こんにちは。里美です。高級車に乗った男と結婚したくて婚活を頑張る日々でしたが、難航中。大学の同級生であるマキコと偶然再会し、彼女の経営する結婚相談所へ連れていかれます。そこでカウンセリングを受けてみたものの……。
今回の登場人物
里美…30歳、某IT企業勤務。大学生の頃からセレブな男性とばかり付き合ってきた。そろそろ結婚しないとマズイかなと思い若干焦って婚活中であるものの、生活レベルは落としたくないので難航気味。瀧本美織似。
マキコ…30歳、偶然再会した里美の同級生。自分で結婚相談所を経営している。橋本マナミを派手にした感じの整形美女。
佐々木優子…43歳、マキコの会社の社員。高田万由子似の美熟女。
関川くん…30歳、里美の大学の同級生。学生時代はオタクだったが、起業し現在はテスラに乗るほど成功している。里美の友達のゆかりに片想い中。
婚活市場の現実
佐々木「里美さん……率直に申し上げて良いでしょうか?」
里美「あ、は、はい……どうぞ」
佐々木「はっきり申しあげて里美さんが希望する、年収2000万円以上の男性の独身男性と結婚できる確率は1%もありません」
マキコ「佐々木さん、あまり言うと里美が傷つくわ」
佐々木「いいえ、マキコ社長のお友達ならなおさらです。申し上げにくいことでも、現実を認識してもらうためにははっきり言わなくてはいけません。叶わない夢を見て貴重な時間を無駄にして頂きたくないんです。28歳を超えたら婚活市場における女性の価値は1年ごとに20%ずつ目減りすると思ってください。申し上げにくいですが、33歳を超えた女性への申込みはほぼ0に近づきます」
里美「そんな……」
佐々木「確かに里美さんはお綺麗です。まだまだ声をかけられることも沢山あるでしょう。でも、婚活において里美さんが高級車や年収を重視するのと同じように、いえ、それ以上に男性は女性に『若さ』を求めます。33歳くらいで知り合って、結婚して、それから子供をと考えたときには妊娠しにくいとされる35歳以上になってしまいます。子供が欲しいと考える男性からすると、35歳以上の女性は全くの対象外なんです」
マキコ「確かに、フェラーリやマセラティに乗ってるようなお医者さんなんかもうちの会員サンにはいっぱいいるけど皆さん『20代前半までがいい』っておっしゃるのよね」
佐々木「里美さん。結婚したかったら妥協が必要です。高級車に乗ってる男にばかり固執していると、あっという間に独身アラフォーになっちゃいますよ」
薄々婚活の難しさには気付いていましたが、ここまではっきり言われるとは……。相談所の入会金を取られなかっただけマシなのかもしれないけど、私、一生結婚できないのかな?目の前が真っ暗になりながらとぼとぼ駅に向かって歩いていると、関川くんからLINEが入っていました。
関川「ガッツリ振られちゃいました……」
絵文字もスタンプも何も入っていない1行に、関川くんの落胆ぶりが伺えます。私の婚活仲間のゆかりにずっと恋していた関川くんですが、ついに振られてしまったとのこと。
これは、緊急事態じゃないですか!お世話になっている関川くんが落ち込んでいるとあっては、励まさないわけにはいきません。私だって落ち込んでいるし、こうなったらやけ酒でも付き合ってもらおうかな。
里美「関川くん、今どこ?」
関川「銀座の近くです」
里美「私も今銀座!迎えに来て!」
有無を言わさず関川くんに迎えに来てもらってテスラに乗り込みました。うっすら後ろに黒い影が見えそうなほど落ち込んでいる関川くんは、私を見て弱々しく「振られちゃったんですよ……」とつぶやきます。
里美「なんかさ、ぱーっと海でも見に行かない?」
関川「そんな気分になれませんよ……」
里美「いいから!」
音楽もかけずに静まり返った車内。しかし、のんきな音楽をかけるのも憚られてしまうほど。久々に乗った関川くんのテスラでしたが、やっぱりすごく静かで沈黙が際立ちます。出かける気力なんてないと渋る関川くんを無理やり急き立てて、海を見にいくことにした私たちでした。
続きます。
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