しまれており、特に「70系」と呼ばれるモデルの人気が高く、2014年には1年間限定でしたが日本市場でも復活。国内仕様にはないピックアップの導入も話題となりました。
日本が誇る「ライスロケット」スバル・WRX STI
今やスバルを代表するホットモデルとなったのが、WRX STIです。1994年にインプレッサWRXをベースとした、最初のSTiバージョンが登場。以後も進化を重ね、熱烈なファンを獲得します。2010年からはインプレッサシリーズから独立、ドイツ・ニュルブルクリンク24時間レースへの継続的な参戦など、ロードカーとしての性能を絶えず磨き続けています。
ドライバーを育てるクルマ、スバル・BRZ
「BOXER + FRレイアウト」という斬新なパッケージングで登場したのが、スバル・BRZです。それまでAWDを前面に押し出していたスバルが、FR車をリリースしたことは衝撃でした。兄弟車のトヨタ・86とは異なり、挙動は安定志向。マイルドで、誰でも扱いやすいところが最大の魅力です。運転のイロハを学ぶにはちょうどいいクルマとなります。
いずれも魅力的なクルマばかり!
2001年の第1作公開以来、クルマ好きを惹きつけてやまない「ワイルド・スピード」。その人気の理由は、実に多彩な車種が劇中で登場するところにあります。特に日本車の登場も多く、日本人としてはすぐに感情移入できる点が魅力といえるでしょう。
今回の作品はシリーズ最終章となる3部作の第1作目(第9作は2019年、完結編は2021年に全米公開予定)ということで、日本でもヒットを飛ばしそうですね。ぜひ映画館で、今回挙げたクルマたちが活躍するシーンをチェックしてみてはいかがでしょうか。
【関連項目】
【最多登場はNISSAN】映画『ワイルド・スピード』歴代7作品に登場する日本車を全部調べてみた。