「ランエボ」復活!?最強のラリーウェポンの伝説を改めて振り返る

「ランエボ」復活!?最強のラリーウェポンの伝説を改めて振り返る
     
   

去る6月23日に行われた三菱自動車の株主総会で、益子CEOが「いつか新しいパジェロやランサーエボリューションの開発に挑戦したい」との考えを示しました。ここでは、三菱の至宝ともいえるランサーエボリューションシリーズについて特集。かつてスバル・インプレッサとともに、モータースポーツフィールドを沸かせた名車の歴史を振り返っていきたいと思います。

「ランエボ」誕生前史

ギャラン VR-4(photo by 三菱自動車工業株式会社)

三菱は古くからコルトやギャラン、ランサーなどで国際ラリーに参戦し、その技術を市販車にフィードバックしてきました。1980年代初頭、WRC(世界ラリー選手権)の世界はハイパワー4WDが主力のグループBに移行します。三菱は活躍の座を失いかけますが、スタリオンを4WD化することでこれに対応。精力的にテストをこなします。しかし速すぎるグループBマシンは重大な事故が頻発するなど、安全性を疑問視されるようになりました。そして1986年のヘンリ・トイヴォネンの事故死をきっかけに、グループBは消滅。またも三菱は参戦のチャンスを失います。ただ1987年からは市販車ベースのグループAで争われるようになり、三菱は当時最新鋭のマシンであるギャランVR-4で出場。時折上位に食い込む走りも見せますが、ライバルと比較すると戦闘力に差があるのは否めませんでした。ウィークポイントは、大柄な車体と車重。これを克服すべく進められたプロジェクトが、ランサーエボリューションの開発というわけです。

当時の三菱の持てる技術を結集した「エボⅠ」

ギャランより軽く、コンパクトなボディということで白羽の矢が立ったのは、4代目となるランサーでした。車体強度が高められていた中東向け仕様をベースに、ギャランVR-4の2リッター直列4気筒ターボである4G63型エンジンを搭載。ドライブトレーンはセンターデフにビスカスカップリングを採用した4WDとし、リアにもビスカスLSDを組み合わせていました。軽量化のためアルミボンネットが採用され、リアには大型のリアスポイラーが装備されます。ラインナップはロードユースにも適した「GSR」と競技ベースの「RS」という構成になっており、ここからランエボの歴史が始まっていくのです。

ラリーでの技術を早くもフィードバック「エボⅡ」

1993年のWRCを戦ったエボⅠの技術をフィードバックするかたちで生まれたのが、エボⅡです。エボⅠからの変更内容はターボのブースト圧やバルブリフト量のアップ、足周りの見直し、ボディ剛性の向上、タイヤサイズの拡大、1~2速のローギアード化など多岐にわたります。また、リアデフには機械式LSDを採用。これにより、強力なトラクション性能が得られるようになりました。これに合わせるかのようにホイールベースやトレッドが拡大され、安定性も増すことになります。

空力&冷却性能向上に心血を注いだ「エボⅢ」

エボⅡにて熟成されたメカニカルコンポーネンツをもとに、新たに空力や冷却性能の向上を目標としたモデルがエボⅢです。エアロパーツは一新され、大型化されたバンパーやサイドステップ、リアウイングが目を引きます。特にフロントは大きく口が開いたようなタイプとなり、下部サイドにはブレーキ冷却のための穴が設けられました。そしてリアウイングは、後年WRカーの規定を作成するうえで参考にされたという逸話も残っています。もちろん変わったのは見た目だけでなく、エンジンに関しても圧縮比アップやターボのコンプレッサー変更が行われました。また排圧低減の効果もあり、エボⅡから10馬力アップの270馬力を達成します。

飛躍的な戦闘力アップを果たした「エボⅣ」

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