オーバーフェンダーとは?
出典元:https://www.webcartop.jp/2017/02/83396
オーバーフェンダーは、幅の広いタイヤを付けた時に通常のフェンダーにかぶせるパーツで、三日月型をしています。オーバーフェンダーを装着することで結果的に車両全体の幅を広げることができます。
幅の広いタイヤに交換した時になぜオーバーサイズのフェンダーを導入する必要があるかというと、法律上の規定が関係しています。道路運送車両法保安基準第178条では、タイヤやホイール、フェンダーが車体の幅を超えてはいけないと定められています。
この規定は主に歩行者の安全を確保する為に定められたものです。幅の広いタイヤを装着した際にオーバーフェンダーを取り付けることの目的は、ボディのドレスアップだけではなく安全を確保するための必須の条件となっています。
ブリスターフェンダーとは?
まず、オーバーフェンダーとブリスターフェンダーの違いは、後付けのパーツか、車体のベースかという点です。オーバーフェンダーが元々のフェンダーの上に後から装着するのに対し、ブリスターフェンダーはベースの車体のフェンダー自体が膨らんでいるという違いがあります。
本格的なスポーツカーは標準装備といってもいいほどの確率でブリスターフェンダーが採用されています。ブリスターとは「膨らんだ」「膨らみ」という意味の単語です。元々のフェンダーが膨らんでいるため、太いタイヤが初めから装着でき、トレッドの拡張が可能です。
リベット留からスムージングされたオーバーフェンダーまで、ワイルドさが魅力のモデル!
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日産・フェアレディZ 240ZG
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1969年にアメリカで発売された「フェアレディZ」は生産が追いつかない程の爆発的人気を呼び、伝説のスポーツカーとなりました。当時日本で販売されていたフェアレディZは2.0Lモデルのみでしたが、日本国内でも米国と同様フェアレディZの人気は急速に高まり、2.4Lの「240Z」シリーズが国内でも販売される運びとなります。
日本国内で販売された204Gは、「240Z」「240Z-L」「240ZG」の3種類。その中で最もグレードが高いモデルが「240GZ」に当たります。240GZのオーバーフェンダーはリベット留が施されているのが特徴的です。また、タイヤのサイズにフェンダーを合わせるように加工するスムージングと呼ばれる技術が施されています。
ポルシェ・911 GT2(993)
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1995年に発表されたポルシェ「911 GT2 (933)」は、ポルシェの究極と呼ぶべきスポーツカーといえるでしょう。ホモロゲーションモデルとして登場した当時のロードバージョンスペックは450ps、レースバージョンのGT2 EVOでは600psを発揮するに至ります。
このモデルを語る際に欠かせないのは、後輪駆動であるということ。後輪駆動ゆえに必然的に太さを増すリアタイアを支えるべく、後輪のオーバーフェンダーは前輪とは比較にならない程大きく膨れ上がり、ハイパフォーマンスの重要な部分を担っています。
ローバー・ミニI BSCCリミテッド
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「ローバー・ミニI BSCCリミテッド」は、1998年に750台限定で生産されました。13インチのホイール、175/50R13のタイヤを装備。当然ながら小柄な車体の為、タイヤが大きくはみ出します。それをカバーする為、大きなオーバーフェンダーが装着されています。このオーバーフェンダーは実用性を兼ね備えながら、優れたデザインの一部としても一役買っています。
メルセデスベンツ・190E 2.5-16 エボリューションII
