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「一般人は決してプロ野球選手と焼肉に行ってはいけない」元首位打者 鈴木尚典と一晩で7500kcal食べた話

2015.07.17

シリーズ月刊高森は、元横浜ベイスターズの高森勇旗氏がここでしか読めないエピソードについて語る企画です。第3回の今回は、あの横浜ベイスターズの伝説の選手と恐れ多い焼き肉に行った時の話です。

第1回
「プロ野球選手っぽくある」ことも意外と大変。元ベイスターズ高森 勇旗が語る野球×車 秘話
第2回
「買う・乗る・語る」だけが車じゃない。高森勇旗だけが知っている助手席のエピソード

さて、今回は第3回目にして早速本題から離れ、プロ野球のこぼれ話についてご紹介したいと思います。

こぼれ話といっても、そこまで大きな話ではありませんので、どうか期待しないでください。

 

プロ野球選手って何食べているの?

「プロ野球選手って、何食べてるの?」といった質問、よく受けるのですが、なんてことはありません。

焼肉を食べてます。

というのは半分冗談で、半分は本当です。野球選手はとにかくを食べます。驚くほど肉を食べます。

鈴木尚典さんに焼肉に連れて行ってもらったときの話

あれは僕がプロ2年目の時のこと。

2軍で山形遠征に行った際、鈴木尚典さんに焼肉に連れて行ってもらったんですね。鈴木尚典さんといえば、97年、98年と2年連続首位打者を獲得した、ベイスターズのスーパースターですね。


鈴木尚典さんについての詳しい解説はこちら

「TAKANORI」と
「TAKAMORI」。

アルファベット一文字違いということで、尚典2世と言われたこともあったような、なかったような。

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今度こそ、鈴木尚典さんに焼肉に連れて行ってもらったときの話

話が逸れました、焼肉に行ったという話でしたね。

鈴木尚典さんといえば、とにかくよく食べるということで有名でした。そして、そんな大スターに食事に連れて行ってもらうということで、

残すわけにはいかない

というプレッシャーがすごかったことをよく覚えています。試合後の補給食などには一切目もくれず、極限まで空腹な状態を作り出し、夜ご飯へと向かいました。

メンバーは4人。尚典さんは一切お酒を飲まないため、食事のみの無制限一本勝負

ラウンド1

レバ刺し
Photo By Jun OHWADA

まずは最初のオーダー。

「ウーロン茶4、レバ刺し4、牛刺し4、サラダ4、キムチ4」
(まだレバ刺しなどの刺身系が食べられた時代の話です)

これはプロ野球を辞めてから気付いたのですが、当時は全て人数分頼むのが常識でした。

ラウンド2

ロース
Photo By Fumiaki Yoshimatsu

最初のオーダーでテーブルが一杯になったのもつかの間、2回目のオーダーです。

「牛タン4、ロース4、カルビ4、ハラミ4、大ライス4」

今から考えれば、最初のオーダーではまだ何も焼いてないんですよね。

テーブルが一杯にもかかわらず、まだ「焼肉」をしていない

続々と焼かれる予定の肉達が運ばれてきますが、当然テーブルには乗らないので、座っている横に置くなどして、とにかくそのテーブルの周りは肉だらけ。網の上は肉祭り。とにかく焼きまくり、食べまくり。

ちょっと想像していただきたいのですが、これだけ食べ続けていると、休む時間がないんです。焼き続けて、食べ続けていると、顎の筋肉がパンプアップするんですね。

ラウンド3

ホルモン
Photo By Norio NAKAYAMA

食べ続けているので、当然、会話はほとんどありません。ひたすら肉を喰らう4人。次々と焼かれていく肉。あっという間に肉が無くなりました。そして3回目のオーダーです。

「ホルモン4、ミノ4」

肉が終わると、内臓系です。

これ、プロ野球界では割と常識なのですが、内臓系はデザートです。いまだに癖が抜けないのですが、最後は内臓系を頼むというのがセオリーです。

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ラウンド4「カルビ4、ロース4、ハラミ4、大ライス4追加で」

カルビ
Photo By ayustety

さて、内臓系も制覇。いよいよ本当のデザートにいくかと思いきや、そこは天下の尚典さんです。
ここで終わっては普通のプロ野球選手です。

「まだいけるっしょ?じゃ、カルビ4、ロース4、ハラミ4、大ライス4追加で

2周目!?
これが噂の鈴木尚典さんの胃袋かと。もう、マラソンで言えば38キロ地点。もうろうとする意識の中、なんとか気合と根性だけで食べきりました。

ラウンド5

ビビンバとクッパ
Photo By machu./shiokuma

「じゃあ、そろそろ締めようか。ピビンバとクッパ、どっちがいい?

