出典元:https://newsroom.porsche.com/en/products/porsche-935-world-premiere-exclusive-new-edition-clubsport-race-car-motorsport-rennsport-reunion-vi-anniversary-70-years-sports-cars-16163.html
新型ポルシェ・935/78はどのような仕様?スペックや価格、発売時期は?
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77台限定のクラブスポーツレーシングカー、ホモロゲーションの取得はなし
今回ご紹介する新型ポルシェ・935/78はポルシェの70周年を記念したクラブスポーツレーシングカーです。
今年2018年はポルシェ 356 第1号車が登場してからちょうど70年にあたります。この1年を通じてポルシェは様々なアニバーサリーイベントを行ってきましたが、この新型935/78の登場が締めくくりとなりそうです。
この車はレーシングカーとして開発されていますが、特定のレースに参戦することは想定していないとのことでホモロゲーションは取得していません。完全に趣味のクルマとというか、コレクターズカーですね。
しかしホモロゲーションを考慮しなくていい分、開発は技術チームもデザインチームも制限なく自由に行えたということ。一流の職人たちがとことんまでこだわって仕上げたものになっているようです。
ポルシェはこのモデルについて「世界中のポルシェファンへのバースデイ・プレゼント」と語っています。
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935/78モビー・ディックのようにボディ前後を大幅改造
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この新型935/78はその名が示すように1978年に登場した935/78、「モビー・ディック」、”白鯨”を意味する愛称を持つモデルをベースとしています。
かつての935/78モビー・ディックは前後が延長されたボディが特徴で、特にワイドなロングテールが印象的なモデルでした。
今回の新型935/78もモビー・ディックのスタイルを踏襲した細長いシルエットやモビー・ディックほどではないにせよ十分にロング&ワイドなテールを持ったものに。
幅1,909㎜、奥行き400㎜の919ハイブリッドのような巨大なリアウィングやチタン製のテールパイプ、モビー・ディック譲りの空力対策のホイールキャップなど過去のレーシングカーを彷彿とさせるパーツが多く使用されているのもファンの心をくすぐりますね。
もちろん現代版にアップデートされ、より洗練された雰囲気を持つと同時にエアロダイナミクス性能も追及されています。
車体重量は1,380㎏、ボディサイズは全長4,865㎜、全幅(ドアミラー含む)2,034㎜、全高は1,359㎜となっています。
エンジンは911GT2 RSと同じ3.8リッター水平対向6気筒ターボエンジン
搭載されるエンジンはベースとなった新型911GT2 RSと基本的に同じものが使用されています。
直噴3.8L水平方向6気筒ツインターボエンジンにトランスミッションは7速PDK(デュアルクラッチ式トランスミッション)が組み合わさされ、最高出力700ps/7,000rpm、最大トルク750Nm/25,00~4,500rpmを発揮します。
このエンジンはポルシェの市販車史上最強のエンジンとなっており、0~100km/h加速は2.8秒、最高速340km/hという数値をマークしています。
価格は70万ユーロ以上、2019年デリバリー予定
気になる価格ですが、70万1,948ユーロとアナウンスがありました。日本円にしてなんと9,200万円超。
限定数は77台の超プレミアムカーですが、きっとあっという間に売る切れてしまうのでしょうね。なんせ、ブガッティの6億円する限定車「ディーヴォ」ですら数こそ40台と今回の935/78よりも少ないですが公表前に売り切れる世界です。
こういったプレミアムカーを集める方の中では1億円を切っているものはお手軽とすらいえるのかもしれませんね。2019年の6月頃に納車予定となっているようです。
オリジナルのポルシェ・935はどんなモデル?
