【国沢光宏の言いたい放題】カー・オブ・ザ・イヤー大賞車!ボルボ・XC60を評価レビュー【第16回】

     
   

毎週水曜日更新!「国沢光宏の言いたい放題」

この動画は、自動車評論家の国沢光宏先生が、クルマにあまり詳しくない初心者に向けて、「分かりやすく」「言いたい放題」解説する動画です。

ボルボ・XC60は本当にCOTY大賞にふさわしいクルマなのか?徹底レビュー

2018年最初の「国沢光宏の言いたい放題」は、昨年発表された日本カーオブザイヤー2017-2018より、見事大賞を獲得したボルボ・XC60についてです。

COTY史上2例目となる輸入車の受賞となりましたが、果たしてボルボ・XC60は大賞にふさわしいクルマなのでしょうか?

安全性能、エクステリア、インテリアなど、さまざまな面からボルボ・XC60を評価していきます!

ボルボ・XC60がカー・オブ・ザ・イヤーに選ばれた理由

牧野:昨年、日本カー・オブ・ザ・イヤー2017-2018が発表され、大賞がボルボ・XC60に決まりました。今回、このXC60を改めて国沢先生に評価していただこうというのがテーマとなります。昨年、COTYをテーマにした際、私はN-BOXがいいと言ったことは覚えています。

国沢:まあ、全般的にN-BOXがいいような感じだったね。外しましたね。

牧野:国沢先生はちなみにCOTYの採点はどのように付けられたのですか?

国沢:私はN-BOXに10点。次にXC60でした。

牧野:今回、これまでのCOTYと比べて、大賞の点数が低かったという話を伺いましたが、これは何を示しているのでしょうか?

国沢:まず、ボルボ・XC60というのは、今までのCOTYを受賞したクルマの中で一番高いクルマです。COTYって高いクルマは受賞しにくいんですよ。皆で話をしていて「誰が買うんだ?」という議論になりますし、高いクルマは良くて当然でしょ? このように高いクルマが大賞を取れない理由がいっぱいあるんです。
さらに、輸入車は乗る機会が少ないので、点数を入れにくい上、日本のCOTYなので輸入車だと少し割高になってしまう。これまでも輸入車で大賞を取ったのはフォルクスワーゲンのゴルフのみです。ただ、ゴルフは意外とお買い得で日本車とそんなに値段も変わりません。だから、大賞も取りやすいといえばそうだった。でも、XC60は一番取りにくいタイプのクルマで、私も良いとは思っていたが、取れるとまでは思っていませんでした。

牧野:それでは、なぜ今回XC60が大賞を取ることができたのでしょうか?

国沢:今回、日本車の元気がなかったんです。どれもいいという人と良くないという人が居て、例えば私が推したN-BOXですが、「軽自動車はやっぱり……」という人も居ました。日本で一番売れているクルマなのにね? それから、トヨタ・カムリも点数頑張っていましたが、アメリカ向けに作られたクルマなので、日本のCOTYはどうなの?という人が居た。それからスイフトスポーツも目新しいモノがあるかと言われたらない。つまり票が割れるわけですね。で、票が割れた時に点数が取れるのは2位のクルマなんです。1位が割れても皆2位が同じクルマなら相対的に点数が上がるわけなんです。

牧野:おさらいなのですが、COTYの点数方式はどういう仕組みなのでしょうか?

国沢:1位は10点。これは必ずどれかに入れなければならない。それから2位から5位までのクルマに15点を割り振ります。だから2位には最大で9点まで入れられますし、全部均等に割り振ることもできます。すると2位に何点入れるかというのは重要になってくるんです。今回、XC60に10点を入れた方ももちろん居ますが、今回皆さん良いクルマに2位の点数を入れたくなるんです。今までのボルボは安全なだけなクルマでした。でも今回は恰好もいいし、乗っても楽しいし、質感もある。そういう意味で素直に良いと思ったからXC60に決まったんです。

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