正直、どっちもいりません。が、NOとは言えない日本人。というか、憧れの鈴木尚典さんの前でNOと言う選択肢はありません。5回目のオーダーが告げられます。

「ピビンバ2、クッパ2、冷麺4」

(NO!!冷麺は頼んだ覚えない!

とは言えるわけもなく、「締め」のメニューが到着。これは、42キロ走り終わったと思いきや、折り返し地点だったぐらいの衝撃。今振り返っても、よく食べきったな、と思うくらい。

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ラウンド6「お土産持って帰ろう」

カルビ弁当
Photo By Toshihiro Gamo

しかし!ここで終わらないのが、尚典さん。

「夜中さ、小腹空くっしょ?お土産持って帰ろう。カルビとロース4人前。あと、お持ち帰り用の容器に、ご飯詰めてきてください」

まさかの延長戦。6回目のオーダー。スーパーのお惣菜コーナーによくある、透明の容器に詰められた白米。湯気を立てておいしそうです。

そこに、熱々のカルビとロースを並べて、上からタレをかければ、特製焼肉弁当の出来上がり。ちゃんと端にキムチも添えてあります。

「じゃ、これで夜中も大丈夫だな」

と言って、一人一人に手渡してくれます。なんて優しいんだろう

ファイナルラウンド

バニラアイス
Photo By a.pasquier

そして、ついにラストオーダー。

「バニラアイス4」

終わった。ついに終わった。デザートは普通だった。よく走りきった。バニラアイスが胃袋のだいぶ上の方で溶けるのを感じながら、店を出ましたとさ。

2年連続首位打者は食べる量も格が違った

そして翌日。前日のお礼をしに、尚典さんの元へ。

「昨日はごちそうさまでした。また、ぜひ連れて行ってください!」

とお礼をいう側から、違う先輩が、

「尚典さん、昨日はラーメンごちそうさまでした。美味しかったですね!」
ラーメン
Photo By Sig.

ラーメン?
俺がご馳走になったのは焼肉のはず。

そう、尚典さんは夜中に、また違う選手とラーメンを食べに行っていたんですね。さすがはプロ野球界でも大食漢で名を馳せる鈴木尚典。やはりあれくらい食べないと2年連続首位打者にはなれないということですね。

毎日、何万人という観客の前で試合をして、全国を移動しながら1年間試合をし続けるプロ野球選手という職業。「食べる」ということも、仕事の一つと言えますね。

編集部が推計した今回の焼き肉の1人分のkcal

ラウンド 内訳 合計kcal
1 レバ刺し
牛刺し
サラダ
キムチ
979karory
2 牛タン
ロース
カルビ
ハラミ
大ライス
1,954kcal
3 ホルモン
ミノ
334karory
4 カルビ
ロース
ハラミ
大ライス
1,666kcal
5 ピビンバ
クッパ
冷麺
1,448kcal
6(お持ち帰り用) カルビ
ロース
ライス
1,283kcal
7 バニラアイス 145kcal
合計 7,574kcal
高森勇旗プロフィール画像
高森 勇旗
1988年5月18日生まれ。2006年横浜ベイスターズに入団。背番号は62(2007-2012)。2013年から社会人野球のエスプライド鉄腕に加入。現在はスポーツライターとしても活躍中。『イキなクルマで』では月刊高森企画として元プロ野球選手だから語れる「プロ野球選手×車」についての様々なエピソードを連載していく。

Top Photo By Alpha/_BuBBy_/Steven Depolo/Dèsirèe Tonus

鈴木 尚典(すずき たかのり、1972年4月10日 – )は、静岡県浜松市出身の元プロ野球選手(外野手)。 現役時代は横浜で2年連続して首位打者に輝くなど、アベレージヒッターとして活躍した。
横浜の生え抜きの野手としては初めての1億円プレイヤーとなる。
Wikipediaより

 

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文:イキクル編集部


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