トヨタのエンブレム――3つの楕円が示す意味とは?
トヨタといえば、世界に名をとどろかせる日本最大手自動車メーカーです。
実は、創業当時は「TOYOTA」ではなく、創業者である豊田(トヨダ)佐吉氏からとって、ロゴや刻印も「TOYODA」となっており、エンブレムも漢字の「豊田」を使用していました。
TOYODAからTOYOTAとなったきっかけは、1936年におこなわれたロゴマークの一般公募。デザイン的にスマートであること、画数が8画で縁起が良いこと、個人名から離れ社会的存在へと発展したいという理由から「TOYOTA」のロゴが採用され、現在に至ります。
現在のエンブレムは3つの楕円を左右対称に組み合わせています。楕円が持つふたつの中心点は、「お客様の心」と「トヨタの心」の2つの心を表し、楕円の輪郭がふたつの心をつなぐ世界を表現しているのです。
マーク内部のふたつの楕円の組み合わせはトヨタの「T」を表現すると同時に、ステアリングホイール、つまり自動車そのものも意味しています。外の楕円はトヨタをとりまくお客様や世界を象徴。さらに、それぞれの楕円を形作る輪郭には太さの異なった線を採用しました。これは日本の文化である「毛筆」を参考にしたものだそうです。