911ターボをベースにしたグループ5レーシングカー
935がデビューしたのは1976年。今から40年以上前のことになります。当時のポルシェのフラッグシップである911・ターボをベースに開発されました。
シルエットフォーミュラとも呼ばれるグループ5用のレーシングカーです。
市販車の車体をベースとしていますが中身(エンジンやその他の性能)はレース用にチューンナップされていることから、シルエットだけ市販車を模したフォーミュラカーのようである、というところからシルエットフォーミュラと呼ばれるようになったそうです。
1976年から1982年までカテゴリーとして存在していました。
935はこのグループ5においてワンサイドゲームといってもいいほどの圧倒的な存在感を見せつけたモデルです。
935/76
出典元:http://photohito.com/photo/orgshow/5243055/#lg=1&slide=1241
初代にあたる935/76はかつて開催されていた世界メーカー選手権、IMSAGT選手権などの多くのレースに参加ししましたが、類を見ないほどの強さを誇りグループ5内で圧倒的な存在感を放つモデルでした。
ターボチャージャーのパワーを手に入れた水平対向6気筒エンジンは約560psのパワーを発揮。試作モデルの段階では当時のカレラRSRターボのようなボディであったようですが空力性能向上のためにローノーズ化され、以降にもこのスタイルは踏襲されていくことになります。
935/77
出典元:https://www.porsche.com/japan/jp/aboutporsche/christophorusmagazine/archive/366/articleoverview/article11/
935は絶えず改良が加えられ、デビューの翌年には進化型の935/77が登場します。この頃はグループ5の人気が高まっていた時代でもあり、ポルシェも935の開発には相当力を入れていたことが窺えますね。
935/76よりもエアロダイナミクス性能がアップし、エンジンは水平対向6気筒ツインターボエンジンに進化。最高出力は630psに達するようになります。
この935/77は、1977年の世界メーカー選手権のタイトルを獲得しました。
935/78
出典元:https://www.porsche.com/japan/jp/aboutporsche/christophorusmagazine/archive/366/articleoverview/article11/
新型935/78のモチーフとなったのがこの935/78、通称「モビー・ディック」です。
935/77に大きく手が加えられ、特徴的なロング&ワイドなテールを持つように。エンジンも大幅にパワーアップし、最高出力はなんと845psという驚きの数値となりライバルを寄せ付けない存在となりました。
このモデルはル・マン24時間レースでは最高速度の366km/hを記録し総合8位に入賞し、伝説のレーシングマシンとなったのです。
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新型ポルシェ・935/78のベースとなる911GT2 RSはどんなモデル?
出典元:https://www.porsche.com/japan/jp/models/911/911-gt2-rs/911-gt2-rs/
ポルシェ・911最強となるターボベースのRRモデル
2017年、英国の「グッドウッド フェスティバル オブ スピード」開催期間中に発表された911GT2 RS。
ポルシェのフラッグシップモデルである911をグレードアップさせたモデルです。ポルシェ曰く、「もっとパワフルで、もっと早く、公道走行が可能な911」を追求して開発された究極の911となっているようです。
911伝統のRR方式は当然変わらず。車両を徹底して軽量化、車体重量は1,470㎏に抑えられ3.8L水平対向6気筒エンジンンは700psをマーク、先代モデルよりも80psも上回っています。最高速度は340km/hです。
ニュルブルクリンクで公道走行可能なスポーツカー最速タイム
この911GT2 RSは高性能スポーツカーのテストコースとして定評のあるニュルブルクリンク北コースでのテストにおいて公道を走行可能なスポーツカーとして最速タイムを記録しました。
それまでレコードキーパーであったのはランボルギーニのフラッグシップ、アヴェンタドール。2018年の7月に6分43秒33というタイムを叩き出していましたが、911GT2 RSは2018年の10月25日に6分40秒33というタイムをマーク。
一気に3秒近くもタイムを短縮しました。ドライバーはラース・カーン。ポルシェのテストドライバーです。
ただしこの記録の際に使用された911GT2 RSは市販車の状態ではなく、ニュルブルクリンク北コースにチャレンジするために特別にセットアップされたモデルであるということ。
ポルシェは現在ニュルブルクリンク北コースの総合最速記録も保持しています(919ハイブリッドEvoによる5分19秒546)。
1,000台限定、国内価格は3,656万円
出典元:https://www.porsche.com/microsite/911-gt2-rs/japan.aspx#home
このポルシェ史上最強の911である911GT2 RSは1,000台限定で価格は3,656万円。日本にも導入されたのは嬉しい限りですね。
935/78のベースとなった911GT2 RSも貴重なモデルですが、935/78はそれ以上に限られた数、そしてかなり上回る値段となりました。それでも伝説のモデルが現代版にアップグレードされて蘇るのはクルマを愛するものにとってこの上ない喜びといえるのではないでしょうか。
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