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これって「”名”車」?「”迷”車」?幻のマイナー車大集合!

2017.07.22

世間には後世まで語り継がれる「名車」というものが存在する一方、いつの間にか消えていった「迷車」と呼ばれるものが必ず存在します。日が当たるところがあれば影がかかるところがあるように、まさに迷車とは日の目を見ることがなかったクルマたちのことです。ここでは、そんな「超」マイナーなクルマたちを一挙10台ピックアップして特集。あなたの記憶に残っているクルマは、果たして何台あるでしょうか。

「迷車」って何?まずは迷車の定義から

迷車を語る前に、まずはその定義をはっきりさせておく必要があります。確かに限定車など、生産台数の非常に少ないクルマは珍しいものといえます。しかし、それだけではまだ迷車と呼ぶことはできません。そこで今回は、以下のような要素が少なくともひとつ以上含まれるクルマたちを迷車と呼ぶことにします。

  1. 時代を先取りしすぎていた
  2. 性能が尖りすぎていた
  3. デザインが斬新過ぎた
  4. ブームに乗り遅れてしまった
  5. 価格が高すぎた。もしくはターゲットがよくわからない
  6. 背景に物語性が感じられる

さて、これらの要素を含んだクルマたちにはどんなものがあるのでしょうか。さっそく挙げていってみましょう。

走るオーディオルーム?三菱・ミラージュ XYVYX

photo by 三菱自動車工業株式会社

「『XYVYX』…なんて読むんだ?」という方もきっといらっしゃることでしょう。これは「ザイビクス」と読みます。1987年に登場した3代目ミラージュに設定されていたグレードで「2シーター+自由改造スペース」をコンセプトとして、ユーザーが自由に後部スペースをカスタマイズできるというクルマでした。凝ったオーディオやAVシステムなど、クルマの後部をシアターのようにできるオプションも用意されていましたが、システムが高過ぎたのか時代を先取りし過ぎていたのか、さほど話題になることはありませんでした。

お楽しみは、来なかった…マツダ・オートザム クレフ

バブル期のマツダといえば、最大の愚策である「5チャンネル体制」が有名でしょう。トヨタや日産にシェアで追いつこうと、ディーラーが乱立しました。そんな5チャンネルのひとつであるオートザムから販売されていたのが、クレフです。スポーツセダンをコンセプトとしていましたが、ベースは当時姉妹車の多かったクロノスそのもの。専用の内装が与えられるなど力の入ったつくりでしたが、圧倒的な知名度の低さと斬新過ぎるデザインから一般に認知されることはありませんでした。「お楽しみは、これからだ」というキャッチコピーも、今となっては完全に空振りだったといっていいでしょう。

格好は「あのクルマ」の方が上?ダイハツ・シャレード ソシアル

photo by ダイハツ工業株式会社

1987年に発売された、3代目シャレード。バブル期ということもあり、非常に高品質なつくりが魅力でしたが、あまりにも先鋭的なデザインから保守的なユーザーにはあまり人気がありませんでした。そんな中加わったのが、セダンモデルのソシアルです。このソシアルはのちの4代目モデルにも設定されますが、デザインが洗練されておらず「取って付けた」ようなスタイリングは衝撃的でした。当時ダイハツにはアプローズというセダンがありましたが、単純にかたちという面ではこちらのほうが完全に上をいっていました。「デ・トマソ」などのスポーツグレードがあれば、もう少し記憶に残っていたのかもしれませんね。

驚異の5ナンバーストレッチ!トヨタ・コロナ スーパールーミー

photo by トヨタ自動車株式会社

1957年に登場し、日本のモータリゼーション発展に多大なる貢献を果たしたトヨタ・コロナ。そんなコロナの変わり種的存在が、スーパールーミーです。トヨペット店累計販売台数1,000万台を記念し、1990年に限定500台で発売されました。フロントからぱっと見た感じは普通の9代目コロナですが、サイドを見るとこのクルマが普通でないことがわかります。何とノーマルから210mmもストレッチされたリムジンなのです。しかも5ナンバーなので縦横比が明らかにチグハグで、リムジンの威厳は微塵も感じられません。どの客層をターゲットにしているのかよくわからないこのクルマ、バブルの勢いを感じます。

これぞ「羊の皮を被った狼」、TRD2000

開発がバブル期ということもあって、史上もっとも贅沢なつくりといわれている7代目トヨタ・カローラ。安定したセールスを誇り「ベイビーセルシオ」とも呼ばれていました。そんな7代目カローラには名機4A-Gを搭載する「GT」というスポーツグレードが存在していましたが、その上をいくモデルがTRD2000です。当時行われていたJTCC(全日本ツーリングカー選手権)に参戦するカローラを彷彿とさせるもので、ワークスであるTRDがチューンを手掛けていました。乗り心地は実にハードで、カローラにしては尖り過ぎていたキャラクターだったせいか、10台ほどしか販売されなかったといわれています。