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メルセデス190シリーズ第一弾は1985年、日本で発売が開されました。当時販売されていたメルセデスの他のモデルと比較して安価であったことや、車体がコンパクトであったことなどから一般家庭でも手が届く、希少なメルセデスであったと言えるでしょう。
エボリューションシリーズにはⅠとⅡの2バージョンが存在し、オーバーフェンダーが装備されているのはエボリューションⅡのみです。オーバーフェンダーのないⅠと比べて非常に迫力のある外観となりました。
メルセデスベンツ・SL65AMG ブラックシリーズ
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2008年に発表された「メルセデスベンツ・SL65AMG ブラックシリーズ」は「SL65AMG」をベースとして外装・内装共に大幅にチューンアップされたモデルです。SL65AMGブラックシリーズはトレッドが大幅に拡張されています。
トレッド拡張に一役買っているのが、圧倒的存在感を放つ大型のオーバーフェンダーです。このオーバーフェンダーの存在によりインパクトのある外観に仕上がっています。
フォルクスワーゲン・ニュービートルRSi
出典元:https://blogs.yahoo.co.jp/bespoke42/54859252.html
第二次世界大戦中、軍用車両として使用されていたフォルクスワーゲンの初代ビートルですが、1998年に一般向けに発売された初代ニュービートルが人気を博しました。
そして2001年に発売された「ニュービートルRSi」はパフォーマンスが大幅に向上した刺激的なモデルとして注目を集めました。初代ニュービートルもフロント・リア共に大きく張り出したフェンダーが特徴的ですが、RSiは元々大きなフェンダーがより大きく膨らみ、そのインパクトは抜群。特に巨大な後輪のフェンダーはレーシングカーにも引けを取らない迫力です。
日産・マーチ ボレロA30
出典元:https://car.kurumagt.com/2016-a30.html
日産・マーチ ボレロA30「マーチ ボレロA30」は、日産の特装車専門メーカーオーテックジャパンの30周年を記念して2016年に発売されました。30周年の30台限定販売。まさにオーテックジャパンのアニバーサリーを祝福するモデルといえるでしょう。
マーチボレロA30は通常モデルのマーチよりトレッドが15㎝上回っています。オーテックジャパンの誇る高い技術によって生み出された幅の広いフェンダーがトレッドの大幅な拡大を実現しました。
ダッジ・チャレンジャー SRTヘルキャット ワイドボディ
出典元:https://carsmeet.getnavi.jp/2017/06/30/44282/
ダッジ「チャレンジャーSRTヘルキャット」のワイドボディ仕様は、ダッジのハイスペックスポーツクーペ「ヘルキャット」をワイド化した2018年発表のモデルです。このモデルは「ヘルキャット」の外装を継承すると共に、ダッジのハイエンドモデル「デーモン」のフェンダーやブレーキなどを搭載しています。
チャレンジャーSRTヘルキャットでオプションのワイドボディを選択すると、305㎜のタイヤが装着可能です。それを可能にするのは、ワイドなボディに見合ったワイドフェンダーです。この足回りのカスタムにより、快適で安定したコーナリング、走行速度の短縮が可能になりました。
メルセデスベンツ・G63AMG 6×6
出典元:https://www.webcartop.jp/2016/07/45202
メルセデスベンツの「G63AMG 6×6」はGクラスの究極までオフロード性を追求した特別モデル。2014年に、日本では5台限定で販売されたとにかく全てがモンスター級のスペシャルモデルです。
G63AMG 6×6の外観はインパクト絶大の前輪2輪、後輪4輪の計6輪駆動。車両の全長は6m、トレッド2m超、高さ2.3mのまさにモンスターマシンという名のふさわしい車体となっています。水陸両用、砂漠や岩場などの悪路もこなすこの巨大なボディの足回りには迫力満点のオーバーフェンダーが装着されています。モンスター級のボディに負けない究極にワイルドなオーバーフェンダーと言えるでしょう。
ワイドブリスターフェンダーを採用した迫力満点のモデル!
ミツビシ・スタリオンGSR-VR
出典元:https://www.gtplanet.net/a-mitsubishi-starion-is-reportedly-coming-to-the-next-gran-turismo/
ミツビシ「スタリオンGSR-VR」は1982年に発売され、その後長く愛好家に愛され1990年に生産が終了した3ドアクーペ「スタリオン」の完成形と言うべきモデルです。
生産開始から数え切れない程のマイナーチェンジを重ね進化し続けたスタリオン。シャープで無骨なエクステリアを印象付けるのは、フロントノーズとブリスターフェンダーです。スポーツカーをイメージさせるワイドなボディに相応しいワイドブリスターフェンダーとなっています。
AMG・560SEC 6.0 4V ワイド
出典元:https://www.drive2.ru/o/b/3119031/
AMGは現在、メルセデスと契約を結んだ正規のサブブランドとなっていますが、メルセデスとの契約締結以前は、小規模ながら高品質のチューニングを提供する独立したメーカーでした。そのAMG独立時代の初期を代表する名車とされているのが「560 SEC 6.0 4V ワイド」です。
現在も高い人気を誇るこのモデルを更に演出するのがワイドブリスターフェンダーです。このブリスターフェンダーは「560 SEC 6.0 4V」の中でもでもワイドボディのみに授けられた特権です。スペシャルな高級感漂うモデルは、一目でファンを釘付けにする魅力に溢れています。
ランチア・デルタHFインテグラ―レ エヴォルツィオーネ
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ランチア・デルタの第一世代は様々な変遷を辿り、1988年に「HFインテグラーレ」が発表され始めてブリスターフェンダーが導入されました。歴代のHFインテグラーレの中で、フェンダーが最も大きな変化を遂げたのが「HFインテグラーレ エヴォルツィオーネ」です。
このモデル最大の変化は、それまで車両にパーツとしてのフェンダーを溶接しブリスターフェンダーとしていたスタイルから、最初からフェンダーが車両の一部となっているスタイルになった点です。この改良がレースでの快進撃のひとつの要因であったと言えます。
トヨタ・MR2 TRD2000GT
出典元:https://www.japanbullet.com/auto-moto/toyota-mr2-with-trd-2000gt-wide-body-kit
「MR2」シリーズの始まりは1984年、日本で初めて市販にこぎつけたミッドシップ車として注目を集めました。マイナーチェンジと大幅なモデルチェンジを重ね、1999年に生産を終了しました。「MR2 TRD2000GT」はMR2のボディをTRDがスポーツカーとしてチューンアップした市販モデルです。
TRDは以前トヨタの子会社であったトヨタテクノクラフトの、主にレーシングカーなどを手掛けたブランドです。MR2 TRD2000Gは持ち込みでのカスタムも可能で、カスタム後はトレッドが6cm拡張、前後のフェンダーは純正のパーツは取り外され車体のカスタムと同時にワイドブリスターフェンダーが装着されました。
スバル・インプレッサ 22B-STiバージョン
出典元:https://www.automesseweb.jp/2017/04/14/21034
スバルの「インプレッサ 22B-STi」は1998年に400台の完全限定で生産されたWRC参戦モデル「インプレッサWRC97」のレプリカです。レースに参戦したモデルに可能な限り近付けるべく、こだわり抜いて製作されました。
前後のフェンダーはもちろん、過酷なレースにも耐えうるワイドブリスターフェンダーです。フェンダーの装着は一貫して手作業で行われ、そのこだわりぶりが話題となりました。
ルノー・ルーテシア(クリオ)RS V6
出典元:https://ameblo.jp/yongousen/entry-12357081181.html
1998年、パリでデビューしたルノー「ルーテシア RS V6」。モータースポーツの分野を得意とするルノーが発表したロード仕様モデルで、車体はハッチバックです。一般向けに発売されたモデルですが、当初は一台一台手作業で仕上げられていました。
一目見た時のどっしり感はやはり、ワイドなボディとごついワイドブリスターフェンダーによるものです。ワイドなボディながら小回りの利く実用性の高いモデルと言えるでしょう。
まとめ
出典元:https://www.webcartop.jp/2017/02/83396
オーバーフェンダーやブリスターフェンダーの導入された車両は、ワイルドで豪快、大胆な印象のモデルが多く迫力満点ですね。
車体がワイドになることで全体的に高級感が高まり車両本体の迫力が増すと共に、足回りの機能向上にも必要不可欠なパーツ、カスタムといえるでしょう。