おふざけなのか、本気なのか?スズキ・X-90

photo by Rudolf Stricker

エスクードで本格ライトクロカンという新ジャンルを築き上げたスズキが、次の一手として放ったクルマがX-90です。1993年の東京モーターショーに参考出品され、翌々年に市販化されました。ベースとなったのは、エスクードのショートボディ。そのため、見た目からは想像もつかないほど本格的な悪路走破性が備わっていました。しかし、問題はそのルックス。2シータークーペ+ライトクロカンという前代未聞のクロスオーバーはスズキの遊び心だったのか真面目につくったのか、いまだに謎な部分が多いです。しかも時代は、バブル崩壊後。RVブームも去っており、国内での販売台数も1,348台と超低空飛行でした。

後に世界で大活躍、スバル・インプレッサ リトナ

スバル・インプレッサといえば、知らないクルマ好きはいないでしょう。スバルというブランドをレガシィとともにメジャーなものにした、シンボル的存在です。ただそんなインプレッサにも、マイナー街道をひた走ったモデルがありました。それが、リトナです。日産・ルキノや三菱・ミラージュ アスティといった低価格帯のクーペに対抗すべく生み出されましたが、認知度が低かったせいか販売は低迷。わずか2年足らずで生産を終了します。しかし、モータースポーツの世界ではWRC(世界ラリー選手権)で新たな車両規定「WRカー」が発効。スバルはこのリトナのボディを活用し、WRCを制覇したのです。

世界初の技術を背負って出た、スバル・ジャスティ

photo by Riley

昨年ダイハツ・トールのOEM車として発売されたコンパクトワゴン、ジャスティ。多くの方はこれが初代だと思っているかもしれませんが、実は国内では2代目に数えられます。初代ジャスティは1984年、スバル初のコンパクトカーとして産声をあげました。同社の軽自動車であるレックスをベースとし、ボディを拡大したものが用いられているのが特徴です。そして何よりも目玉だったのは、世界初のバンドーネタイプのベルト式CVTである「ECVT」が1987年に搭載されたことでしょう。しかし当時のCVTは高価な割に伝達効率も低く、おまけにトラブルが多いということからあまり広がりを見せませんでした。

やはり5ドアは鬼門、日産・ブルーバード オーズィー

かつてはトヨタ・コロナとともに「BC戦争」といわれる熾烈な販売競争を繰り広げた、日産・ブルーバード。そんなブルーバードの歴史の中でかなり異色の経歴を持つクルマが、ブルーバード オーズィーです。8代目をベースとした5ドアハッチバックですが、その実態はオーストラリアで現地生産されていたピンターラそのもの。至るところにオーストラリア国旗を模したエンブレムが施されるなど、国内仕様のブルーバードとの差別化が徹底的になされていました。しかしスタイリッシュさに欠け、5ドアが元々日本では不人気であったことなどからいつの間にかカタログ落ちしてしまいます。

これぞ「ダウンサイジング高級車」?日産・ローレルスピリット

高級車といえばFRが全盛だったころ、突如としてあらわれたのが日産・ローレルスピリットです。ローレルと名前にはありますが、何とベースはFFのサニー。メッキパーツをふんだんにあしらいツートンカラーなどで贅沢な感じを最大限に演出したルックスは、たしかに高級「感」はありましたが本物の高級とは程遠いものでした。驚いたことにこのクルマはマイナー車としては珍しく2代目が設定され、こちらもサニーベースで生産されます。ただ2代目はサニーとの差別化をはっきりと行い、専用のボディパネルが与えられました。まさに時代を先取りし過ぎた「小さな高級車」といえるでしょう。

迷車…それは、今となっては愛おしいクルマたち

マニアの方はまだまだ挙げられると思いますが、厳選した10台をピックアップしてみました。皆さんの記憶に残っているクルマはあったでしょうか。効率がとても重要視されるこのご時世、売れない(=欠点のない)クルマはつくらないという考え方は確かに正しいのかもしれません。しかし、メーカーの個性が感じられず寂しいところがあるのも事実です。ちょっとくらい欠点があった方が可愛らしいのは、人間もクルマも同じこと。迷車も名車同様、愛すべきクルマたちなのです。

【関連項目】

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文:イキクル編集部


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